三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

国立劇場おきなわ

2006年03月13日 04時54分31秒 | Weblog

前から気になっていたので、今回沖縄の芸能を見てみようと
くだんの国立劇場おきなわ、行ってみました。
沖縄って、那覇周辺では街と街がほとんど繋がっていて、この建物は
浦添にありますが、那覇市内から3km程度の臨海地帯にあります。
なんで、国立劇場が沖縄にもあるんだろうと不思議だったのですが
やっぱ、建設当時から物議を醸しているそうで、
鈴木宗男さんが沖縄担当大臣だったころに計画決定されたものなんだそうですね・・・
やれやれ・・・。確かにきれい事の部分では、沖縄は本土とは違う
異文化を持った地域であり、唯一太平洋戦争の戦場にさせられた地域であるので
日本国家は、その償いをしなければならない、のは理解はできる。
しかし、この建物の異様な立派さを見ると
ちょっと、文化とかとはまったく異質な決定プロセスだったことは直感できる。

国の税金をこういうふうにふんだんに浪費させて、建築業者を潤わせるのが
目的だった、といわれても確かに違和感はない。
非常に空虚な感じがする。 さて、存続できていくのでしょうか?
組踊という伝統芸能が沖縄にはあり、その存続がこの建築の主要目的なのですが
ちょうど行った日に上演されていた演目にはありませんでした。
東京の国立劇場は、ほぼ毎日なにがしか、上演されていて
充実した古典芸能の動きを実感できますが、さてここではどうなるのかなぁ。
スケジュールを見るとようやく週末ごとに1日1回の演目があげられていました。
ハードの建物には大量の税金は投入された。
それはまぁいいとして、その後、維持していくソフト・芸能への
大衆レベルでの支えるパワーというのは、どうなのでしょうか?
器ができれば芸能が存続していくというのは、ちょっと無理がある。

建物ができてしまった以上、こういうソフトに
ずっと税金を投入して、存続させていくしか、道はないのでしょう。
さてそういう環境の中で、面白さとか人気とかの、大衆に依拠しなければ存続不能な
「芸能」というものが永続可能なものなのか?
役者さんたちは頑張っていると思われたし、
独特の沖縄言葉で展開する沖縄芝居・ドラマはそれぞれに面白かったのだけれど
ちょっと複雑な気分で見終えた、というのが実感でした。
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