代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

ダム治水からの脱却を

2018年07月15日 | 治水と緑のダム
 地球温暖化によって海洋から水蒸気の蒸発量が増大し、雨雲の発達を促し、今回の西日本豪雨のような規模の豪雨は今後も頻発するとしか思えない。根本的な解決策は、温暖化対策を加速させ、一刻も早く化石燃料依存から脱却し、大気中のCO2濃度を安定化させることしかないだろう。  しかしながら、今世紀後半で温室効果ガスの純排出量をゼロにするというパリ協定の目標が達成されたとしても、今後の半世紀を要する大事業であ . . . 本文を読む
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スーパー堤防にかんするフェイクニュースと現実

2017年10月25日 | 治水と緑のダム
台風で水害が起こるたびにスーパー堤防にかんするフェイクニュースが流れ、ウンザリする。流している人々はだいたい想像がつくが・・・・。フェイクニュースというより、悪質なデマである。週刊エコノミストの今週号(2017年10月31日号)に、以下のような記事を書いた。「スーパー堤防は災害リスクを高める」と断言しています。このブログでも再三書いてきたが、スーパー堤防は1mの堤防を整備するのに数十億円という天文学的な予算が必要な事業であり、実際にはその100分の1の予算で堤防の強化工事は可能である。最下流のごく一部地域にのみ集中的に予算を投下しても、上流の堤防強化が後回しになるため、日本列島の災害リスクを高めているだけなのだ。ネット上で、ウソにまみれたスーパー堤防必要論を展開している皆様、反論をどしどし御寄せ下さい。 . . . 本文を読む
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テロより怖い ―決壊リスクのある全米2000基のダム 

2017年02月16日 | 治水と緑のダム
アメリカで決壊リスクのある危険な2000基弱のダムをすべて修復した場合、必要な予算は540億ドルに達し、現在の予算規模では修復に50年を要するという。その50年のあいだにさらに多くのダムが老朽化していく。その間に温暖化が進み、異常豪雨も増えるであろうことから、決壊の悪夢が現実化する危険性は高いだろう。ホワイトハウスは、国の安全保障を真剣に考えるのであれば、CIAなど有害無益なスパイ組織・テロ支援組織の予算を削って、ダム修復に予算を転用すべきである。 . . . 本文を読む
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八ッ場ダム住民訴訟11周年集会 元国交省・宮本博司さん講演などの報告

2015年12月15日 | 治水と緑のダム
ダム利権のために水害を引き起こしやすい堤防のまま放置する土木学会の見解をまとめた方々は以下の諸委員です。宮本さん講演会の会場には、耐越水堤防の開発にかかわっていた国交省土木研究所のOBの方も会場にいらっしゃいました。「技術的に確立されているにも関わらずそれをさせないというのは犯罪だ」と述べておられました。同感です。この見解をまとめた方々は、本来ならば有罪だと思います。悲しいかな日本の司法が機能停止状態にあるのでダメですが。この方々の答申のおかげで、今後も脆弱な堤防は放置され、堤防決壊による水害は今後も発生してしまうからです。この委員の方の中には、今回の鬼怒川水害の原因究明のための鬼怒川堤防調査委員会にも入った方がいます。水害の戦犯が、自らの犯罪を隠蔽するため、調査委員会に入って揉み消しを図っているいるようなものです。 . . . 本文を読む
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シンポジウム「温暖化時代の治水対策」の報告

