華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

映画 ” アビエイター ”

2005-04-11 11:58:00 | ★映画  
THE AVIATOR・・アビエイター(飛行家) 富豪ハワード・ヒューズの伝記映画
どういう生き方をした人か ほとんど知らずに観に行ったけれど 3時間ほどの長い映画 
子どもの頃 母親に体を洗ってもらう場面から始まる  なんだか すでに危うい予感がある

親を亡くし 莫大な遺産を継ぎ 映画を作り 世界一早い飛行機を作り 操縦し
死にかけるほどの大事故に遭い 世界一大きな飛行機を作る夢 女優と恋をし 破綻し・・・   
主人公は生きていくほどに危うい感じが増していく
強迫神経症  潔癖症

若々しくエネルギッシュで屈託のないレオナルド・デカプリオの演技が 病んでいく
ひとつの言葉が意思を超えて唇からとめどなくあふれて止まらない
ポケットには石鹸箱が入ってあり 執拗に手を洗う
女優に去られて 庭で自分の衣服を燃やし続ける  数日間映写室に全裸で閉じこもる
だんだん どんどん病んでいく

どうして 何故 彼は一人なのだろう  取り巻きがいるのに 独り  たった独り
断崖絶壁 立つ足元半径1メートルほどの所に風に吹かれて立ってるみたいだ
こういう人でなければ  こういう人だからこそ 大きな仕事が出来たのかもしれない
彼のおかげで世の中は一歩を作ってもらえたかもしれない  便利になった
でも ハワード・ヒューズは幸せだっただろうか
幸せとか不幸というものは 傍の者が見る眼差しなのだろうか
渦中に生きてる人は 前進しているだけ・・ あるいは ひたすら降下しているだけ・・?

ハワード・ヒューズは 財力を駆使して 思うさま自分の夢を追い 実現させていった
失敗し 挫折し 復活し より大きな夢を追っていく  そして 病んでいく
瀕死の重症の事故に遭いながらも 新しい飛行機にまた搭乗する  怖くないのか
一所懸命 ひたすら夢を追う    ひょっとしたら狭窄的視野で・・・?
夢を追い続けられるパワーと病んでいく精神は並行のものなのか

生きていくこと・・  行動範囲を広げ 他人と交流し 視野を広げ 柔軟な考え方を持つ
そうなりたい・・と わたしは自分に呟いてみる
だけど 体重○㌔のこの体の中 このココロの中   よき変容はありうるのだろうか
無意識に 自分へ楽な考え方 慣れた思い方をしてしまってはいないだろうか
たとえば 螺旋階段を登るように ゆっくりでいいから さまざまな感動 経験を通して
自分が豊かに厚く しなやかに強くなって行けたら と憧れる

・・・・・・よき変容って 要るのかなぁ
春のやさしい雨の日は 怠惰で もの憂い時間
憧れも決意も 脇へ放っておいて いろんなものをとっ散らかしておく
小さなささやかな夢を追い  小さなひそひそ声で変わってる人・・と指され呼ばれる
ここいらへんで いいような気がしてくる
コメント (2)
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