華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

歌姫 サラ・ブライトマン

2005-04-23 15:14:42 | ★バッハ サラ エンヤを聴くのが好き
全国ツアー「Sarah Brightman and her Asian Friends "feel" concert
サラ・ブライトマン&アジアン・フレンズ」

「世界でいちばん美しい声」と称される世界の歌姫。
ミュージカル、クラシック、ポップス・・・その才能はジャンルの枠を軽々と跳び越え、
人々を魅了し続けます。

13歳の若さでデビューしたサラ・ブライトマンは、「オペラ座の怪人」「キャッツ」他、
大ヒットミュージカルのトップスターとしてその輝かしいキャリアをスタート。
その後エニグマの創始者フランク・ピーターソンとタッグを組み、全世界で1500万枚以上の
セールスを記録した代表曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を生み出します。

その後もあらゆるジャンル(クラシック、ロック、ポップスはもちろんプログレ、クラブサウンド
からトランスまで)の音楽家たちとコラボレーションし、新たな作品を生み出し続けています。
日本での人気も高く、テレビCMや番組などで使用されたり、世代を問わず広い層に愛されています。

またサラと言えばそのステージも圧巻。
「ハレム・ワールド・ツアー」では、壮大な舞台演出と絢爛豪華な衣装で観衆を熱狂させました。
今回の来日公演では、代表曲「オペラ座の怪人」「タイム・トゥー・セイ・グッバイ」
「ラ・ルーナ」など代表作を披露してくれます
加えて雅楽の東儀秀樹、二胡のチェン・ミンと夢の共演を果たします。

        *********

プラチナ・チケットを握りしめて NHKホールの夜へ出かけてきました
東京フィルハーモニー交響楽団のゆったりした演奏から始まって 気分は音楽の世界へ・・・
舞台に登場したサラのオーラ  存在感に圧倒される
聴きなれた好きな歌が ゆっくりゆっくり丁寧に歌われる   
声が発せられる前0.何秒の間  そして はるばると澄んだきれいな声が細く細く・・ 
全身を耳にして酩酊する聴く者の心に染み入ってくる

東儀の吹く笙(しょう)・ひちりきの雅楽の楽器 チェン・ミンの奏でる二胡がオーケストラと合う
東儀が 笙はパイプオルガンへ  ひちりきはオーボエ ファゴットへ通じると話してくれた
和風のもの 中華のものと思っていた楽器が 交響楽団としっとり感動の音楽空間を作り出す

ラストの時 サラと東儀・チェン・ミンが東京フィルをバックに歌い演奏した一曲は感激
サラ・ブライトマンさま  
あなたと同じ時代に生きて あなたの歌声を聴くことができることを幸せに思います
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映画 ” 愛の神 エロス ”

2005-04-21 12:49:28 | ★映画  
愛をテーマに三人の監督で三本の独立した物語   
その中の一本が【若き仕立て屋の恋】 監督がウォン・カーウァイ
大好きな女優コン・リーがヒロイン  ”愛の神 エロス”がつまらないわけがない

1963年の香港 高級娼婦ホアの元へ 仮縫いにやって来た新米の仕立て屋チャン
待つように通された居間の隣の部屋からは ホアとパトロンの睦み声が聞こえてくる
パトロンが帰り ホアの寝室へ通される
「その手は何を隠しているの?  手を下ろしなさい  ここへ来なさい」
「手を見せて  女の体を知らない手ね」
「ズボンを脱ぎなさい  下着も取って」
美しく毅然とした表情のまま 寝そべっているホアの右手はチャンの太腿を撫でていく
数秒数分 ホアのそばに立ったまま チャンの表情が震えていく

以後数年間 ホアのドレスを作り届けて ホアの凋落をも見続けていく
パトロンが来ているときは隣りの部屋で待たされる
渡しそびれて持ち帰ったドレスを仕立て台の上に広げ 裾のほうからゆっくり手を入れていき
愛しそうに優しくゆっくり胸のほうへ伸びていくチャンの手
物語中 ほとんど言葉を言わないチャンの寡黙な熱い想いが その手の動きから伝わってくる
なんて深い情愛 なんて切ない想い  チャンの手の動きから愛と慟哭が伝わってくる

