代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

【紹介】建築ジャーナル5月号「堤防はなぜ決壊したか」

2020年05月08日 | 治水と緑のダム
現在発売中の『建築ジャーナル』5月号で昨年の台風19号水害で「堤防はなぜ決壊したか」という特集が組まれています。堤防はなぜ決壊するのか、それはダムとスーパー堤防に予算を流し込むためだ、とこのブログで論じてきました。なぜ140カ所も破堤したのか、ダムではなく堤防の強化に予算を使えばそもそも140カ所も破堤することはなかったはずです。もう一つ、水害についてスーパー堤防を推進する現行計画の問題点を指摘した論文を紹介させていただきます。国立国会図書館の国土交通調査員の専門家による論文です。 . . . 本文を読む
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『季刊地域』(2020年春号)に拙稿「ダムのために堤防は壊れる」掲載

2020年04月02日 | 治水と緑のダム
堤防が、計画高水位を超えても破堤しないのであれば、上流にダムを建設する理由がなくなってしまう。国交省がダムを造り続けるためには、堤防は計画高水位を超えると破堤する脆弱な構造でないと困るというのだ。(中略)  納税者としては考えたくない、信じたくないことだが、ダム利権のために日本の堤防は決壊しやすい構造のまま放置されているのだ。 . . . 本文を読む
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国交省と自民党サポーターのショックドクトリン —ダムとスーパー堤防

2019年10月18日 | 治水と緑のダム
東京新聞の記事で衝撃的なのは、元建設省土木研究所で、越水しても破堤しにくい耐越水型堤防の開発に携わっていた石崎勝義氏のコメントです。石崎氏は記事中で次のように答えています「国交省の予算は大きく『社会保障費に回せ』という圧力は高い。でも、堤防が決壊すれば、それをはね返して予算を確保することができる。国交省の役人は今回のように決壊するのは都合がいいと思っているんです」 . . . 本文を読む
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八ッ場ダムは首都圏を救ってません

2019年10月14日 | 治水と緑のダム
 ネットで八ッ場ダムが話題になっています。ちょうど試験淡水中だった八ッ場ダムが台風19号であっという間に満水になったというニュース。だから首都圏を救ったというのですが、印象で語っているだけで何の根拠もありません。  水害が起こるたびに自民党のサポーターが、それを利用して、民主党叩きとダムやスーパー堤防擁護のデマ宣伝を行うのが恒例行事になっています。今回の騒ぎも、それです。  八ッ場ダムの貯水で、 . . . 本文を読む
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なぜ日本の堤防はかくも簡単に決壊するのか? 耐越水堤防を仕分けた御用学者たち

2019年10月13日 | 治水と緑のダム
水害はスーパー堤防を仕分けた蓮舫の責任という方々に、本当にバッシングすべき対象を教えてあげたいと存じます。じつは国交省は、平成10年度の重点施策として越流しても破堤しない耐越水堤防の推進を掲げたにもかかわらず、日本土木学会の勧告によって、耐越水堤防の開発を止めてしまうのです。蓮舫バッシングにあけくれる皆さま、国交省に忖度して、耐越水堤防の中止を勧告した土木学会の御用学者たちこそ、列島における水害を生み出している真犯人だと思いませんか? . . . 本文を読む
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ダム治水からの脱却を

2018年07月15日 | 治水と緑のダム
 地球温暖化によって海洋から水蒸気の蒸発量が増大し、雨雲の発達を促し、今回の西日本豪雨のような規模の豪雨は今後も頻発するとしか思えない。根本的な解決策は、温暖化対策を加速させ、一刻も早く化石燃料依存から脱却し、大気中のCO2濃度を安定化させることしかないだろう。  しかしながら、今世紀後半で温室効果ガスの純排出量をゼロにするというパリ協定の目標が達成されたとしても、今後の半世紀を要する大事業であ . . . 本文を読む
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スーパー堤防にかんするフェイクニュースと現実

