代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

参院選後の展望など

2007年07月31日 | 政治経済(日本)
 選挙の結果について一言。あの恐るべき2005年9・11解散テロ総選挙によって生じた日本の反動化の流れに一定の歯止めがかかったという点は、素直に評価したいと思います。戸倉多香子さんや天木直人さんなど、通って欲しかった方々の何人かが残念な結果になってしまいましたが・・・・。戸倉さんには引き続きブログ界でリーダーシップを発揮してもらいつつ、次を目指して欲しいです。  ただ、今回の結果に関しては何か引 . . . 本文を読む

農家への直接所得補償制度とWTO

2007年07月20日 | 自由貿易批判
 農業政策がにわかに注目を浴びています。民主党の目玉は一兆円を財源として、経営規模を問わずに全ての農家に直接所得補償をするという政策。自民党側は「そんなバラマキ財源はどこにもない」「WTOのルールではそんな行為は許されない」と批判を展開しています。自民党の言うように、この所得補償行為すらも「市場を歪める」という理由でWTOに提訴される可能性は十分にあります。もっともこの点に関していえば、米国とEUの農産物輸出補助金の問題ははるかに高いものです。私の立場をいえば、内に向かって環境と社会と文化を守るための輸入関税ないし所得補償は許されるべきだが、外に向かって国際市場を混乱させるだけの輸出補助金は決して許されてはならないというものです。もし直接所得補償制度をつくって、それをWTOに訴えられた場合、堂々と争うべきであり、それはWTO体制の非道性を広く日本人に知らしめるチャンスになるでしょう。 . . . 本文を読む

文科系の学生に自然科学を教えるという挑戦

2007年07月19日 | 教育
 近況報告です(何故最近あまりブログの更新ができないかの言い分け)。大学で教え始めて3ヶ月半。ようやく前期の授業が終了しました。今まで非常勤講師しかやったことがなかったので、いきなり週6コマの授業をもつのは結構キツかった・・・。気づいてみたら天下分け目の参院選。最近、時事問題について何も書けずに申し訳ございませんでした。公示日を過ぎたので選挙については何も書けませんね。皆さん、とにかく投票に行きま . . . 本文を読む

大河ドラマ風林火山:上田原古戦場と砥石城の史跡ガイド

2007年07月10日 | 歴史
 NHK大河ドラマ「風林火山」関連の話題を一席。来週からしばらくの間、私の故郷の上田周辺が舞台になりますので、上田周辺の風林火山関連の史跡案内をさせていただきます。武田晴信が、北信濃の智将・村上義清と激突するのですが、1548年の上田原の合戦と1550年の砥石城攻めの二度にわたる戦いでいずれも惨敗するのです。その二つの史跡はいずれも上田市内にありますので、地元の方が作成したサイトを紹介しながら案内させていただきます(目的は観光客誘致??)。 . . . 本文を読む

米国特使の原爆投下正当化発言などについて

2007年07月06日 | 歴史
 事実は、原爆が落とされる前から日本はポツダム宣言を受け入れる準備をしていたのです。原爆など落とさずとも、いずれポツダム宣言を受諾するのは時間の問題だったでしょう。日本が敗戦を認める前にとっとと原爆の実験をしちゃおうと急いで落としたのじゃないですか? ソ連が参戦する前に、日本を単独占領しようと焦って落としたのじゃないですか?  そもそもスターリンに対日参戦してくれと懇願したのは誰ですか? 「北方領土をソ連にあげるから日ソ中立条約を破棄して日本に侵攻してくれ」とソ連に懇願したのはアメリカじゃないですか。自分たちでソ連に頼んで日本を攻めさせながら、ソ連参戦の前に原爆で決着をつけよう、というのはいったい何という「理屈」なのでしょう。  当初はソ連と協力しようと思ったが、やっぱり単独で日本を占領したいと気分が変わったので早く原爆落としちゃおう、日本降伏後の新たな敵となるであろうソ連に対し米国の原爆技術を見せつけてソ連を震え上がらせよう、ついでに人体実験もしてやろう・・・・・。このあたりがトルーマンのホンネとしか思えません。 . . . 本文を読む