華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

映画  ” コレラの時代の愛 ”

2008-09-27 09:49:17 | ★映画  
本を読んでから 映画化のことを知り  待ちかねていたわりには観に行くのが遅くなってしまった
食事のお膳に たくさん並べられたお料理を見て  まず 好みが中くらいのお料理から食べ始める 
それから苦手なものを食べて  あとから 大好物のお料理を  ゆっくり味わいながら食べる
そこまで思ってたわけじゃないけど   ゆっくり観にいきたいと思ってるうちに遅くなってしまった
上映館が限定されてきて  上映時間も日に二回 朝か夜だったりになってきて  焦っちゃった

同じ物語でも  自分の想像力で読む本と 視覚で観る映画では印象が異なる
先に本を読んだときは  映画ではその時代の建物や風景 調度品  人物の服装などを楽しむ
外国映画は  わたしの想像を超えた雄大な景色や生活する人々の活気が見られて  楽しい

この映画は 19世紀の終わり頃のコロンビアで 一人の女性に愛の心を抱き続ける男の物語    
50年余思い続けた女性が未亡人になったとき  女性の前に現われて 変わらぬ愛を誓う男性
長い年月の片思い  初恋の人を忘れるために600人余の女性たちと関わりを持ち 日記に記していく
”百年の孤独”の作者ガルシア・マルケスならではのスケールの大きいお話である
72歳になったおばあさんへ変わらぬ愛を誓ってくれる男性の気持ちは  信じたくなってしまう
ここから あらためて二人のつきあいが始まっていけばいいのだと思う

男性の心の中は初恋の人を思慕し続けた50年だとしても  600人もの女性と関わる好色ぶりは
どういう性質の人かと 首をかしげてしまう
叔父が 彼の女性つきあいのことについて 「 若いころのお前の父親とそっくりだ 」と言う
もし 彼が初恋の女性と結婚できてたら  平穏な家庭生活を送っただろうか
人生の もしも・・を考えてしまうけれど  一人の人を思い続ける心の軸を持てるパワーに感動する
何事もユメは抱き続けるべきもの   
思いが強ければ 時を経て  こうしてユメの成就があるのだからね

映画の中の若い男女は 結婚して数年後  男性が髭を生やし 女性の髪に白いものが目立つようになってくる頃から  男も女も  いい顔 いい雰囲気になってくる
歳をとって背中が丸くなり 動作も緩慢になり  外国の俳優たちは 老け役 メーキャップが上手だ
特に老婦人になったヒロインの品のいい様子は 人生の円熟味 鷹揚さが表れてるようで素敵だった
こんなふうに自分らしい厚みを醸しだせるのが 歳をとるということなら いいなぁ
有能な医師と結婚した彼女の様子をときおり見かけながら 結婚の申し込みの機会を待ち続ける男は
” ノーカントリー ”で アカデミー賞助演男優賞を受賞したハビエル・バルデムが扮している
あの ” ノーカントリー ”は 良さがわからない映画だった
人らしい感情の迷いもなく人を殺していく殺人者は  観ていても不気味な感じが増すだけだった 
この映画” コレラの・・ ”では 本当の老人のようにおじいさんらしく  温厚さも感じられて
ハビエルは いろんな役のできるうまい俳優なのだろうなと思った



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調理 と ままごと遊び

2008-09-23 13:28:11 | ★こころ模様
調理している最中に  ときどき 錯覚しそうになってしまうことがある
おいしそうな料理の絵を見て 作ってみようと 食材を整え  最初はレシピどおりに調理する
二度目三度目からは  微妙に なにかしら 足したり引いたりしてしまう
あるいは  冷蔵庫の中の 少しずつ残ってる野菜やお肉 お魚 魚介類たちを見たとき
作ろうと思ってた献立ではなく  まるで別の料理がひらめいてしまい   そういうときは
どこかで食べたことのある料理を 記憶や思い出を頼りに 作り始めたりする
こういうとき  調理はままごと遊びみたいだなと思ったり  味付けは科学の実験かなと思ってしまう
おうちの人々に  「 おいしい~♪    また 作ってちょうだい♪ 」 と言われて
後日 同じ料理を作るのだけど   たいてい  ほとんど 同じ味にならず
もっと 深みが出ておいしくなったり   ツゥランクほど ミスっちゃったりしてしまう
シェフが ココロの中で 「 料理は実験~   ままごと遊び  ルンルン~♪ 」と思ってるのだから
仕方ないというか   あたりまえというか・・ 


