三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

古電柱外部照明 掘立施工の破綻

2015年03月30日 05時48分17秒 | Weblog

人間、失敗はつきもの、そこからなにを学ぶかですよね(泣)。
と、いきなりの反省の弁であります(笑)。
わが社の事務所建築は、2002年に建てたものであります。
いろいろな試みをやりたかったのですが、
大前提であるお金に余裕はまったくない、出来ることは極限的に限られる。
でも叶わぬまでもと、いろいろ夢のようなことを考えていたのです。
いちばん面白かったのが、「掘立てで事務所を建てられないか」ということ。
建築と言えば、やはり林立する柱の力感だろう、などと
妄想がアタマのなかをグルグルと駆け巡った。
製材しない木材をそのまま掘っ立てで、きれいに列柱として
構造として持たせられないか、いいなぁ、いい!
・・・でもまぁ、どう考えても現代の技術では、縄文・三内丸山のような
油分の多いクリの原木の焼成処理加工など、夢のまた夢。
ということで、最初にお蔵入りになったプランだったのです。
ただ、その夢は「外部照明でやってみますか」と延長戦に突入した。
「いい古電柱があるし、それも、きわめて低費用で入手可能」
というありがたい情報もあって、「よしやるか」となったのです。
電信柱に受け継がれている日本の「掘立技術」はすばらしい、とも聞いていた。
胸も張ってくれたりもした。しかしこれはあくまで施主の自己責任。
そのような経緯で、上の写真のように施工してもらった次第。

で、それから13年。
結果は、やはり、あえなく大失敗ということになりました(泣)。
昨年くらいに列柱照明電柱6本の内、
2本が傾きはじめ、かろうじてブロック塀で支えられているような状態に。
どう考えても、根元部分に腐食が回ったことはあきらか。
お隣ご近所へのご迷惑にならないうちに処理が必要になった。
そこで、クレーン出動で抜き取り作業をお願いした次第。




まぁ、いろいろな工夫はして貰ったのですが、
そもそも素材としての古電柱材では無理があったのか、
コンクリートで枠をつくったのだけれど、
地中への透水性の確保が破綻したのか、
やはり「防腐材塗布」程度では経年変化で、この条件下では無理だったか、
焼成加工とはどのように行うべきなのか、
それとも周辺で確認された「シロアリ」の食害の結果なのかなどと、
いろいろな原因が挙げられるでしょうが、
しっかりと、失敗の現実を正直に噛みしめるべきだなと感じております。
しかし人生はトライアルアンドエラー。
めげずに、チャレンジは続けていきたい、カラ元気を出せと
自分に命じております。う~~む、残念無念。


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