三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【家具高さ調整アジャスターの逆転発想?】

2019年06月14日 05時50分15秒 | Weblog
家具屋さんと建築業界というのは、切っても切れない関係。
しかし自ずと技術方向が微妙に違う部分がある。
旭川は「家具の街」ということから、
いろいろ見ていると新発見があったりします。

テーブル選びではまずは面材が、家具嗜好要素の基本ではあるでしょう。
さらにテーブルはなんらかの「脚」をつけてテーブル面の高さを
その使う人の最適な高さに調整する機能がついている。
その面材をどう乗っけるかの脚についても
機能性とデザイン性の双方からあれこれと趣味が分かれていく。
そのなかで驚いたのが写真の「高さ調整アジャスター」。
テーブル脚の高さ調整アジャスターというのは、
てっきり脚の「下部」にあるものと思い込んでいた。
そういうなかば「常識」をひっくり返しているのがこの金具。
面材と脚の中間にあって面材の直下にある。
実際に手で触れて調整してみると
テーブル面の方が微妙にゆれ動いて高さ調整できていた。
形状が逆三角錐型で、テーブル面に対して荷重を受けつつ、
けっこう軽い操作性で調整することができていました。

たしかに脚の下部でも、このように面材の直下でも、
荷重としては大して変わらないだろう、いやむしろ脚の自重も
そこに加わるからこっちの方が合理的とも言えるのかも知れない。
面材の木はそこそこ薄く仕上げられていたので、
「ちょっと浮かせて」作業するのは脚下よりも距離が近い分、
操作が軽快になるかもしれない。
こういった工夫というのはわたしが知らなかっただけで
ごく一般的に知識としてあるのかも知れませんが(笑)
多くの住宅建築専門家のみなさんも面白がっていたところを見ると
あながちそうとも言えないのだろうと観察していました。
家具と建築、木を加工するという別領域間で、
知恵と工夫のシンクロする現場をたのしく拝見しておりました。
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