やがてホアはパトロンに去られ 安普請の簡易宿で客を取るようになっていく
死病に冒されたホアは訪ねて来たチャンに言う
「ドレスはもう着られないわ  持って帰って」
「わたしの武器だった体ももう使えない  この手が残ってるだけ」
「わたしの手を覚えてる?」  チャンの頬を撫でるホアの手  
ホアへの想いに口づけを求めるチャンを「病気がうつる」と制するホア
ホアへの愛を美しいチャイナドレスを縫い続けることで証しとしてきたチャン
彼女を失おうとする時 自分の想いもホアと共に昇華させたように思えるラスト
チャンの寡黙な目に湛えた涙はホアを失うことへの涙だけではなく
自分も一緒に滅びていく充ち足りて 無償のまっ白い涙に見えた

ウォン・カーウァイ監督の”花様年華”にも感動したけれど
この映画も どのくらいか時間を経て もう一度観たい映画だと思う

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映画  ” 薔薇の名前 ”

2005-04-14 12:05:00 | ★映画  
新聞のテレビ番組欄に 以前観た映画 ”薔薇の名前”のタイトルを見つけた
もう一度観たかったので録画しておいた  今日はゆっくり映画鑑賞

14世紀初頭、北イタリアのベネディクト派修道院に放浪の修道士パスカヴィルのウィリアムと
見習い修道士メルクのアドソがやってくる  この修道院で開かれる会議の準備をするために・・
荒れ野の山に城砦のように建っている孤高の修道院  
分厚い原作を読んでいく楽しみ方もあるだろうけど  映画は視覚で楽しめるのが嬉しい

修道院内で殺人が起きた直後に主人公たちが到着する  間をおかず 2人3人と死人が出る
ミステリー仕立ての物語である  信仰心厚い人たちの集団の生活の場ではあるだろうけど
ほとんど老年壮年の男ばっかりの中世の自給自足の修道院の様子には
なんだか閉鎖的な古い時代の修道院の異様な雰囲気がよく出ている
神を信じて 神に愛を捧げる人たち  どんなに清く澄んでいる生き様かと想像してしまうけど
男性だけの修道院  女性だけで暮らす修道院・・ 同性だけの集団って良きものなのかなぁ
なんだか同性の持つ良きところ・まずき資質が暮らす人の数だけ 膨らんでいきそう
純化されて倍化されて伝染して 重たく篭りそう

キリストは荒野に一人で過ごした
 ”孤独でいることを覚えなさい
  人生は生きるに値するもの
  人生は独りでも愛せるものだから ”  こういう言葉を教えてくださった方がいる
一人一人の人間の中に 澄んだココロと澱のように澱んだココロがあるのかもしれない
人間には目が二つある  両方のココロを見つめる・・と今さらながらに思う

映画の中で 黙せよ 笑うなかれという箴言が語られる
「笑いは信仰の邪魔  悪魔への恐れが信仰の元になる」・・と犯人が言う
別の場面での印象的なセリフは
「恋愛のない人生は 平和 安全 穏やか。 退屈ではあるが・・」と主人公が呟く

一冊の本がもたらした事件なのだけれど その時代の宗教の位置  信仰のいくつかの派
今の時代の視点では計り難い それぞれの人の真摯な生であり はみ出す生であると思う

修道院は 旅人の宿泊施設も兼ね備えていたという
病に伏す者のためには薬草学も研究されたことだろう
堅牢な石の建物の細部にわたる仕掛け 迷路 小部屋・・  わくわく楽しめた
修道院内の映像は ドイツのどこか実在の修道院での撮影のようだけれど
石の建物  重機もない時代の人たちがよく建立したなぁと いつも感激する

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映画 ” アビエイター ”

2005-04-11 11:58:00 | ★映画  
THE AVIATOR・・アビエイター(飛行家) 富豪ハワード・ヒューズの伝記映画
どういう生き方をした人か ほとんど知らずに観に行ったけれど 3時間ほどの長い映画 
子どもの頃 母親に体を洗ってもらう場面から始まる  なんだか すでに危うい予感がある

親を亡くし 莫大な遺産を継ぎ 映画を作り 世界一早い飛行機を作り 操縦し
死にかけるほどの大事故に遭い 世界一大きな飛行機を作る夢 女優と恋をし 破綻し・・・   
主人公は生きていくほどに危うい感じが増していく
強迫神経症  潔癖症

若々しくエネルギッシュで屈託のないレオナルド・デカプリオの演技が 病んでいく
ひとつの言葉が意思を超えて唇からとめどなくあふれて止まらない
ポケットには石鹸箱が入ってあり 執拗に手を洗う
女優に去られて 庭で自分の衣服を燃やし続ける  数日間映写室に全裸で閉じこもる
だんだん どんどん病んでいく

