三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

朝日新聞全国版広告

2009年12月18日 06時20分32秒 | Weblog




来週月曜日には、ごらんの広告を朝日新聞全国版、1面で掲載します。
雑誌にとって冬の時代ですが、こうやって頑張っているという
そういうメッセージも込めて、広告いたします。

全国紙というのは、大変難しい存在で、
広告エリアが全国になる。って当たり前ですが(笑)、
広すぎるんですよね。困ってしまう。
考えてみれば、住宅雑誌では全国誌という存在が大変廃れてきて
そういった、全国どこででも建てられる、という住宅の情報って
どれほどの意味があるのだろうか、というところに来ているのだと思います。
住宅は当然ながら、土地の上に建っている。
だから、北海道に建てる家と、沖縄に建てる家は当然違う条件になる。
土地の値段も違えば、気候風土も当然違う。
東京を中心とする関東地域を標準にする、という暗黙の了解が普遍化しているとは言っても
これはこれで、ひとつの地域性であって、それを全国に押しつけるのは
やはり僭越であり、実情にはそぐわない。
そういった条件を全部捨象して、大量宣伝力で
「ブランド」意識をユーザーに植え込んで非住宅的な購買要因で
ユーザーに建築会社を選択させたいという大手ハウスメーカーという存在も
あったわけですが、今日そういった企業が伸びていく素地は少ない。
環境問題に積極的なドイツでは、性能要件を表示することを義務化した途端、
いわゆる全国企業があっという間に衰退し、
地域ビルダーしか残らなかったと言うこと。
これから日本が目指すべき住宅の方向は、そういう方向しかあり得ない。

比較的普遍的だと思われるデザインという意味合いで参考にするといっても
デザインを性能的要件から切り離して考えられるものでもない。
きのうも現代的住宅デザイン表現を追求している
メディアに関わっているひとと話していたけれど、
どうにも論議が進展しないで、不調に終わった。
建築の発展という意味合いでは、デザインも大変重要な領域ではあるけれど、
それはほかの構造であるとか、環境性能であるとかの
与条件との対話や、緊張関係の中から
初めてクリエイティブな部分が生まれるに違いないと思うのですね。
そういう与条件と無縁のものなんてあるわけがない。
いわゆる、プロの先導力がここまで衰退している状況というのは凄いと思うのですが、
事実として、環境性能と無縁な「先端的デザイン」なんて
生き延びていけるものかどうか、疑問に感じています。

っていう、テーマとはだいぶずれた話になった(笑)。
12月21日月曜日、こういう広告を出しますので、
どうぞ、関東のみなさんは書店でお求めいただけますようにお願いいたします。






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