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古いと侮るなかれ! 黒澤テイストは初期からマシマシ! ~映画『醉いどれ天使』~

2023年01月01日 19時42分25秒 | ふつうじゃない映画
映画『醉いどれ天使』(1948年4月27日公開 98分 東宝)
 『醉いどれ天使(よいどれてんし)』は、日本映画である。監督は黒澤明。モノクロ、スタンダード。
 闇市を支配する若いやくざと、貧乏な酔いどれ中年医者とのぶつかり合いを通じて、戦後風俗を鮮やかに描き出したヒューマニズム溢れる力作。黒澤・三船コンビによる最初の作品であると同時に、志村が黒澤作品で初主演した。第22回キネマ旬報ベスト・テン第1位、第3回毎日映画コンクール日本映画大賞、撮影賞、音楽賞を受賞した。
 やくざの親分役の清水将夫の腕の刺青メイクは、当時、東宝技術部特殊技術課に所属していた鷺巣富雄(26歳 のちのピー・プロダクション創業者のうしおそうじ)が担当した。

あらすじ
 反骨漢で一途な貧乏医師・真田は、闇市のやくざ・松永の鉄砲傷を手当てしたことがきっかけで、松永が結核に冒されていることを知り、その治療を必死に試みる。しかし若く血気盛んな松永は素直になれず威勢を張るばかりだった。更に、出獄して来た兄貴分の岡田との縄張りや情婦の奈々江を巡る確執の中で、松永は急激に命を縮めていく。弱り果て追い詰められていく松永はついに吐血し真田の診療所に運び込まれ、一旦は養生を試みるが、結局は窮余の末に岡田に殴り込みを仕掛け、返り討ちに遭い死ぬ。真田はそんな松永の死を、毒舌の裏で哀れみ悼む。闇市は松永など最初からいなかったかのように、賑わい活気づいている。真田は結核が治癒したとほほ笑む女学生に再会し、一縷の光を見出した気分で去るのだった。

おもなスタッフ(年齢は公開当時のもの。没年は省略しています)
監督 …… 黒澤 明(38歳)
脚本 …… 植草 圭之助(38歳)、黒澤 明
製作 …… 本木 荘二郎(33歳)
撮影 …… 伊藤 武夫(61歳)
美術 …… 松山 崇(39歳)
特殊効果 …… 東宝特殊技術部
音楽 …… 早坂 文雄(33歳)
ギター演奏 …… 伊藤 翁介(37歳)
挿入歌 …… 笠置 シヅ子『ジャングル・ブギー』(作詞・黒澤明、作曲・服部良一)

おもなキャスティング(年齢は公開当時のもの。没年は省略しています)
真田  …… 志村 喬(43歳)
松永  …… 三船 敏郎(28歳)
岡田  …… 山本 礼三郎(45歳)
奈々江 …… 木暮 実千代(30歳)
美代  …… 中北 千枝子(21歳)
婆や  …… 飯田 蝶子(51歳)
ぎん  …… 千石 規子(26歳)
松永の舎弟 …… 谷 晃(37歳)
松永の舎弟 …… 宇野 晃司(24歳)
ギターのやくざ …… 堺 左千夫(22歳)
やくざの子分 …… 大村 千吉(26歳)
ひさごの親爺 …… 殿山 泰司(32歳)
花屋の少女  …… 木匠 久美子(18歳)
セーラー服の少女 …… 久我 美子(17歳)
やくざの親分 …… 清水 将夫(39歳)
高浜医師   …… 進藤 英太郎(48歳)
ブギーを唄う女 …… 笠置 シヅ子(33歳)

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