華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

映画  ” キサラギ ”

2007-09-23 23:24:12 | ★映画  
見逃していた映画を 近くの町の映画館が 何かの記念で上映してるので  大喜びで観に行った 
おもしろかったぁ   楽しかったぁ    何度も笑ってしまい  ホロリともさせられた
脚本がいいのだねぇ    俳優5人が 楽しんで演じてるのも いいなぁ
登場人物は 5人   小栗旬  ユースケ・サンタマリア  小出恵介  塚地武雅  香川照之
この人たちの出る映画なら  きっと 面白いだろうと思える

あまり売れなかったアイドル・如月ミキが自殺して一年  彼女の命日にインターネットの掲示板で
交流をしていた彼女のファン5人が  ミキちゃんを偲ぼうと集まる一室での出来事
ミキちゃんのことに詳しい グッズを自慢する単なるオタクっぽい男5人の集まりかと思っていたら  
人物の事情が二転三転して 意外性があり  驚き  笑わせられる
誰もが 何らかの形で ミキちゃんに接点があるのがわかっていくと  接点の持たない人へも
平等に関わりを持たせてやりたい と 観客としては応援してしまうのが  自分でも おかしい
笑いながら観ていると 意外な展開に驚き  驚いてると笑わせられるし スピーディな話の運びと
役者たちの阿吽の呼吸の演技に 安心して気持ちをゆだねて  楽しめた
明るいミキちゃんが なぜ自殺したのか という疑問から 偲ぶ会の雰囲気が変わっていくのは
推理劇のような展開で 登場人物たちのなにげないセリフが 後から ちゃんと意味を持ってくる
伏線の巧みな張り方は 後半で鮮やかに解明されて  見応えがあり  ホッと嬉しい気持ちになる
脚本がいいんだと思う   楽しかったなぁ      もう一度 観に行きたい映画である




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映画  ” モディリアーニ   真実の愛 ”

2007-09-18 22:13:13 | ★映画  
見逃した映画を テレビで見ることができた
’04年 仏 英 伊の合作映画なのかな   アンディ・ガルシアがモディリアーニの役を演じている
線の細いジャンヌ役の女優は  絵の中のジャンヌに よく似て はかなげな様子が美しい
街も室内も どの場面もフランスらしい色彩 雰囲気のある映像で  わくわく見てしまった

モディリアーニの生き方をほとんど知らなかったのだけれど  ピカソ  ユトリロ  スーチンたちと
同じ時代を生きて  あんなふうに交流があったのだね

生まれた幼子を実家に置いてまで  貧乏で無頼なモディリアーニと暮らすジャンヌ
モディリアーニの深酒  タバコ  麻薬   きっと 食事も粗末だったろうと思う
医者からは 養生しなければ年内に死ぬ と モディリアーニは宣告される
絵を描く人の衝動 情熱   他者を認めつつも 作品への羨望  駆け引き  感嘆 
傍からどう見られようとも  自身を内側から突き動かすものがあるのだろうな

「 君の心が見えたら  瞳を描くよ 」と言っていたモディリアーニは 死の前に渾身の絵を描く
ピカソが ゆっくり拍手をし始めて  絵のコンペ会場が感動の拍手でいっぱいになる場面は 
まるで 会場の感動と熱さが伝わってくるようだった

雪の夜に怪我をし やっと家にたどり着いたモディを友人たちが病院へ連れて行こうとするのを  
「 わたしのそばから連れて行かないで 」 と泣き崩れるジャンヌ
一途な愛というのかもしれないけれど  どうしようもなく哀しい愛の形
子どもを育てるとか 自分が生きていくことよりも  死したモディリアーニの後を追ってしまう愛の形

独りのモディリアーニ   独りのピカソ   独りのユトリロ   そして 独りのジャンヌ
独りで描き創造するサガの人たちだからこそ  一人ずつの熱さ 痛みが 際立つような映画である
” なんぴとも 人の孤独に触れては ならぬ ”    この映画の感想を こんなふうに思う




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映画  ” サッド ヴァケイション ”

2007-09-13 00:35:52 | ★映画  
ほんの数日前まで 猛暑の名残りを肌に感じていたのに いつのまにか秋雨模様の天気が続いている
涼しい風が吹く日中に 虫の音が聴こえてくるときがある
セミたちは この夏を 存分に鳴き終えたのだろうか 
まだ気温の高い陽射しを待ってる途中だったなら  とても かわいそうだなぁ


監督が青山真治  配役たちの豪華さに惹かれて  映画を観に行ってきた
浅野忠信  石田えり  宮崎あおい  オダギリ ジョー  中村かずお  光石研
あらすじは  
いろんな事情を抱えた流れ者たちが住み込みで働く小さな運送会社で
主人公の浅野忠信が 幼い頃に自分を捨てた母と再会し 復讐心が芽生えていく というもの
なんでもかんでもの人間関係が絡まり  長男が次男を撲殺してしまう
「 毎日 部屋の中で壁を向いている 」と言うものの 母石田えりの艶然とした微笑みには違和を感じる
復讐を仕掛けたのは長男であり 人ひとりの死に なぜ ああも長男だけを肯定するのだろうか
” ゆるぎない女 ” ”偉大なる母性 ”というテーマらしいけど  あっけらかんとし過ぎである
登場する男たちが社会からの落ちこぼればかりで  そういう事情事態を受け入れることが
女の偉大なる母性って 監督は言うのだろうか
俳優たちの存在感が ふがいない男たち 対 ゆるぎなき しっかりした女 に分けられるだけでは
もったいない作り方の作品だと思う

運送店の社長に 主人公が問う 
「 こういう者たちと仕事してて 裏切られたことないんですか  なんで 一緒にやってるんですか 」
「 なんでかなぁ  今 この店をやめたら あの人たちは行くところがなくなるだろ?」と社長が答える
「 人は 出会うべき人に ちゃんと出会うものなんだ 」と 元医者の言った言葉も印象的だった

 

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