2015年12月12日 | 治水と緑のダム
 従来の国交省は、発生した洪水を一滴も溢れさせることなく河道内に完全に閉じ込めて河口まですみやかに流し切る、という立場を大原則としてきました。  嘉田由紀子さんが滋賀県知事時代に制定した滋賀県流域治水条例は、「一滴も溢れさせることなく」が財政的にも技術的にも不可能ということを前提とした上で、まちづくりのレベルで災害に対応する工夫を施し、たとえ溢れても、「命だけは守る」を最優先にするシステムの構築を制度化したものです。  これまで「一滴も溢れさせない」を前提にしていた国交省。国交省の朝堀さんは、溢れた場合に関しては、「何も対応していないのが基本的な姿勢だった」と率直に認められ、土地利用規制の仕方に多少の違いはあるものの、「われわれも(=国交省も)、ほとんど滋賀県のやり方をを追っかけているような状態で、こんごの制度設計を進めていきたい」と語られました。  この嘉田さんと朝堀さんのやり取りを見ても、「立場の違いを超えて」の出口を模索する様子が伝わってくるかと思います。 . . . 本文を読む
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霞ヶ浦導水計画を中止し、脆弱な堤防の強化に予算の転用を

2015年11月13日 | 治水と緑のダム
利根川水系にとって喫緊の課題は他にあります。本年度の鬼怒川水害によって、計画高水以下の洪水によっても破堤してしまうような脆弱な堤防が利根川水系にあまた存在することが明らかになりました。導水路以前に、まずはこうした堤防の強化こそが最優先で行われなければなりません。この課題に直面しているにも関わらず、霞ケ浦導水事業のような不要な事業に何百億円もの血税を投入していくことは、社会通念に照らして許されません。不要な新規利水事業は当面凍結した上で、脆弱な堤防の強化のためにその予算を転用するようお願いいたします。 . . . 本文を読む
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鬼怒川河川整備計画は放置されたまま霞ヶ浦導水建設を急ぐ国交省

2015年11月02日 | 治水と緑のダム
鬼怒川水害の真相究明も十分になされず、鬼怒川・小貝川の河川整備計画もいまだ策定されない中にあって、国交省にとっては鬼怒川よりも、霞ヶ浦導水事業を継続することの方が重要課題らしい。 国土交通省の関東地方整備局は「利根川・江戸川河川整備計画」の変更をするというので、鬼怒川水害への対策を盛り込むのかと思いきや、新しく計画に盛り込まれたのは総額1900億円の霞ヶ浦導水事業の継続に関する記載についてだった。鬼怒川対策を後回しにして、霞ヶ浦導水の継続に執着するのも、来年度予算に霞ヶ浦導水を盛り込みたいがためであろう。 . . . 本文を読む
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鬼怒川でのソーラーパネル建設による溢水問題のその後

2015年11月01日 | 治水と緑のダム
地元の方々に砂丘の自然堤防がなぜ削られたのか、なぜ削られたまま放置されたのかなど質問させていただいた。   「これは人災でね」  「この砂丘は民有地だったから、削られても文句が言えなかった」  「砂丘が削られたせいで、本当に残念だ・・・」  「何回も要望し、堤防をつくることになっていたんだが、結局間に合わなくて・・・・」  といったご意見であった。実際、ここが危ないということは地元の方々がいちばんよく理解し、国交省に重ねて要望していたのだ。その要望に真剣に応えようとしなかったのは国交省である。  今回の水害から得られる教訓は、地元の川の危険性についていちばん詳しいのは地元の方々であること、地元の声をないがしろにしたまま、治水を国交省任せ、ダム任せにすることがいかに危険であるかということだろう。 . . . 本文を読む
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ダム決壊が被害拡大の原因 ―18ダム決壊のサウスカロライナ水害

2015年10月15日 | 治水と緑のダム
 「1000年に1度」といわれる記録的豪雨で10月8日までに19人の死者を出した米国のサウスカロライナ水害。10月8日までに18のダムが決壊ないし機能不全に陥ったという。ダムの決壊が、水害を拡大させた原因である。  地球温暖化時代の水害は「想定外」は禁句である。「ダム決壊」という「想定外」を想定しなければならない。ダムこそが災害を増幅させる原因になるという認識で行動せねばならない。治水をダムに任 . . . 本文を読む
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ダムを優先し堤防強化を後回ししたツケ ―東京新聞の記事紹介

