華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

涼秋の候

2009-09-29 00:45:01 | ★こころ模様
 涼秋とは 字のごとく 涼しい秋をいう言葉で 陰暦の九月の異名とか

 漢字を見つめてるだけで  身のまわりに 涼しい風が そよと吹いてきそうである

 日本語の色の名前は 多彩で美しい漢字をあててると思ってたけど  季節を表す言葉も とても美しい


 時代小説を 読み終えて返却するたびに  次の本を借りてきて 読んでいる

 表向きは 普通だけど  この頃のわたしの内心は 江戸時代を生きている 

 武家の立ち居の作法  言葉づかいなどを感心 感激しながら 読んでいる

 作者が 豊穣な日本語で 物語を紡いでくれるので  わたしは 日本語の美しい言い方を口の中で転がしながら 読む

 はじめて知る漢字  言い回し 使い方も多々あり  武家社会は教養深き時代でもあったのだなぁと思う

 現代は まったり ゆったりの言葉づかいでは会話をしがたい時代でもあるけれど 

 豊かで美しい日本語を使いながら  古の人たちが 人と人の関わり 間合いを測りながらも 

 他人へ敬意を払って生きてきたことは  どの時代にあっても 見失ってはいけないことだと思う 

 



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読みかけの本

2009-09-26 20:32:12 | ★こころ模様

何かの依存症 あるいは 嗜好の禁断症のように 手元に読み物がないと 心細くなる

電車での移動中に読もうかと 本を一冊 バッグに入れる

窓の外を眺めて もの思いにふけることもあるし コックリ居眠りをしてしまって 読めないときもある

荷物の多いときなど 本一冊が嵩張ってジャマで重いと躊躇うけど  やっぱり 持ってしまう

家にいて しなければならない用事を先延ばしにしたいとき  大事な用事のように 本の続きを読んだりする

わたしは サスペンス物 推理小説は 苦手で  ほとんど読まない

たいていは小説なのだけど 好ましい物語ほど  ゆっくり 読んでいきたい

主人公の言動を思い返したり 出来事の過程を案じたり  他人ごとながら 気にかかる  気にかけていたいのである

安心して読める物語として  また 乙川優三郎の時代小説を 図書館から借りてきて読んでいる

作者は 男性としての武士や職人や商人の気持ち 壮年や老人の気持ちは よくわかるかもしれないけど  

女性が主人公の場合にも その数年間の生き方を 女の気持ちに沿って語っていく

こういう境遇にあっては 女は いかにも そう考え そのように行動するだろうな と言い当てられてるような気がしてしまう

物語を紡ぐ作家の奥深さに敬服しながら  安心して いつまでも 読みかけの物語を持っていたいと思う 







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ランチ中は 映画のヒロイン気分

2009-09-24 15:46:04 | ★こころ模様
かつて いちばん好きな家事は お皿を洗うことだった

最近は 料理を作ることも楽しくて  やっと 好きな家事の部類に入るようになった

冷蔵庫の中のあり合わせの食材を あれこれ組み合わせて  実験創作料理チックに いろいろ楽しんでいる

手慣れた料理ばかりを作ってるのも つまんないから  外食の機会は レパートリー仕入れの好機でもある
 
季節の旬の食材やいつもの食材も ちょっと手を加えると  こんなふうにおいしくなるンだなぁと ヒントをもらう

そして 近々の食卓に 似たようなお料理が じゃ~~~んと 登場する

お昼のランチは たまには 仕入れを兼ねたささやかなゼータクなのである 


今日は 爽やかな青空に誘われて  イタリアンのお店で 仕入れ 兼 調査ランチ

明るく広い店内の禁煙席に案内されると わたしの右側のテーブルには フランス語を話すカップル

左側のテーブルには 英語で話している日本女性と外国人のカップルが食事をしていた

両側から聞こえてくる外国語に挟まれて  わたしは まるで 外国にいる気分になっちゃった 

フランス語の女性は わたしと向かい合うように座っているので  きれいなお顔が よく見える

フランス人らしき男性の彫りの深い横顔の なんて美しいこと    そ  彫刻のように整って 完璧

わたしは じろじろ 二人の顔を凝視してるわけじゃないけど スパゲティを一口食べたあとや 

お水をコクンと飲むときに さらりと チラリと 盗み見する 

男性の正面のお顔を見たいと思い フリードリンクの珈琲のお代りに立っていき  席へ戻るときに見た

ン~   普通に外国人・・ 

女性も ドリンクのお代りに立って カウンターのほうへ行く
 
上背はあるのに 頭がちいさく ウエストがキュッと締まっている後ろ姿のプロポーションは かっこいい~

素敵だったのは ウエイトレスが カップルのテーブルへ サラダを運んできたとき

男性が 「 どうも ありがとうございます 」と 発音のきれいな日本語を言ったこと

ひさしぶりに 丁寧な日本語を聞いて  わたしは 感動してしまった
そのあとは トマトソース・スパゲティも 味わい深く食べ終えることができました 




 


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ミュージカル  ” ジェーン ・ エア ” 

