長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第34回『九州出陣』

2014年08月28日 23時29分20秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第34回『九州出陣』(2014年8月24日 演出・尾崎裕和)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

浅井 茶々姫     …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

井伊 直政      …… 知力69、統率力81
 (演・東幹久)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

大友 宗麟      …… 知力78、統率力73
 豊後国の戦国大名。一時は九州地方の大半を支配していたが、島津氏の侵攻により滅亡寸前にまで追い込まれている。(演・上條恒彦)

島津 義久      …… 知力95、統率力88
 九州地方南部を支配する戦国大名。北部への侵攻を続け、九州全域の統一のために大友氏を滅ぼそうとする。(演・永澤俊矢)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

豊臣 秀長      …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

本多 忠勝      …… 知力66、統率力84
 (演・塩野谷正幸)

榊原 康政      …… 知力45、統率力78
 (演・中村育二)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

吉川 元長      …… 知力58、統率力78
 吉川元春の嫡男。(演・出合正幸)

大友 義統(よしむね)…… 知力60、統率力46
 大友宗麟の嫡男。(演・増田修一朗)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

豊臣 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)


ざっとの感想

○おぉ、私が愛してやまない歴史ドラマ『大友宗麟 心の王国を求めて』(2004年1月放送 主演・松平健)以来、実に10年ぶりに実写作品に大友宗麟が出てきてくれたぞ! しかも演じる俳優は上條恒彦さん。村上ヨシキヨ~!!
 ただ、このエピソードの時期の宗麟はもう完全に「燃え尽き症候群」な感じの最晩年で、「へいへい、どーせあたしゃ女好きのロマンチスト暴君ですよ……」といったすねぐあいでイケイケドンドンの島津4兄弟に押されっぱなしだったわけです。もっと、まだ存命していた無二の右腕・立花道雪と肩を組みながら「おれたちに明日はねぇ! エイメェエン!!」と絶叫して大砲「国崩し」をぶっぱなしまくる、神も仏もあったもんじゃない全盛期が観たかった……ほんと、一時期は西日本で最強の「王」だったんですからね。
 でも、当時の宗麟の年齢が57歳だったのに対して、上條さんの実年齢は74歳ですか。う~ん、メンタル的な衰えもコミコミで、ギリギリ OKかな!?
 ちなみに、『心の王国を求めて』での秀吉役は片岡鶴太郎さん。黒田孝高は出てきませんでした。

●大友宗麟の引見式での、ダーイシ三成と福島正則とのガンのとばしあいがハンパない! いやいや、早い早い、まだ天正年間だってば!! 秀吉まだ生きてるよ~!?

○官兵衛の義理の兄弟ということで、いつもの戦国ものよりもやや出番が多かった蜂須賀小六正勝がついに死去。享年61。でも、病身になってもピエールさんだから、恰幅はめちゃくちゃいいですよね。
 演技力うんぬんというよりも、とりあえず小柄な秀吉の脇にひかえるこわもてといった風格でインパクトの強かった小六さん、お疲れさまでした。にしても、映画にドラマにラジオに CMに雪だるまオラフに、最近のピエールさんの忙しさといったら、どうだい!? なにをかそれほどいき急ぐことやは、ある!?

○秀長「小六が逝って、兄者を支える古株は、いまや官兵衛とわしだけになってしもうた……」
 ズコー!! 前野長康とか仙石秀久とか山内一豊とか浅野長政とか、みーんないっしょに総ズコー!!
 秀長さんよう、いくらその場にいたのが官兵衛だけだったからといって、そのリップサービスはあんまりなんでないかい……
 ハッ!? もしかしたら、この兄弟のことだから小六の死を逆手にとって、そこらへんのベテラン勢をわざとひとりずつ大広間に呼んで、秀長の「いまや○○とわしだけになってしもうた」のテンプレートで各自の忠誠度を上げるカウンセリングを行っていたのではないのか!? それの官兵衛ヴァージョンがこのシーンだったというわけか。

ダーイシの内心「ふぁわわ……これで何人目だっけ? 天下人って、マジめんどくせーな……」

 さすがは日本史上でも一、二を争う人たらし! やることが細かい!! だいたい、秀長の「わし」よりも「官兵衛」のほうを先に言う言い方からしてあざとすぎるもんね。すげぇ兄弟。トップアイドルのファンサービスなみの心遣いですよね。

○うわー、今週も秀吉と官兵衛の家康談義シーンで、例の不安さをあおる陰謀 BGMが流れたぞ! 私この曲大好きなんですよね~。
 これから毎週どこかのシーンでこれが流れるのかなぁ。うれしいけど……なんかイヤ! そんな陰謀だらけの秀吉政権編!! でも、ほんとにそんな感じなんだもんねぇ。

○又兵衛「戦わずして勝ちを得る。殿(官兵衛)の策でござりまする。」
 いや~、今のところ、『軍師官兵衛』における後藤又兵衛基次は、黒田長政あたりならば軽くいなせるインテリ系になっていますが……上の表を見てもおわかりのように、『信長の野望』シリーズにおける又兵衛は、「知力値が10台」という全国でも珍しい脳筋野郎! 今までの又兵衛観とはあまりにも正反対な言動に毎回ビックリです。
 実際、どっちが史実に近いんだろうね……脳筋っていうイメージの源は、本人じゃなくて長政サイドだもんね。敗者に口なし。

●糸姫が茶々姫に「侍女だと思ったし。」と言われた件に関して、おねの方が笑って済ませていたのは、能天気すぎるというか、そこが逆に怖いというか……だって、「部下の息子のヨメ」が笑われた問題なんじゃないですよ、「ダンナの盟友の娘」が笑われた問題なんですよ!? これは笑って済ませられないだろう、普通!!