2015年10月02日 | 治水と緑のダム
 本日(2015年10月2日)の東京新聞の特報面で、「河川行政の偏り 鬼怒川決壊招く? ダム優先 堤防強化後回し」という特集記事が組まれています。  国交省がダムやスーパー堤防にばかり偏った予算配分をしていたため、喫緊の課題であるはずの堤防強化がおろそかにされていたとする記事です。「スーパー堤防予算を削ったことが鬼怒川決壊の原因」などという荒唐無稽なウソがまかり通るネット世論の誤りを正す記事です。 . . . 本文を読む
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元建設省官僚の提言紹介「ダムよりも堤防強化」

2015年09月23日 | 治水と緑のダム
 昨日(2015年9月22日)の東京新聞の読者投稿欄に、元建設省の技術官僚だった方が「治水 ダムより堤防強化」として以下のような投稿をされていました。  専門家の方が、従来のダム治水の限界を指摘し、ダムよりも堤防強化が最重要と訴えておられます。すばらしい投稿でしたので、引用させていただきます。 ***『東京新聞』(2015年9月22日)読者投稿欄より引用****  「治水 ダムより堤防強化」  . . . 本文を読む
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堤防強化を怠ってきたのは民主党ではなく河川官僚

2015年09月13日 | 治水と緑のダム
鬼怒川水害の際、テレビに連続出演して、頼りないコメントをしていらっしゃった布村明彦氏(日本災害情報学会会長)。彼はかって国交省河川局の河川計画課長でした。国交省を退職されてからも天下りと渡りを繰り返し、現在は学会の会長に天下っておられるようです。 その布村氏につぶされてしまった改革派の河川官僚だった宮本博司さんはこの動画の中で以下の点を強調されています。「堤防の決壊対策は、住民の命を守るために最優先であるべきなのに、実施しない。なぜか…ダム建設の理由がなくなるから」。ダムに執着し、本来やるべき堤防の決壊対策を怠ってきたのは、宮本さんを干して辞職に追い込んだ布村氏ら保守派河川官僚たちです。蓮舫議員ではありません。 . . . 本文を読む
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スーパー堤防事業への固執は災害リスクをさらに高める

2015年09月13日 | 治水と緑のダム
今回の台風災害における鬼怒川などでの堤防決壊を受けてスーパー堤防を仕分けた民主党政権のせい(とくに蓮舫仕分け人の責任)というごうごうたるネット世論が巻き起こっています。 私は声を大にして主張します。このままスーパー堤防事業を推進することは、日本列島における災害リスクをさらに高めるだけです。その根拠を簡潔に書きます。(1)点としてのスーパー堤防整備は線としての堤防全体の強化を遅らせる。(2)他の堤防強化策ならば100倍の長さの区間の堤防を整備可能。(3)盛り土の上に住むのは危険。効率的に水害対策をする賢明な予算の使い方はスーパー堤防ではなく、耐越水堤防の整備です。 . . . 本文を読む
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治水のためにはダムよりも堤防強化

2015年09月10日 | 治水と緑のダム
  本日(2015年9月10日)の常総市内での鬼怒川の堤防決壊、痛ましいことでした。被災者の皆さまにお見舞い申し上げます。また、自衛隊の皆さまのご活躍に敬意を表します。  前の記事のコメント欄で以下のような質問をいただきました。「ダム建設には治水、砂防といった防災目的があると思いますが、経済だけではなく防災安全という面での合理性について関先生は分析されていますでしょうか」。    本日の鬼怒川 . . . 本文を読む
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貯水の実り田んぼダム(東京新聞の記事紹介)

2014年08月04日 | 治水と緑のダム
 本日(2014年8月4日)の「東京新聞」の特報面で、篠ケ瀬記者が、流域治水の一つ「田んぼダム」の取り組みを紹介しています。記事では、田んぼダムの推進に国交省は及び腰で、本気で取り組もうとしていない点も指摘されています。国交省はダムを造りたいがため、田んぼダムの機能を真剣に評価しようとしないのだ、という趣旨の私のコメントも紹介されています。ご参照ください . . . 本文を読む
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