2009-09-18 00:53:40 | ★芝居

 原作は 昔むかしに一読したけど 若かったからか恋に縁がなかったからか する~っと読み終えたのかもしれない
 こういう辛い物語を  あのキラキラ輝いて 全身が弾けるような松たか子が どんなふうに演じるのだろう

 日生劇場は ハレの日の観劇の場 という雰囲気で  ロビーには華やかな和服姿の女性がいたりして 
 わたしがよく行く いくつかの劇場とは  なんとなく客層が違って感じられた
 数ヶ月前にゲットしたチケットは  舞台から7列目というラッキーな席だった
 舞台装置は イギリスの荒野のような寒々とした風景の中に 大きな老木が立っているだけの設え
 舞台上の左右には高段の客席を設えてあり  その板壁には衣装や帽子などが掛かっている
 この一場で 物語がどう場面転換していくのかと 期待が膨らんだ

 客席の照明が暗くなるとともに  黒髪をひっつめに結った黒いドレスの松たか子が現われ 荒涼とした風景を見渡す
 まっすぐ前を見つめる凛とした表情  すっきり清らかな立ち姿は  一目瞭然 そこにジェーン・エアが居る 

 両親を病で亡くし 意地悪な伯母の家に引き取られたのち  ひどい寄宿学校へ入れられ・・という子ども時代を
 大人のジェーンは 舞台の端で 回想しながら 語る
 暗転を用いず  人物たちの動きの端で 出ではない役者や黒子たちによって テーブルやソファが運び込まれて
 ロチェスター家の居間やジェーンの部屋になったりする 
 馬に乗った館の主人とジェーンが遭遇する場面は  照明の使い方が いかにも馬とぶつかったように見えて 巧みだった

 この舞台は 台詞のところどころが歌になって語られるミュージカルなのである
 子役の子ども 伯母さん 召し使いもが歌うのを聴きながら  世の中には声のいい人がいるもんだなぁと思う
 きれいな歌声のメロディに乗せて語られると  台詞も聴き入ってしまう

 ロチェスター役の橋本さとしは 上背のある風貌が憂うる雰囲気を醸し出していたけど ややサラリとし過ぎかな
 松たか子の すっくと背筋を伸ばして語る様子は 辛い境遇にあっても 自分の信念に従って行動し生きるジェーンの
 意志的な潔癖な心のありようを感じさせる 
 いつもながら 澄んだよく通る声は 台詞が聴き取りやすく  歌っても 言葉が はきはき聴きやすかった
 人へ温かく歌う場面  ロチェスターとの情感あふれる思いで歌い上げる重唱の場面  澄んだ歌声は耳に気持ちよく 美しく響く

 自分に迷ったとき 気弱になったとき  ジェーンのように温かく揺るぎなく 信頼できる友人が傍にいてくれたら
 わたしも 自分らしく 慎ましく 敬虔に生きていけそうな気がする



    
 
  
  
 

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涼し風が 運んでくれるもの

2009-09-17 00:50:45 | ★こころ模様

 九月の晴れた空は  颯爽と 青く きれい

 見上げる時によっては 雲を探しそこねるほど  遥々と 青色が広がっている

 今日は 陽射しがまぶしく 肌が焼けそうに 暑かった

 午後の遅い空には  絵筆で 柔らかく なぞったような白い雲が浮かんでいた

 空を見て 秋を知る    頬に感じる涼しい風で 秋を知る   

 静かな季節が やってくる


 爽やかな涼し風が運んできてくれたものは  人の温かいこころ

 手のひらに乗せて 眺めていると  こころに沁みて 温かな気持ちになってくる

 優しい女になれそうな気がする    明るく朗らかな女になれそうな気がする

 しなやかに弾むようなこころを持つ きれいな女になれるだろうか 






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ピチピチ ランラン  雨。。。

2009-09-12 21:36:30 | ★こころ模様

 朝のうちは  ちいさく雨降り

 ひさしぶりに聞く雨の音には  なんだか 聞き惚れてしまった

 日曜の朝早くだったなら 聞きながら  きっと 二度寝になってしまったかもしれないな

 わたしは 水の流れる音が 好きなのである     だから 雨の音も 好き 

 雨が小止みのうちに  遠くの街まで出かけた 


 用事が早く済んで 帰りの電車の中では座ることができて 持参の本を読んでたけど  だんだん眠くなってくる

 おなかも空いてるし 本を もう少し読みたいので  降車駅の手前の駅で降りて 茶店に入った

 ゆったり珈琲を飲み ゆっくり本を読んで  地下のお店から 地上へ出ようとしたら

 きゃ~~   豪雨!!!

