APECの際に行われたTPPに関する野田＝オバマ会談について、ホワイトハウスのホームページは、野田首相が「すべての品目とサービス分野を貿易自由化の交渉テーブルにのせる」という趣旨の発言をしたと発表した。
日本政府は、「そのような発言はしていない」と抗議。結果、アメリカも「野田首相は、会談ではそのような発言はしていない」ことを認めたと報道されていた。朝日新聞の11月14日の記事参照。
ところが現在に至るまでホワイトハウスの発表内容は訂正されていない。ホワイトハウスの発表には依然として以下のように書かれたままである。
＊＊＊ホワイトハウスのＨＰより引用開始＊＊＊
ホワイトハウスの11月12日記者発表より
The President welcomed that important announcement and Japan's interest in the TPP agreement, noting that eliminating the barriers to trade between our two countries could provide an historic opportunity to deepen our economic relationship, as well as strengthen Japan's ties with some of its closest partners in the region. The President noted that all TPP countries need to be prepared to meet the agreement's high standards, and he welcomed Prime Minister Noda's statement that he would put all goods, as well as services, on the negotiating table for trade liberalization.
(中略)
Prime Minister Noda also explained the steps he had taken to begin to review Japan's beef import restrictions and expand market access for U.S. beef. The President welcomed these initial measures, and noted the importance of resolving this longstanding issue based on science. We are encouraged by the quick steps being taken by Prime Minister Noda and look forward to working closely with him on these initiatives.
（筆者訳）日本によるＴＰＰ協定に関する関心の重要な表明、つまり二国間にある貿易障壁を除去していくという表明は、日米両国およびもっとも緊密な周辺諸国との経済関係を深化させる歴史的な機会であり、オバマ大統領はそれを歓迎する。すべてのＴＰＰ参加国はハイレベルでの合意に達するよう準備する必要があり、大統領は、野田首相がすべての物品とサービス分野を、貿易自由化の交渉テーブルの議題にのせると声明したことを歓迎した。 （中略）
野田首相はまた日本の牛肉輸入規制の見直し作業を既に始め、米国産牛肉のための市場アクセスを拡大すると説明した。大統領は、これらの作業に早々に着手したことを歓迎すると共に、科学的知見に基づいてこの積年の課題を解決することの重要性に言及した。我々は、野田首相による迅速な行動に励まされると共に、こうした課題について彼とより緊密に作業ができることを楽しみにしている。
＊＊＊引用終わり＊＊＊
どうやらアメリカは修正する意志はないようだ。まがりなりにも一国の首相の発言内容に関してウソを書いて、修正せずに開きなおり、既成事実化しようというのである。このような行為は外交信義に根本的に反する。
ＴＰＰに関しては、この間、日本政府もマスコミも虚偽を連発してきたが、ついにオバマまでウソをつくようになった。
少しでも国内ロビイストたち（決してアメリカ国民に対してではない）に外交成果を誇示したいと焦るオバマは、野田の発言を都合よく脳内補完してしまったのだろうか。それとも、まあ相手が属国の首相だからウソを書いて修正せずともいいやと考えているのだろうか。だとしたら彼もずいぶん変質したものである。
交渉参加表明の最初からこれじゃ、この先は見えているだろう。さらなるムリな要求が既成事実であるかのように扱われ、反論する間もなく、米国の要求を呑まされていくだけである。
外交信義に反する行為を平然と行って開き直るような国とこれ以上交渉を続けることはできないと先方に伝達し、早々に交渉から離脱すべきである。
日本政府は、「そのような発言はしていない」と抗議。結果、アメリカも「野田首相は、会談ではそのような発言はしていない」ことを認めたと報道されていた。朝日新聞の11月14日の記事参照。
ところが現在に至るまでホワイトハウスの発表内容は訂正されていない。ホワイトハウスの発表には依然として以下のように書かれたままである。
＊＊＊ホワイトハウスのＨＰより引用開始＊＊＊
ホワイトハウスの11月12日記者発表より
The President welcomed that important announcement and Japan's interest in the TPP agreement, noting that eliminating the barriers to trade between our two countries could provide an historic opportunity to deepen our economic relationship, as well as strengthen Japan's ties with some of its closest partners in the region. The President noted that all TPP countries need to be prepared to meet the agreement's high standards, and he welcomed Prime Minister Noda's statement that he would put all goods, as well as services, on the negotiating table for trade liberalization.
(中略)
Prime Minister Noda also explained the steps he had taken to begin to review Japan's beef import restrictions and expand market access for U.S. beef. The President welcomed these initial measures, and noted the importance of resolving this longstanding issue based on science. We are encouraged by the quick steps being taken by Prime Minister Noda and look forward to working closely with him on these initiatives.
（筆者訳）日本によるＴＰＰ協定に関する関心の重要な表明、つまり二国間にある貿易障壁を除去していくという表明は、日米両国およびもっとも緊密な周辺諸国との経済関係を深化させる歴史的な機会であり、オバマ大統領はそれを歓迎する。すべてのＴＰＰ参加国はハイレベルでの合意に達するよう準備する必要があり、大統領は、野田首相がすべての物品とサービス分野を、貿易自由化の交渉テーブルの議題にのせると声明したことを歓迎した。 （中略）
野田首相はまた日本の牛肉輸入規制の見直し作業を既に始め、米国産牛肉のための市場アクセスを拡大すると説明した。大統領は、これらの作業に早々に着手したことを歓迎すると共に、科学的知見に基づいてこの積年の課題を解決することの重要性に言及した。我々は、野田首相による迅速な行動に励まされると共に、こうした課題について彼とより緊密に作業ができることを楽しみにしている。
＊＊＊引用終わり＊＊＊
どうやらアメリカは修正する意志はないようだ。まがりなりにも一国の首相の発言内容に関してウソを書いて、修正せずに開きなおり、既成事実化しようというのである。このような行為は外交信義に根本的に反する。
ＴＰＰに関しては、この間、日本政府もマスコミも虚偽を連発してきたが、ついにオバマまでウソをつくようになった。
少しでも国内ロビイストたち（決してアメリカ国民に対してではない）に外交成果を誇示したいと焦るオバマは、野田の発言を都合よく脳内補完してしまったのだろうか。それとも、まあ相手が属国の首相だからウソを書いて修正せずともいいやと考えているのだろうか。だとしたら彼もずいぶん変質したものである。
交渉参加表明の最初からこれじゃ、この先は見えているだろう。さらなるムリな要求が既成事実であるかのように扱われ、反論する間もなく、米国の要求を呑まされていくだけである。
外交信義に反する行為を平然と行って開き直るような国とこれ以上交渉を続けることはできないと先方に伝達し、早々に交渉から離脱すべきである。
ブログ主様は米国が嘘をついたとしていますが、野田が２枚舌を使った可能性があると思います。
事実、最近厚労省はモンサント社遺伝子組み換え作物を何種類か認めたそうです政府は。すでに着々とTPPの準備を進めているようです。
このまま日本は破滅の道を歩んでしまうのでしょうか？大変心配です。
この点に関しては、さすがに野田首相がウソをついているということはないと思います。しかし両政府とも全く信用できないので、目くそ鼻くその類ですが・・・・。
＞このまま日本は破滅の道
日本のみならず、世界資本主義システムが発狂して破滅に向かっていますね。崩壊の過程で甚大な犠牲が出ることになりますが、もはや避けられそうにないです。
倒壊後に創りなおすことから始めるしかありません。それまで何とか生き延びることを考えましょう。