三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

家づくりの社会的要件

2010年04月28日 08時09分50秒 | Weblog



きのうはまだ雨降りではなく、
午前中、降雨前に取材を終えることができました。
東京都内での家づくりの現実を取材することができました。
おおむね敷地規模は30~35坪程度。
設計はほぼフリープランが基本になるということ。
お話を伺っていると、
家づくりの基本要件が、たとえば家族の暮らしぶりとか、
性能的な環境性の向上とはいえず、
やはり圧倒的な社会的要因の大洪水への対応、ということで
進んでいっている現実がかいま見られました。
まぁ、多くのユーザー傾向があるので
そういうケースばかりではないと思いますが、
ひとつの大きな傾向を代表しているとは言えるでしょうね。

敷地の広さと、その位置関係諸条件から
おおむね導き出される結論には近似性がある。
現実的に、接道条件をクリアさせるのに
自らの敷地の一部に道路を造って公的供用に供し、その上で
「接道」させることで、建築できるような条件まで存在する。
お話を聞いていたら、
そういう「社会的条件」のクリア能力という方が、
いわゆる住環境性能や、デザイン表現的能力よりも
大きなウェートを占めざるを得ない部分がある、ということ。
しかし、そのような部分って、
法律も変わっていくし、なかなか継続的に保持しにくい能力。
人口密集という社会要件のなかで
そこにさまざまな法律を作り続けてきた結果、
むしろ、自然な生存環境創造能力を超えて
いわば社会適合能力が重視されるような結果になってきている。
で、こういうなかで、
よき住環境を作り出すという部分は、どうなっていくのか。
たとえば北欧などでは、「よき住宅」という
自然的な概念が、建築関係者・住宅ビルダーの間でも
ごく普通に語られている現実がありますが、
このような部分が、見えなくなってしまうのではないかと
そんな思いが強く感じられます。

さて、一連の取材ツアーもようやく半ば。
昨日は午後から降雨になってきまして、今朝もまだ雨脚が強い。
午後からの撮影取材、なんとか天候回復を祈りたいです。
で、あしたは取材が急遽順延になったので、
急にエアポケットであります。
世の中は連休モードに入っていくのでしょうか。
わたしは、どうも曜日の感覚のない状況の中、
毎日、ここはどこ、と頭のなかで確認するのに
やや時間が掛かっております(笑)。
一番時間が掛かったのは、約1分くらいだったでしょうか。
こうした現在状況の把握って、
疲れが増してくると困難になるものなのでしょう。
すこしゆとりを考えながら、頑張りたいと思います。
<写真はある神社の境内、手水の風景>





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