雨音を聴きながら眠る

雨の降るときを歩くのも好きだけれど　　雨音を聴きながら眠るのも　とっても好き

家の中で用事をしながら　雨の音に耳をすませている

しとしと降ってるかと思うと　　大きな如雨露でジャーッと一点に水を注ぐような強い降り方をする

２，３時間の間に　目まぐるしく変わる降り方である


ぬくぬくお布団の中で聴く雨音は　　わたしにとって最高のＢＧＭである

ふつふつと　いろんな想いが湧いてくる

楽しかったことの思い出し笑いならいいけど　　この頃は困りごとの数々が立ち現れる

自分のことなら　楽観的で単純なわたしは事を都合よく　悩まない方向へねじ曲げて落着とするけれど

人の困りごとを知ってしまうと　ほとほと　途方に暮れて　　がっくり落ち込んでしまう


どうして　そうなったのだろう

そこへ至る本人の考え癖　行動のパターンなのだろうか

いくらアドバイスしても　解決は本人が決めること

その決め方が危惧を孕んでいそうだとしても　わたしの考えが最良とも思えず　　うろうろ悩んでしまう

軟弱で甘いわたしを痛感する

挫折や不遇が人を強くする　とか　時を経て振り返ったとき　あの失敗は好機だった　とか聞くけれど

渦中の者は　　なかなか　そう思えないものである

どうしたら　　いいのかなぁ

やや　　雨が止みそう

早くお布団に入らなくっちゃ

NODA・MAP ” エッグ ”

妻夫木聡さんと仲村トオルさんは、「あるスポーツ」をやるアスリートです。

妻夫木さんは、三回目で、仲村さんとは初めてです。

でも、役柄は逆で、新人とベテラン選手をそれぞれにお願いします。

妻夫木さんの持つ、あの憎めない軽薄すれすれの飄々とした軽さと　仲村さんの眉間に隠された実直さとが

いい感じのコントラストになると信じています。

その歌を主に歌ってもらうのは、深津絵里さんで、彼女とは今までたくさんの舞台を作ってきましたが

実は歌える役者さんであることを知っていたので、ひそかにいつか「歌手の役」をと思っていました。

　　　野田秀樹




待ちかねてた芝居へ　　わくわく楽しみに　出かけた

前から８列目という　チョー嬉しい席で　観ることができた

妻夫木クンは　骨太になってて　　安心して芝居を観ていられた

眉間に真面目を醸し出してる仲村トオルさんは渋くて　　アスリート的なボディは　　すごかったぁ

深津絵里ちゃの歌声もしぐさも　　アイドルぶりッコは　キュートで笑えた

秋山菜津子　　大倉孝二　　藤井隆　　橋爪功・・・　　　そうそうたるメンバーである

更衣室ロッカーの使い方の面白さは　　手品のようで　楽しかった

適材適所な俳優たちの演技で　明るい軽妙な始まりの物語が　　ずしんと重たい終わり方をして　　考えさせられてしまう

いきつもどりつの複雑な構成に　　いつもながら　脚本のすごさを思う

橋爪功　　野田秀樹　　大倉孝二　　仲村さんも　　走る妻夫木クンも　　みんな若者ではないのに

物語のスピーディと相まって　　動きにキレがあって　　休憩なしの二時間余が　　あっという間だった
もう一度　観にいきたい舞台です　　










　

きれいなしぐさ 美しきことごと

大雨大風の台風が去った後は　爽やかな秋の空が置き土産

陽射しは暑いけれど　　空気がつんと澄んで　　気持ちのいい日が続く

空の雲は　　すっかり秋の模様
暑さのときは　涼を待ち　　秋をはらんだ涼しさには寂しさを感じたりして　　なかなか　わがままであることよ


幸田文の本を読んでいて　元気をもらった

自分の仕事を　他人の目で見ないほうがいい　　　

評価を期待するいやらしさは　不要なのである

わたしは　わたしのココロにしたがって　きれいな仕事をするのである

手を抜くところ　　流して済ませるときもある

だけど　自分の利でサボれば　自分がその汚点を知っている

それでいいのかどうかは　　自分で自分を見る

為すべきことをきちんと為すと　振り返ったとき　　後がきれいである

わたしのココロの平穏の為に　自分に恥ずかしくない仕事をする


こういう心構えは　自分の立ち居振る舞いにも応用できそう

ものを大事に扱う人の手の動きは　きれい

くたびれて　事々をぞんざいに扱うことはしないでおこう

この秋は　　自分のなかに　きれいを積んでいこうと思う