2017年10月25日 | 治水と緑のダム
台風で水害が起こるたびにスーパー堤防にかんするフェイクニュースが流れ、ウンザリする。流している人々はだいたい想像がつくが・・・・。フェイクニュースというより、悪質なデマである。週刊エコノミストの今週号(2017年10月31日号)に、以下のような記事を書いた。「スーパー堤防は災害リスクを高める」と断言しています。このブログでも再三書いてきたが、スーパー堤防は1mの堤防を整備するのに数十億円という天文学的な予算が必要な事業であり、実際にはその100分の1の予算で堤防の強化工事は可能である。最下流のごく一部地域にのみ集中的に予算を投下しても、上流の堤防強化が後回しになるため、日本列島の災害リスクを高めているだけなのだ。ネット上で、ウソにまみれたスーパー堤防必要論を展開している皆様、反論をどしどし御寄せ下さい。 . . . 本文を読む
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テロより怖い ―決壊リスクのある全米2000基のダム 

2017年02月16日 | 治水と緑のダム
アメリカで決壊リスクのある危険な2000基弱のダムをすべて修復した場合、必要な予算は540億ドルに達し、現在の予算規模では修復に50年を要するという。その50年のあいだにさらに多くのダムが老朽化していく。その間に温暖化が進み、異常豪雨も増えるであろうことから、決壊の悪夢が現実化する危険性は高いだろう。ホワイトハウスは、国の安全保障を真剣に考えるのであれば、CIAなど有害無益なスパイ組織・テロ支援組織の予算を削って、ダム修復に予算を転用すべきである。 . . . 本文を読む
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八ッ場ダム住民訴訟11周年集会 元国交省・宮本博司さん講演などの報告

2015年12月15日 | 治水と緑のダム
ダム利権のために水害を引き起こしやすい堤防のまま放置する土木学会の見解をまとめた方々は以下の諸委員です。宮本さん講演会の会場には、耐越水堤防の開発にかかわっていた国交省土木研究所のOBの方も会場にいらっしゃいました。「技術的に確立されているにも関わらずそれをさせないというのは犯罪だ」と述べておられました。同感です。この見解をまとめた方々は、本来ならば有罪だと思います。悲しいかな日本の司法が機能停止状態にあるのでダメですが。この方々の答申のおかげで、今後も脆弱な堤防は放置され、堤防決壊による水害は今後も発生してしまうからです。この委員の方の中には、今回の鬼怒川水害の原因究明のための鬼怒川堤防調査委員会にも入った方がいます。水害の戦犯が、自らの犯罪を隠蔽するため、調査委員会に入って揉み消しを図っているいるようなものです。 . . . 本文を読む
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シンポジウム「温暖化時代の治水対策」の報告

2015年12月12日 | 治水と緑のダム
 従来の国交省は、発生した洪水を一滴も溢れさせることなく河道内に完全に閉じ込めて河口まですみやかに流し切る、という立場を大原則としてきました。  嘉田由紀子さんが滋賀県知事時代に制定した滋賀県流域治水条例は、「一滴も溢れさせることなく」が財政的にも技術的にも不可能ということを前提とした上で、まちづくりのレベルで災害に対応する工夫を施し、たとえ溢れても、「命だけは守る」を最優先にするシステムの構築を制度化したものです。  これまで「一滴も溢れさせない」を前提にしていた国交省。国交省の朝堀さんは、溢れた場合に関しては、「何も対応していないのが基本的な姿勢だった」と率直に認められ、土地利用規制の仕方に多少の違いはあるものの、「われわれも(=国交省も)、ほとんど滋賀県のやり方をを追っかけているような状態で、こんごの制度設計を進めていきたい」と語られました。  この嘉田さんと朝堀さんのやり取りを見ても、「立場の違いを超えて」の出口を模索する様子が伝わってくるかと思います。 . . . 本文を読む
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霞ヶ浦導水計画を中止し、脆弱な堤防の強化に予算の転用を

