三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【鬼の居ぬ間の「雪庇」対策/雪止め施工】

2020年04月28日 18時40分46秒 | Weblog
毎年の降雪状況は千変万化する。
北国の雪は、その年の季節風と気温などの条件から常に違いがある。
それに対して屋根は戦うことが宿命づけられている。
札幌市内の住宅の屋根は敷地の狭小化から「無落雪」化が進んでいる。
この無落雪化への移行初期には、屋根面から熱が「漏れる」ことを
半ばは前提として、スノーダクト方式という「集中雨樋」で
その融雪水を室内を通して排水させるタイプの屋根が主流だった。
しかしそれはやがて屋根面の断熱強化が進んで、
「雪を乗せたままにする」フラットルーフ形式に換わったいった。
その場合、若干の「水勾配」をつけて融雪水を屋根から落としていた。
わが家の屋根のつくりようは、そういった考え方の時期に建築した。

ほぼフラットなのだけれど、ほんの少し角度が付いていて
片側に融雪水を落としていく考えで作られていました。
ただ、この作りようではその年の雪の降り方によっては
大きな「雪庇」が出来てしまうことが徐々に明らかになってきた。
ことしの冬にはこうした雪庇をときどき「割り落とす」作業をしていました。
家のメンテナンスとして雪国の住宅にはやむない作業ではあるけれど、
できればそうした作業からは解放されたい。
温暖地のみなさんには考えられないような「雪庇落とし」という
ほぼ長刀状の製品もホームセンターなどでポピュラーに売られている。
それはそれで「オモシロい」作業ではあります。
今年の場合は都合4−5回はやりましたが、雪を落とす瞬間の
得も言われぬ爽快感は、一種の風物詩というようにもいえる。
しかし寄る年波には逆らえないので、やはり雪庇発生を除去することに。
昨日、懇意の工務店さんのスタッフの方が屋根に上って
ものの数分の作業で「雪止め」を施工していただけた。
ごらんのように落雪方向に90度の角度で据え付けて
雪庇の移動を受け止めるように施工した。
雪庇移動の「圧力」はそう強烈ではなく、ゆったりとした移動圧なので、
雪止めはいわば「移動させない」程度で十分に効果が期待できる。
・・・という「知見」もいわば北海道札幌的気候条件での平準知。
他地域の雪の降り方、温度条件などとまったく同じではないだろうと思います。
最近のこの地の対応法としてはほぼ万全が期待できるようです。

ということですが、この効果のほどはまた冬にならないとわからない(笑)。
人間の時間とその知恵は、季節という大きな時間の中では
受け身的にしかあり得ません。効果を期待して楽しみ(?)に待ちたい。
本日は新型コロナ大暴風、しばし閑話休題であります。
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