友人たちとお喋りしていて  家事では何が好き? と話したことがある
料理を作ること  洗濯も好き  たたむのは億劫よねぇ  掃除が好き  掃除は苦手 などなど
「 わたしはねぇ  食器 特にお皿を洗うのが大好き 」と言ったら  え~ 面倒ぉ って言われた
遊びに行った友人宅で ごちそうになったティカップを下げた流しに 水に漬けてるカレー鍋を発見して
「 これ 洗おうか 」と 友に断って  こしこし きこきこ せっせこ 洗い始めた
ピカピカにきれいになりましたもんね     友は喜び  わたしも楽しかった  ウキウキ 


京都の学生だったとき  暇なわたしは ホテルのレストランでアルバイトをしたことがある
面接係の人が 「 どこを希望しますか 」と言ったとき  すでに食器洗いが好きだったので  
「 洗い場をお願いします 」と言ったら  妙な顔をして「 洗い場って おばさんがするところですよ  
ホールでウエイトレスをしてください 」 と言われてしまいました
お客さんに いらっしゃいませと言ったり  料理を運んだりするのは  恥ずかしいと思ったけど 
食事のマナーを覚えるだろうし  お料理を覚えるだろうから やってみよう と思った  
たまに シェフが 「 お客様に尋ねられたときのために 」と みんなにスープを味見をさせてくれた
立派なホテルだったので  新婚さんが予約して宿泊にくる
夕食にディナーのコースをお出しするのだけど  若いお嫁さんは ほとんど食べず 手をつけない
結婚って胸がいっぱいになるのかぁ    それにしても もったいないなぁと見てたけど
次の料理のために断って下げてから  その新品の料理を  みんなで ちょろっと味見して  
おいし~ と騒いでたのを  調理場のコックさんたちは 黙認してたみたい 
楽しかったなぁ 


そんなこんなで  しばらく わたしは 家事では 洗いものと掃除が好き と思っていたけど
数年前から  料理を作るのも好きらしい と気づいた
冷蔵庫を開けて 乏しい食材を見渡し  これで何が作れるかなぁと考えるのも 楽しい
「 見た目はイマイチだけど  味は おいしい~ 」とか言われると  ほくほく実験意欲が沸く
めったにお客さんが来てくれないこの家に  来てもらえる数日前から 家の中を大掃除する
とっても ありがたき  いい機会なのです
他人の目線で家の中を見回してみる     片づけ方の乱雑さ  飾りもののとりとめなさ
いろんなことが目につき  さぼってる棚のホコリも  この時とばかりにきれいに拭きます
お客さんのお顔を思い浮かべて  お料理は何を作ろうかなぁと 似合うお料理を考えるのも 楽しい
40日間隔で だれかお客さんが来てくれるといいなぁ 





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映画  ” おくりびと ”

2008-09-17 12:19:51 | ★映画  
山形県庄内平野の町も 季節も 方言も  主役だなぁと思う  
配役が適任  本木雅弘  山崎努  笹野高史  余貴美子  吉行和子  広末涼子ほか
鳥海山を背景にチェロを演奏する場面は  とても印象深く  心に残る