○息子の小西行長が出ないうちに、なんと母ちゃんの小西マグダレーナが先に初登場! そんなん、あり!? なんという出たがり母ちゃんか……それにしても、母ちゃんがみんなにマグダレーナって呼ばれてるのって、息子にしてみたらそうとうキッツいなぁ。

○吉川元春ひとりの反秀吉感情にとどまらず、まず今まで正真正銘の宿敵同士だった大友の援軍を毛利がつとめるという話自体がおかしなことなんであってね……毛利軍のテンションが低いのも当たり前なわけです。
 ただ、秀吉もそこは十二分に承知している上で、秀吉政権への忠誠のほどを確かめるために毛利家にあえてムチャ振りをしているのですから、非常に高度な政治戦が九州征伐では働いていたんですね。島津がどのくらい強いのかはわからないけど、九州を統一するのは当たり前で、問題はそのために誰がどのくらいがんばるのか? 戦争そのものよりも、そこを秀吉はにらんでいたわけだったのです。
 とはいえ、そんな上層部と現場の板ばさみにあう、調整役の官兵衛の立場はイヤですねぇ~! こんな出張仕事、ぜったいにしたくねぇよ……なんの見返りも約束されてねぇし!!

●いや~、バカにしてる。『軍師官兵衛』は、島津4兄弟を完っ全にバカにしてますね! どっからどう見ても、マンガにしか出てこない骨つき肉がよくにあう野蛮人集団じゃねぇか!! 戦国大名の陣所がなんでラグビー部の部室みたいな汗くささになってんだよ!!
 デビュー以来20年以上も演じる役柄の IQが上がっていない永澤さんが長兄・義久役だとか、残りの3人がノンクレジット扱いになっていて、特に兄弟の中でも軍師のような立場だった三弟・歳久にいたっては顔さえ画面に映っていないとかいう問題も腑に落ちないのですが、いっちばんダメなのは、全員が標準語でしゃべってるってことなんですよね! 『葵 徳川三代』みたいに、多少平易になっていてもいいから、島津はとにかく薩摩弁でしゃべらなきゃダメでしょうが!! 標準語じゃあ絶対にいけないんだよなぁ……ホントに、心の底からこれにはがっかりです。
 島津の恐ろしさは外見とか腕っぷしじゃないんですよ、その郷土に育てられた精神性なんですよ……

○『軍師官兵衛』において秀吉の母を演じる女優がいない、という設定を逆にうまく利用した、秀吉ひとり泣きシーンでしたね。そこはまぁ、竹中秀吉の脳裏に浮かんでいるのは、市原悦子さんの大政所ですよねぇ。悦子さんは亡くなってないけど。

○吉川元春が総大将で小早川隆景と黒田孝高が副将って、どんだけ最強な援軍なんじゃァア!? これにはさすがの島津4兄弟もビックリ。
 まるで『信長の野望』の天下統一寸前、陸奥国か薩摩国あたりを攻めているときの自軍のオールスター感謝祭っぷりを観ているような気になってくる布陣ですよ。でも、こうなってるときの『信長の野望』ほど、「いくさはむなしい……」と無常を感じるひとときもないんですよね。つまんねー……

○いやぁ、なんだかんだいっても、寺尾さんは若々しいですよ! 右目以外は。
 なんといっても、黒田長政が一発で落ちてしまう声の色っぽさがいいですよね。たいしたこと言ってないのに「うわー、おれ、ものすごい人に声かけられちゃった!」って舞い上がっちゃうもんねぇ。ガキなのね~、ガキなのよ~。
 なんかもう、顔が左右非対称でも別にいいんですけど、とにかくあの右目の三白眼っぷりが怖くて怖くて……徳川家康なんだけど、伊達政宗みたいに眼帯つけててくんないかなぁ、寺尾さん!? 『軍師官兵衛』に政宗は出てこないような気がするから、たぶんかぶんないでしょ?

●蜂須賀正勝に続き、あの猛将・吉川元春もついに死去! 演じた吉見一豊さんの魅力がふんだんに楽しめたラストエピソードでしたねぇ。
 にしても、この一大事でもまったく姿を見せなかった毛利家総帥・毛利輝元って、いったい……
 なんかさぁ、みんなして、輝元くんをバカにしすぎなんじゃないの!? そりゃまぁ、関ヶ原合戦では確かにあんな感じだったけどよう。『葵 徳川三代』で輝元を演じた宇津井健さんはよかったねぇ。バカ殿に見えて実は……っていう、ね。


結論、「第35回がとてもたのしみです。」

 なんか、うすうすそう感じてはいたんですけど、今回で確信しました。『軍師官兵衛』の大坂城、せますぎ!! なんなの、あの本丸大広間のギュウギュウづめ感!? あれ、どの大河ドラマの大坂城もあんな感じだったっけ? もっとデカくなかった!?
 政権発足当初からぎすぎすしまくりだし……秀吉政権、もっと明るくいかないとダメよ! そりゃ視聴率も13% に急落しますわいな。

 って思ってたら、なんか次回予告では秀吉がさらにブラックな笑みを浮かべておりました……ギャー最高!! もっとやって~♡

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おまえなんか……大っ嫌いだけ... | トップ | 『軍師官兵衛』  視聴メモ... »

コメントを投稿

日本史みたいな」カテゴリの最新記事