代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

私にとってのマルクス ③

2009年02月06日 | 新古典派経済学批判
私としてはマルクスの『資本論』を読もうというよりは、ケインズの『一般理論』を読もう、と言いたいです。  ミクロの集合的ふるまいはマクロに影響を与え、マクロからミクロにフィードバックされると、ミクロレベルの当初の期待とは違った結果をもたらす。ミクロの合理性追及ばかりを「正義」と主張する市場原理主義者や構造改革礼賛論者や小泉=竹中ファンの方々は、この「合成の誤謬」を分かっていない。これが彼・彼女らの致命的な思考的欠陥なのです。 . . . 本文を読む

私にとってのマルクス ②

2009年02月06日 | 新古典派経済学批判
 前の記事の続きです。塩沢由典先生は、前の記事で紹介した『学鐙』誌上のエッセイで、佐藤優氏の『私のマルクス』(文藝春秋)を高く評価しております。佐藤氏の前掲書は私も読みました。クリスチャンである佐藤氏の『私のマルクス』は、高校から大学時代にかけてマルクスと神学との間で激しく揺れ動いた思想的格闘の軌跡と学生運動の実践経験を書き綴ったものです。私も佐藤氏と同じ京都で学生生活を送り、佐藤氏の学生運動経験 . . . 本文を読む

私にとってのマルクス ①

2009年02月02日 | 新古典派経済学批判
 先月、私が昨年5月に書いた「拝啓 佐藤優様、マルクスなんか読む必要ないって!」という記事に対し、経済学者の塩沢由典先生(複雑系経済学を切り開いたパイオニア)がコメント下さいました。そのコメントの中で塩沢先生は、丸善の書評誌『学鐙』105(2)(2008年夏号、22-25)に書かれた「マルクス『資本論』 読みなおし・読みなおしの楽しさ」というエッセイを紹介して下さいました。  大変に興味深い論考で . . . 本文を読む

環境省へ「グリーン・ニューディール」の提言をどんどんしよう!

2009年02月01日 | エコロジカル・ニューディール政策
 環境省が「緑の経済と社会の変革(日本版グリーン・ニューディール)に関するアイディアの募集」ということで、広く意見を求めています。下記のサイト参照。 http://www.env.go.jp/guide/info/gnd/  「何でも自由に提言しろ」ということなので、この試みは、オカミの方針への賛否を問うだけの通常のパブコメとは違いますね。官僚機構が本当にニッチもサッチも行かなくなって助けをもと . . . 本文を読む