どうして 何故 彼は一人なのだろう  取り巻きがいるのに 独り  たった独り
断崖絶壁 立つ足元半径1メートルほどの所に風に吹かれて立ってるみたいだ
こういう人でなければ  こういう人だからこそ 大きな仕事が出来たのかもしれない
彼のおかげで世の中は一歩を作ってもらえたかもしれない  便利になった
でも ハワード・ヒューズは幸せだっただろうか
幸せとか不幸というものは 傍の者が見る眼差しなのだろうか
渦中に生きてる人は 前進しているだけ・・ あるいは ひたすら降下しているだけ・・?

ハワード・ヒューズは 財力を駆使して 思うさま自分の夢を追い 実現させていった
失敗し 挫折し 復活し より大きな夢を追っていく  そして 病んでいく
瀕死の重症の事故に遭いながらも 新しい飛行機にまた搭乗する  怖くないのか
一所懸命 ひたすら夢を追う    ひょっとしたら狭窄的視野で・・・?
夢を追い続けられるパワーと病んでいく精神は並行のものなのか

生きていくこと・・  行動範囲を広げ 他人と交流し 視野を広げ 柔軟な考え方を持つ
そうなりたい・・と わたしは自分に呟いてみる
だけど 体重○㌔のこの体の中 このココロの中   よき変容はありうるのだろうか
無意識に 自分へ楽な考え方 慣れた思い方をしてしまってはいないだろうか
たとえば 螺旋階段を登るように ゆっくりでいいから さまざまな感動 経験を通して
自分が豊かに厚く しなやかに強くなって行けたら と憧れる

・・・・・・よき変容って 要るのかなぁ
春のやさしい雨の日は 怠惰で もの憂い時間
憧れも決意も 脇へ放っておいて いろんなものをとっ散らかしておく
小さなささやかな夢を追い  小さなひそひそ声で変わってる人・・と指され呼ばれる
ここいらへんで いいような気がしてくる
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映画 ” 石井のおとうさん ありがとう ”

2005-04-01 02:39:00 | ★映画  
石井十次(いしい じゅうじ) 明治の時代に福祉というもののなかった頃 貧しいお遍路の
子どもを預かったことから 町の孤児 物乞いをする子ども達を自宅に引き取るようになる  
自分の学んでいた医学への道を断ち 孤児たちの世話をしていく
規則正しい生活のなかで 勉強を教え 自活できるよう手職の機会も作って面倒を見ていく

濃尾大地震で孤児になった子ども達  東北の飢饉で孤児になった子ども達まで引き取る
岡山に孤児院を作り 自給自足を目指して宮崎に大きな茶農園を作っていく
3000人の子どもの面倒を見たという  日本中を歩いて寄付を請うていく  

石井十次はキリスト教を信仰している 最初は夫婦で10人余の子どもの世話をしていく
満腹主義を掲げて子どもたちにおなかいっぱいごはんを食べさせる
妻もクリスチャンであるけれど 家内を切り盛りする苦労はどんなだっただろうかと思う

無欲で真っ直ぐな心の石井十次は信念に賛同する人たちと出会える
寄付をしてくれる人たち 孤児院の中を手伝ってくれる人たち
大原美術館を作った大原孫三郎 児嶋虎次郎 日本救世軍を設立した山室軍平も親交を持ち
石井十次の影響を受けていく

明治の時代にたった一人の意思で始めたことが大きく大きく実を結んでいく
”親のない孤児よりも もっと不幸なのは 心の迷い子  精神の孤児なのです”
石井十次は よく こう言っていたという   
幼い頃から人に優しいという挿話はあったけれど 実話ということに圧倒されてしまう
享年48歳で亡くなっている

いい映画を観たなぁ・・ なんて感想では言い切れない大きな感動を得た
人の生 出会う人の縁・・   人知を超えて何者かが背を押してくれるのだろうか
今の時代 人々の心は豊かだろうか  寂しい・・と自分しか見ていないとしたら
大きな偉業を成し遂げた石井十次に 精神の孤児・・と言われそう
でも しかし  凡庸たるや 平凡の偉大さに徹せよ って言葉が浮かんでくる
う~~ん まずは わたしの身のまわり わたしの出来ることを 見回してみよう
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