 ほぉ~~~っと しばし 見惚れてたけど  これはこれは と 覚悟を決めて ジャケットのボタンを留め  折り畳み傘を出す

 今日は雨降り予報なので 雨には降られるものと思っていたので  電車ひと駅分を 歩いてみたくなった

 雨粒がコンクリート道路を バシャバシャ撥ねてる中へ 歩き出す

 華奢な折り畳み傘など 顔のまわりを守るだけで  ジャケットの肩も スカートの裾も  たちまち 雨まみれ

 もっと すごいのは 靴の中に雨が入り  歩くたびに ピチピチ キュッキュッと鳴る 
 子どもの頃の 雨の日のズック靴を思い出して  楽しい 

 まるで 裸足で 雨の道を歩いてるような感覚が 愉快

 雨の日のお外の楽しみ方は 長靴を履いて歩くだけじゃないンだなぁ
 たま~~には  こうして おもいっきり 雨の中を濡れて歩いてみるのも 一興かもね  




 

 

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グラデーションな季節

2009-09-09 09:13:12 | ★こころ模様
 もう 暑くはならないンだろうなぁ

 こ~んなに 涼し 小寒くて  よいのだろうか

 十月や十一月に 一日くらい ジリッと陽射しの灼けるように熱い日があったりするけどねぇ

 気候も 人も 小虫も 小動物も 農作物も  なんでもかんでもが 中途半端に夏を終えそうな気がする
 こういう季節の過ぎ方もあるのだと思って  では  そろり そろりと  秋の準備を始めようかな 







 
コメント (2)
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 ” 冬の標 (しるべ) ”   乙川 優三郎 著

2009-09-07 11:34:24 | ★本
 本を読んでいる時間が 好き
 気持ちがざわついてるときは読もうという気になれないから  読める環境が好き であるのかもしれない
 しなければならない用事がない時間・・   ひとりぽっちでシーンとしている時間・・
 こういう境遇が 好きなんだなぁ
 どれどれと ウキウキ 気になってた本の世界に入っていく

 人の生きる一瞬を切り取って描くような短編小説も  その簡潔な冴え冴えとした技に 心を震わせて読むけれど
 わたしは 長編の物語が好き
 主人公の生きていく時間の経緯  境遇の変容  心の深浅 成長に  こういう人もいるかもしれないと 肯い
 読んでいる数日間は  身近の人のように親しく 主人公たちのことが気になる

 藤沢周平の小説も好きだけれど  最近 乙川優三郎の時代小説を よく読む
 先週は 図書館の ”本日戻ってきた本コーナー”で見かけて  直木賞受賞の” 生きる ”を 久しぶりに再読した
 ” 生きる ”の主人公の厳しい人生は  乙川自身の辛い人生の手記かと思うほど 読んでいて 胸に迫る

 男性が主人公の話が多いが  この” 冬の標 ”で 女性の主人公の熱さに触れることができた
 幕末の頃 下総に住む 絵を描くのが好きな 高禄の武家の娘が主人公である
 親や社会に縛られて自由に生き難かった十代から三十代後半までの歳を  絵を描くのが好き ということを
 心の拠り所にして生きる
 結婚させられ 舅姑を見送ったあと  単身 江戸に出て絵を描いて生きようと旅立つまでが 描かれている
 家族に訣別し平穏な暮らしを捨てて  江戸での生計のあても 住むところもなく  それでも絵を描いていたいと思う心 
 生まれてくる時代が違うと こうも余計なしがらみに囚われ 不自由なものかと思う
 幕末の 時代が変わろうとしているときに  信念を貫く武士や 自分のやりたいことを見つめる女性の強さ
 主人公たちの数十年に寄り添いながら  人のまっすぐな生き方に付き合えたような喜びと厳粛を感じる物語である




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暇ン児の即決

2009-09-03 19:57:57 | ★こころ模様

 残暑の九月・・の名折れのような この頃のお天気だけど  内や外に行動するには 過ごしやすい

 動く端から 汗まみれでは  意気が上がらないモンね

 お仕事が はやく終わって まっすぐ帰るには早すぎる時間に  何しようかなぁと考えた

 よっつ残る月を いかに大事に過ごすか考えてたら 「 あ  そうだ  髪を切ろう 」と 思いついた

 すぐに 美容院へ電話を入れて  一時間後には チョキチョキ チョッキン わたしの髪は切られてました

 肩を超えて ふんわりパーマの くるくるヘアスタイルは  今 絶好調にいい雰囲気だったけどねぇ

 フェミニンに あま~く 女らしく 可愛かったかもしれないンだったけどねぇ

 惜しげなく  10センチ以上 カットしてきちゃった 

 迷わないオンナって カッコイイなぁ   迅速に行動的なオンナって 素敵♪ っと 自分で 自分に言ってみる
 明朝  悔いてませんようにね  わたし・・        








 

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夏の名残りの狭間

2009-09-02 17:36:34 | ★こころ模様

 陽射しの暑い 残暑のたくましさを感じさせる日があったり

 ヒヤヒヤと気温の低い さみしい秋チックなお天気の日があったり

 夏と秋の狭間の気候は  めまぐるしく変わる

 ゆく夏を引き止める向きがあるのだね 

 わたしにとっては  九月は まだまだ 夏色の日々

 あんまり はやく 秋は来ないでね


 ひぃ ふぅ みぃ よっつ・・・     つい 今年の残り月を 数えてしまう

 まだ よっつもある と思うことにする

 なにか大きな楽しいことを探してみよう っと

 4ヵ月あればできることって なんだろう    考えてるうちに 日がたったりしてね

 晩夏も 初秋も 秋も 初冬も  ぜ~んぶ  きっちり 楽しむゾ







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