亡くなった人を湯灌することは かつて身内の者が行っていたけど  遺族に代わって 遺体を清めて
身なりを整え 棺に納める納棺師という仕事を はじめて知った
大往生で自宅で死ぬ人ばかりではなく  病死や事故死  自殺の人  死後日数を経た腐敗の人  
いろんな遺体に関わる仕事は  大変な仕事だと思う
故人と最後の対話をするかのように 遺族の見守る張りつめた空気のなか  仏衣を整えていく儀式
納棺師は 死者を労わるような手の動きで 死者に触れ  その人らしさを偲んで化粧を施していく
心の込められたひとつひとつの所作には 亡くなった人を悼み  感謝が込められてるように見える
人から人への温もり 優しさが込められてる作法は 厳かに美しく  涙がこぼれる
人は産まれてくる時も人の手を介し  死んで旅立つ時も人の手を介する

火葬場の点火のスィッチを押す笹野高史は 「 死んだ人は  別の世界へ 門をくぐって 旅立つ  
たくさんの人を見送るわたしは 門番     いってらっしゃい 」 と言う

オーケストラのチェロ奏者だった主人公は  楽団の解散で 妻と一緒にふるさと山形へ戻ってくる
妙なきっかけで 再就職先が決まり  社長の人柄に惹かれ  妻の理解を得られないまま
納棺師の見習いを続け  いろいろな人の死に触れ  生きるということを考えていく
30年間失踪していた父の亡きがらに会い  遺体の掌のなかに 子どもの頃に手渡した石を見つけ
親の思いを理解していく場面は  よかったなぁと安堵した

映画の物語うんぬんを超えて  人と人の出会い 運というものを考えてしまう
チェロ奏者として東京で仕事を続けていたら  人の生死を考える機会はもっと先だったかもしれないし
父を理解し  納棺師として その遺体を手厚く清めることもできなかったかもしれない
一個の人間の生の 人と人との出会い  職業  歳を重ねて生きていく日々  その大小の幸運不運は
人知を超えた はかりしれない大きな大きな天の配慮によるものかなぁと  またもや思ってしまう

本木雅弘の出演する映画は  たいてい観ている
どちらかというと  エキセントリックな物語のなかの特異な人物像が多い
この映画の 真面目な主人公は かわいい素直な雰囲気で  素に近いのかなぁと思ってしまう
プライベートでは 書を書く人らしい   いままた チェロを生涯の勉強にしたいと語ってるらしい
豊かで 凛々しく  ますます素敵な役者だなぁと思う

第32回モントリオール世界映画祭のコンペティション部門で グランプリを受賞した作品である





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うすぼんやり 曇り空

2008-09-13 16:13:51 | ★こころ模様
週末の午後は  だんだん曇り空 
天気予報は  おひさまマークだったので 喜んでたのになぁ
でも  曇り空は 静かで 穏やかだから いいョ
じめじめ じっとりの湿気がないだけでも  過ごしやすい
風が  涼しくなったなぁ
ゆっくり  ゆっくり 初秋への準備が 始まってるかもしれない

昨日は 出かけたついでに  隣り街のデパートの ” 北海道展 ”へ行ってきました
なかなか手に入らないチーズケーキがほしくて  出かけました
12㎝とちっさいわりに値段が高いけれど  たま~にだから 許す
いろんなお店のいろんなチーズケーキが美味しそうで  あれこれ みっつも買ってしまった
たま~にだからネ     いいサ いいサァ
冷凍庫にしまって ゆっくり ぽちぽち 味わって いっただきま~す 

デパートは 久しぶりだったので 店内をうろうろしてると  結構 歩いてるなぁと思う
運動着を着て 何キロ歩く っと四角張って しゃきしゃき歩くメニューを課するよりも
上下階を移動して ファッション  ジュエリー  デリカのコーナーを歩いていると 
二時間は 楽しいうちに過ぎてしまう
歩き方がとろとろで 運動にかなってないかもしれないけど  ま  いっかぁ と 

土曜の午後は 雨が降りそうな夕方時刻  なにか歩く用事はなかったかなぁ
なにして遊ぼうかなぁ 



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秋のオシャレへの一歩

2008-09-08 18:44:40 | ★こころ模様
朝夕に やっと 涼しい風が吹きはじめました
夏の名残りと秋が始まるまでの間は  爽やかな日々であってほしいもんです 

