三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

囲炉裏内蔵の食卓テーブル

2006年11月05日 05時26分45秒 | Weblog

きのうは十勝幕別から地元建築士会のみなさんが
札幌の建築家住宅見学会に見えられて、ご案内役をやっておりました。
最近、札幌地区の建築家の活動ぶりについて関心が高まっていると思います。
2~3年前から、こういう見学会を主に建築のプロのみなさん向けに
ときどき行っていますが、こういう住宅って、
実際に目にする機会というのはなかなかないので、
みなさん、いろいろな意味で刺激になるようです。
建築のディテールで気に付いたポイントなどをきっかけに
いろいろな面白い情報や考え方が浮き上がってきて、楽しいものです。
わたし自身、全国各地の住宅建築を目にする機会が増えていますが、
いっぽうで、この札幌地区の建築家のみなさんの住宅デザインのレベルの高さ、
それは、性能をわきまえながら、果敢に新しい空間性に挑戦している
という部分が強く感じられ、フロンティアスピリットみたいな部分でも
北海道らしさを実感できる、ということなのかも知れないと思っています。
いまは、どんどんと新しい個性が、新たな住宅を生み出し続けています。

という前置きは、まぁ、別の機会にまた・・・、
で、写真なんですが、ヒココニシさんという建築家の自邸にある食卓テーブル。
卵を半分に切ったようなかたちで、上部には換気扇。
テーブル面には炉が切ってあって、右側写真のようにコンロが仕込まれている。
さてこういうの、なんていったらいいのでしょうか?
機能としては昔の「いろり」そのものですね。
まぁ、自在鉤は付いていないけれど、付けようと考えればすぐできそう。
室内置きのバーベキューコンロ。
遠赤外線の炭火で、お肉を網焼きするとか、魚の串焼きなんかも楽しそうです。
そして、その焼き加減を楽しみながら、円形のテーブルで
会話も楽しく盛り上がりそうですね。
椅子も長時間座っていても楽なインターナショナルデザインなもの。
そのうえ、このコンロ、よっこいしょと移動させることも出来るので、
外に出て使うことも出来ます。まぁ、排煙の換気扇は持って行けませんけど(笑)。

なんでも、ヒココニシさんのおとうさんは金物職人さんだそうで、
卵形の部分はおとうさんの手作り作品なんだそうです。
この食卓テーブルで、住宅希望の施主さんと打ち合わせると、
「これいい!」というリクエストをしてくれる人も多いのだとか。
わかりますよね、その気持ち。
機能性とデザイン性、たいへん調和も取れていて、
とても楽しい生活装置、仕掛けだなぁと思います。 いかがでしょうか?
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