岡田准一が扮する若い武士の笑顔が アップで載っている広告チラシに見惚れてしまった
主人公がこういう温かい笑顔をする時代劇って どんな映画なのだろうと気になった
映画” 誰も知らない ”が カンヌ国際映画祭で評価された是枝裕和監督の第二作目の作品である
あだ討ちに藩が賞金を出していた元禄十五年 父のあだ討ちのために江戸へ出てきた宗左衛門は
目的を達成できないまま 貧しくも人情あふれる長屋で過ごしている
剣の腕が弱く 好きなことは何かと問われると「 風呂に入ること 小鳥を飼っている 」と応える
長屋の大人や子どもに習字を教え 花見には長屋の人たちとあだ討ち芝居を演じて楽しむ
武士が助太刀に入ってきたので逃げ そして長屋の看板には「 逃げ足 おしえます 」が加わる
木を寄せ集めたような隙間だらけで傾く 掘っ立て小屋ふうの長屋は隣りの話し声が筒抜けである
ずるく いい加減っぽい住人たちは 薄汚れた真っ黒い顔をして ボロを重ね着して暮らしている
貧乏なのに 明るく 屈託なく 生きていくたくましさには 人の豊かさ健やかさを感じる
主人公がほのかに慕う子持ちの若い寡婦(宮沢りえ)もまた 夫を殺した仇を探しているらしいが
貧乏長屋の暮らしを楽しんで のんびり のん気な雰囲気が見えて 楽しい
宗左衛門は仇を探し出し 後をつけるが 仇にも妻子がいるのを知る
あだ討ちはしなければならないのだろうか
ひそかに長屋に潜伏している討ち入り前の赤穂浪士たちの苛立ちと 対照的である
仇(浅野忠信)の子どもと長屋の子どもが仲よくなり 宗左衛門は仇を呼び出す
「子どもを わたしの寺子屋へ来させてください」と告げたとき 察した仇が深々と頭を下げた
浅野忠信も なにごとかを覚悟して生きてるような静かな雰囲気の侍が似合っていた
店賃を払えない住人たちへ大家が立ち退きを要求する
国許の身内にあだ討ちを急かされ 宗左衛門は芝居好きの住人たちと一計を案じる
「 人相書きどおりの仇を仕留めた 」と藩の江戸屋敷へ 豚の血を塗った死体の者を運び
まんまと賞金百両を得るのである
清廉潔白でなくたって いいのかもしれない 強い者でなくたって いいのかもしれない
貧乏長屋の住人たちの明るさ 赤穂浪士の討ち入りも商売にしてしまうたくましさが楽しい
あだ討ちを 現代のイジワルされたとか 好意への裏切りへの仕返しと同じように考えたとき
仕返しはしてもいいのだろうか
自分の中で消化 整理整頓ができるのであれば 仕返しは しないほうがいい
一度そうすると それを為してしまった事実が自分の中に生涯残る
それよりは 自分のありのままを受け入れてくれる周りの人たちの明るさに助けられて
あだ討ち以外の楽しいことをみつけていくほうが 大きな生き方ができそうだなと思う
いいセリフがあった 「 桜は 来年もっときれいに咲くために 散るんだ 」 なるほどなぁ
監督は落語が好きらしい あっちこっちが楽しく笑えるし 人を見るまなざしが温かい
ほかに俳優たちは 古田新太 香川照之 田畑智子 中村嘉葎雄 寺島進 原田芳雄
石橋蓮司 加瀬亮 夏川結衣 国村準など 厚みのある役者たちで おもしろかった
もういっぺん 観に行って 楽しい気持ちになってきたいなぁ
主人公がこういう温かい笑顔をする時代劇って どんな映画なのだろうと気になった
映画” 誰も知らない ”が カンヌ国際映画祭で評価された是枝裕和監督の第二作目の作品である
あだ討ちに藩が賞金を出していた元禄十五年 父のあだ討ちのために江戸へ出てきた宗左衛門は
目的を達成できないまま 貧しくも人情あふれる長屋で過ごしている
剣の腕が弱く 好きなことは何かと問われると「 風呂に入ること 小鳥を飼っている 」と応える
長屋の大人や子どもに習字を教え 花見には長屋の人たちとあだ討ち芝居を演じて楽しむ
武士が助太刀に入ってきたので逃げ そして長屋の看板には「 逃げ足 おしえます 」が加わる
木を寄せ集めたような隙間だらけで傾く 掘っ立て小屋ふうの長屋は隣りの話し声が筒抜けである
ずるく いい加減っぽい住人たちは 薄汚れた真っ黒い顔をして ボロを重ね着して暮らしている
貧乏なのに 明るく 屈託なく 生きていくたくましさには 人の豊かさ健やかさを感じる
主人公がほのかに慕う子持ちの若い寡婦(宮沢りえ)もまた 夫を殺した仇を探しているらしいが
貧乏長屋の暮らしを楽しんで のんびり のん気な雰囲気が見えて 楽しい
宗左衛門は仇を探し出し 後をつけるが 仇にも妻子がいるのを知る
あだ討ちはしなければならないのだろうか
ひそかに長屋に潜伏している討ち入り前の赤穂浪士たちの苛立ちと 対照的である
仇(浅野忠信)の子どもと長屋の子どもが仲よくなり 宗左衛門は仇を呼び出す
「子どもを わたしの寺子屋へ来させてください」と告げたとき 察した仇が深々と頭を下げた
浅野忠信も なにごとかを覚悟して生きてるような静かな雰囲気の侍が似合っていた
店賃を払えない住人たちへ大家が立ち退きを要求する
国許の身内にあだ討ちを急かされ 宗左衛門は芝居好きの住人たちと一計を案じる
「 人相書きどおりの仇を仕留めた 」と藩の江戸屋敷へ 豚の血を塗った死体の者を運び
まんまと賞金百両を得るのである
清廉潔白でなくたって いいのかもしれない 強い者でなくたって いいのかもしれない
貧乏長屋の住人たちの明るさ 赤穂浪士の討ち入りも商売にしてしまうたくましさが楽しい
あだ討ちを 現代のイジワルされたとか 好意への裏切りへの仕返しと同じように考えたとき
仕返しはしてもいいのだろうか
自分の中で消化 整理整頓ができるのであれば 仕返しは しないほうがいい
一度そうすると それを為してしまった事実が自分の中に生涯残る
それよりは 自分のありのままを受け入れてくれる周りの人たちの明るさに助けられて
あだ討ち以外の楽しいことをみつけていくほうが 大きな生き方ができそうだなと思う
いいセリフがあった 「 桜は 来年もっときれいに咲くために 散るんだ 」 なるほどなぁ
監督は落語が好きらしい あっちこっちが楽しく笑えるし 人を見るまなざしが温かい
ほかに俳優たちは 古田新太 香川照之 田畑智子 中村嘉葎雄 寺島進 原田芳雄
石橋蓮司 加瀬亮 夏川結衣 国村準など 厚みのある役者たちで おもしろかった
もういっぺん 観に行って 楽しい気持ちになってきたいなぁ