2015年11月13日 | 治水と緑のダム
利根川水系にとって喫緊の課題は他にあります。本年度の鬼怒川水害によって、計画高水以下の洪水によっても破堤してしまうような脆弱な堤防が利根川水系にあまた存在することが明らかになりました。導水路以前に、まずはこうした堤防の強化こそが最優先で行われなければなりません。この課題に直面しているにも関わらず、霞ケ浦導水事業のような不要な事業に何百億円もの血税を投入していくことは、社会通念に照らして許されません。不要な新規利水事業は当面凍結した上で、脆弱な堤防の強化のためにその予算を転用するようお願いいたします。 . . . 本文を読む
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鬼怒川河川整備計画は放置されたまま霞ヶ浦導水建設を急ぐ国交省

2015年11月02日 | 治水と緑のダム
鬼怒川水害の真相究明も十分になされず、鬼怒川・小貝川の河川整備計画もいまだ策定されない中にあって、国交省にとっては鬼怒川よりも、霞ヶ浦導水事業を継続することの方が重要課題らしい。 国土交通省の関東地方整備局は「利根川・江戸川河川整備計画」の変更をするというので、鬼怒川水害への対策を盛り込むのかと思いきや、新しく計画に盛り込まれたのは総額1900億円の霞ヶ浦導水事業の継続に関する記載についてだった。鬼怒川対策を後回しにして、霞ヶ浦導水の継続に執着するのも、来年度予算に霞ヶ浦導水を盛り込みたいがためであろう。 . . . 本文を読む
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鬼怒川でのソーラーパネル建設による溢水問題のその後

2015年11月01日 | 治水と緑のダム
地元の方々に砂丘の自然堤防がなぜ削られたのか、なぜ削られたまま放置されたのかなど質問させていただいた。   「これは人災でね」  「この砂丘は民有地だったから、削られても文句が言えなかった」  「砂丘が削られたせいで、本当に残念だ・・・」  「何回も要望し、堤防をつくることになっていたんだが、結局間に合わなくて・・・・」  といったご意見であった。実際、ここが危ないということは地元の方々がいちばんよく理解し、国交省に重ねて要望していたのだ。その要望に真剣に応えようとしなかったのは国交省である。  今回の水害から得られる教訓は、地元の川の危険性についていちばん詳しいのは地元の方々であること、地元の声をないがしろにしたまま、治水を国交省任せ、ダム任せにすることがいかに危険であるかということだろう。 . . . 本文を読む
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ダム決壊が被害拡大の原因 ―18ダム決壊のサウスカロライナ水害

2015年10月15日 | 治水と緑のダム
 「1000年に1度」といわれる記録的豪雨で10月8日までに19人の死者を出した米国のサウスカロライナ水害。10月8日までに18のダムが決壊ないし機能不全に陥ったという。ダムの決壊が、水害を拡大させた原因である。  地球温暖化時代の水害は「想定外」は禁句である。「ダム決壊」という「想定外」を想定しなければならない。ダムこそが災害を増幅させる原因になるという認識で行動せねばならない。治水をダムに任 . . . 本文を読む
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ダムを優先し堤防強化を後回ししたツケ ―東京新聞の記事紹介

2015年10月02日 | 治水と緑のダム
 本日(2015年10月2日)の東京新聞の特報面で、「河川行政の偏り 鬼怒川決壊招く? ダム優先 堤防強化後回し」という特集記事が組まれています。  国交省がダムやスーパー堤防にばかり偏った予算配分をしていたため、喫緊の課題であるはずの堤防強化がおろそかにされていたとする記事です。「スーパー堤防予算を削ったことが鬼怒川決壊の原因」などという荒唐無稽なウソがまかり通るネット世論の誤りを正す記事です。 . . . 本文を読む
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