またもやの秋雨まみれにならぬうちに  美容院へ行ってきました
いまどきのヤングギャルを真似て フェミニンなふんわりパーマをかけてきました
なんだか 甘くて優しそうなアタシの出来上がり~ 
アタマも ココロも かるがると軽くなりました 
やや若作りなヘアスタイルだけど  似合ってれば 勝ちサ
手入れの下手くそなわたしは  今日だけは ルンルン嬉しい気分でごじゃいまっす

ヘアスタイルを整えたら  お化粧もちゃんとして  お洋服も季節感を演出して
お顔の表情も 秋の慎ましさ お淑やかさに付け替えて っと
汗だくでお化粧したり 服を着替えたりしなくていいから  だんだん嬉しい季節でっす
なにして遊ぼうかなぁ
数ヶ月前にゲットした楽しみなお芝居と 待ちかねてた映画と 読みたい本と お友達とのランチと
楽し~く遊びたい九月です 




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 ” 怪しい来客簿 ”     色川 武大 著

2008-09-04 20:57:23 | ★本
実話なのか 創作部分も多いのか わからないけど  登場する人たちに名前があるので実話かと思う
作者は 繰り返し  自分の学歴は中学を無期停止の者だと書く
そういう子どもが 戦後の時代をどういうふうに口に糊してきたか 書かれている
半年も風呂に入らなかったような環境の中で 出会った人たちを書いている
筋金入りの半端者になれる素質がなかったと書いている
そういう環境に暮らすとき 人間のもつ性質の上方も下方も よく見えるだろうな
人の心の機微も行動も 見通せる眼をもつ著者なればこそ と思う
終章に 自分の病気と手術のことを書いているが 医者の人となりを見抜く目線には
作者の温かさが たっぷりにじみ出ていて 深刻な病の術後話に笑ってしまう

どんな境遇の人間をも 生い立ちや職種で一線を引くことなく その縁を付き合っている
作者自身が劣等意識とやくざな環境から自分の軌道を修正し ものを書く人になったのである
某映画の中のセリフ 「 人は 変わりますから・・ 」は 良きにつけ悪しきにつけ そのとおりだと思う

わたしは 中学生の時 担任教師から 「 真面目な生徒 」と言われたことがある
心の中で ( 真面目!?  なんの取り柄もなく退屈な人っていう意味かしらン )と思っていた
その他大勢の安寧の中にぬくぬくしてるような生き方は つまらない
独りでもいい  喜怒哀楽のでこぼこを いっぱい味わいたい などと思っていた年頃である
十分に 非素直で たっぷりのひねくれモンな思い方だったかもしれない
わたしは 色川武大のような生き方 他人との出会いを羨望する気持ちがある
そのときどきを逃げずに ちゃんとそこに自分を置いて生きている ぎりぎりの崖っぷちの生き方   
いつも自分の右手で 死に触ってるかのような諦念のような生き方
たった今に真摯な誠実な著者なればこそ  他人の喜怒哀楽に温かく寄り添えるのだろうな
著者の年齢になった頃に  また 読んでみたい本である


  
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来た 来た 九月

2008-09-01 21:41:16 | ★こころ模様
八月の天候が落ち着かないせいもあって  なんとなく 九月を心待ちにしてました

今朝は やや蒸し暑く 雲が多かったけど  晴れ空のお顔で 九月到来です

数えてみるまでもなく  あと四ヶ月で  この年もおしまい    早いなぁ

だけど  まだ九月     夏の名残りを 味わう楽しみがあります

残暑の風が 涼風に変わっていくのを 楽しみましょう

空の雲の形が 変わっていくンだろうなぁ

台風も発生して  またもや 雨まみれの日々が続くかなぁ

どんな楽しみが 待ってるかなぁ

わくわく気分で 九月をデザインしていこう っと 





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