代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

敵は米国の1%と日本の1%である

2011年11月14日 | 運動論
  私は以前「自由化・民営化・規制緩和を煽り立てる日本のマスコミは、じつは世界革命を志すトロッキストである」と書いたことがあった。(この記事参照
 今回の騒動で、TPP推進を煽り立てた新聞各社社説の愚劣さを見るにつけ、いよいよそのテーゼの正しさを確信している。

 資本主義は延命可能である。過度に貧富の格差が拡大したり、文化や歴史や環境が破壊されないように規制を設け、守るべき社会的共通資本は守り、医療や教育や食料などベーシック・ニーズが満たされるように、ある程度の再分配機構を機能させればよい。それだけで延命できる。
 それなのに彼らは世界規模で、その「延命装置」をことごとく破壊しようというのだ。まるで「私たちはこれ以上資本主義が続いて欲しいとは思いません。どうぞ世界革命を起こしてください」と言っているようなものだ。どうやら本当に、それ以外に選択肢がない状況に追い込まれそうだ。彼らがそれを望むのであれば、そうするしかないんじゃないだろうか。
 
 我慢強かったアメリカ人も、ついに耐え切れなくなって立ち上がった。共感の輪は世界に拡大している。
 TPPは、日米両国の1%の利益のために、日米両国の90%の人々の生活をさらに破壊するだろう。既に両国民の生活はボロボロなのに、さらに骨までしゃぶり尽くそうというのである。米国人よりもさらに我慢強いように見える日本人だって、いよいよ立ち上がらざるを得ないだろう。

 日本政府がTPP交渉への参加を決断した今、もはや「日本」と「アメリカ」という国対国の対決構図で運動をするのは間違いである。

 日本人の多数とアメリカ人の多数との間に利害の対立はない。闘う相手は日米両国民で共通している。両国民共通の敵は、米国の中の1%と日本の中の1%である。目指すべきは日米両国民の連帯と共闘によって、1%の利益にひたすら奉仕しようとする日米両政府の形を、99%のための政府へと変えることなのだ。
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2 コメント

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やはりそう思いましたか (たんさいぼう影の会長)
2011-11-17 21:01:27
このところの状況を見て、私も似たようなことを考えていて、自分が加入しているメーリングリストにちょろっと書いたりしていました。関さんの上記の文章を読んで、考えていたことがよりはっきりしました。
こういう、多くの人たちにとって苦しい状況が続くと、人々は自分たちの排他的利益を確保するためにファシズムに走るか、国際的に連帯して世界同時革命を起こすか、どちらかを選ばざるを得なくなります。
ファシズムへの志向性は日本でも顕著になってきているので(たとえば大阪での橋下人気とか)、これが嫌ならば多くの人が政治的立場・地域・国の対立を超えて連帯するしかないんですよね。それが現在の新自由主義の流れを抑えるのか、鎮圧されるのか、はたまた世界規模の革命を起こすのか、それはやってみないとわかりませんが。
たんさいぼう影の会長さま (関)
2011-11-19 21:28:58
 コメントありがとうございました。じつは、私もメーリングリストで、影の会長さんの議論を読んで、たいへんに共感して、この記事を書いた次第です。Occupy Wall Street に連帯して、私たちもがんばりましょう。

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