本日は東京に日帰り出張であります。
昨年も行われた「蓄熱研究会」の第2回が行われるので、もろもろ取材。
なんですが、この時期はできれば東京出張は避けたいのがホンネ。
歳とともに、暑さの方にはすっかり弱くなってきている。
北海道に住んでいられる幸せは、夏にこそある。
北海道も暑くなってきたけれど、カラッとした暑さであり、
夜間にはクールダウンする暑さ。
家にいても、空気の温度差を利用しての換気を考えれば、
快適に過ごす工夫が楽しめる。
夜間には、空気の道を考えて窓を開けて楽しんでいます。
朝方、寒いほどに室内がひんやりとすると、
この地らしい工夫の楽しさが感受されます。
子どもの頃とか、好奇心いっぱいだった若いときには
「日本の蒸暑」に深く憧れていた。
北海道に生まれ育った少年には、話に聞く高温多湿の空気感が恋しかった。
ホンの束の間、蒸暑の夏が北海道でも数日、楽しむことが出来て
「こんな空気感が、ずっと継続しているニッポンの夏」に
激しく思い焦がれる部分があったのです。
そしてその思いの中には、日本の夏の持っている生活文化の濃密さがあった。
浴衣に着替えて、ウチワを持って夕涼みする。
川縁で花火を眺めて、家に帰ってスイカを食べる、みたいな。
そういったニッポンの家族が楽しんでいる普通の生活体験が
匂い立つニッポン文化だと、子供心にそう考えていた。
暑いね、と言葉を交わしながら、
表情に「うれしいね」と書いてある会話が、北に生きる日本人の共有精神。
しかしいま、その日本の夏が年とともに凶暴さを見せていると感じる。
自然のクールダウン装置がそれとして機能しなくなってきて
炎暑がコンクリートに「蓄熱」されて
凶暴化した暑さが、襲ってきているように思われるのです。
こういった現代の環境の中で、いかにして室内環境の適性化をはかるか、
「蓄熱研究」には、そういった側面も大いに期待している次第。
さてちょっと、荷物も重たい道中であります。
ふ~~、がんばるぞと。