代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

勝海舟関係文書の中に赤松小三郎のオランダ語写本発見

2020年07月01日 | 赤松小三郎
 勝海舟と赤松小三郎の師弟関係が窺える、ちょっとした発見を記します。国立国会図書館の勝海舟関係文書の中に、赤松筆跡のオランダ語資料があったという発見です。  日本銃砲史学会という学会があります。私は会員ではないのですが、昨年「赤松小三郎と銃」について発表して欲しいという依頼を受けました。「私は銃については素人なのでムリです。赤松小三郎と銃については是非銃砲史学会の皆さまで研究していただきたい」と . . . 本文を読む
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桐野利秋VS野津道貫の赤松小三郎をめぐる因縁対決 「雲よ、伝えて!」

2020年06月09日 | 赤松小三郎
 赤松小三郎が登場する漫画を紹介させていただきます。岩見沢友紀作「雲よ、伝えて! ~明治報道奮戦記」です。最近相次いで文学作品や漫画で赤松小三郎が取り上げられるようになってきて、本当にうれしいことです。  この作品は同人誌ですが、プロのクリエイターの作品で、『ジャ〇プ』に連載されている漫画かと思うくらいにクオリティが高いです。  其の4(第4巻)では、桐野利秋と野津道貫の、赤松小三郎暗殺事件をめぐ . . . 本文を読む
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【書評】小栗さくら著「波紋」(『小説現代』2020年4月号掲載)

2020年03月30日 | 赤松小三郎
今月号の「小説現代」に、中村半次郎による赤松小三郎暗殺事件を扱った小説が掲載されたという情報をネットで知って、早速書店で買い求めて読んでみました。小説の最後のシーンにはこうあります。「半次郎は振り上げた刀で、今を生きるために、未来を殺す」と。この言葉はあまりにも重い。読者に繰り返し、繰り返し、その意味を考えて欲しい一文です。私たちは殺された未来の中で、今を生きているのだ……と。 . . . 本文を読む
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上田に戻った赤松小三郎の遺品(銃・八分儀・弾薬箱)の展示が始まる

2020年01月23日 | 赤松小三郎
 昨年から赤松小三郎研究会の有志でお金を出し合って、県外に流出していた赤松小三郎の遺品の買い取りを始めています。今月から、上田市立博物館で、昨年買い取りをしたミニエー銃(エンフィールド銃)、八分儀、弾薬箱の三点の展示が始まりました。(以下の記事参照)。興味のある皆さま、ぜひ一度足を運んでみてください。  今回博物館に寄託した品々は、もともと赤松家にあったものですが、上田のコレクター(故人)の手に . . . 本文を読む
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赤松小三郎の測量術についての新史料

2019年11月03日 | 赤松小三郎
<承前>  赤松小三郎が23歳のときに「清水流規矩術(測量法)」をまとめた冊子が見つかりました。これまで知られていなかった新史料です。  清水流の既存のテキストを単に写本しただけのものかも知れません。あるいは、清水流のエッセンスを小三郎の視点でまとめたノートなのかも知れません。まだよく分かっていません。これから調べます。  この冊子が書かれたのは嘉永5年なので、ペリー来航の一年前です。このとき赤松 . . . 本文を読む
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赤松小三郎の遺品を上田市立博物館に寄託してきました

2019年11月03日 | 赤松小三郎
 昨日、上田市立博物館に赴き、赤松小三郎の遺品などを寄託してまいりました。小三郎所有と伝わる英国制のエンフィールド銃、八分儀、海軍弾薬箱の三点です。  これらの遺品は、もともと上田のコレクターの方が赤松家から買い取って所有しておられていましたが、県外のコレクターの手に渡っておりました。この度、私も含めた赤松小三郎研究会の有志で資金を出し合って三度にわたって買い取り、上田市立博物館に寄託してまいりま . . . 本文を読む
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渋沢栄一による赤松小三郎の評価

2019年09月22日 | 赤松小三郎
 だいぶ遅れましたが、渋沢栄一の一万円札の肖像就任と再来年の大河ドラマ主役抜擢を祝ってこの記事を書きます。  紹介したいのは、渋沢栄一が議会政治の先唱者として赤松小三郎を高く評価していたという事実です。  紙幣の肖像に始めて旧幕臣としてのアイデンティティーを持つ人物が採用された点はまことに意義深いと思う。福沢諭吉も一時期幕臣であったが、彼は「幕臣」としてのアイデンティティーを持ち合わせていたよう . . . 本文を読む
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信濃毎日新聞の一面コラム「赤松小三郎と選挙」

2019年07月25日 | 赤松小三郎
江戸時代から身分・財産・性別に関係のない「入札(いれふだ)制」(=普通選挙)を唱えていた人物がいたという事実は、日本人として記憶すべきと思われます。もしかしたら慶応年間に達成されていたかも知れない男女普通選挙。赤松小三郎が暗殺されてから、実際に実現されるまで78年間の月日を費やしたということは肝に命じるべきでしょう。赤松小三郎の内弟子の中には新選組の隊士もいたと、暗殺者の中村半次郎の日記に記されています。つまり、小三郎の唱える議会制民主主義の理念に共鳴していた新選組の隊士もいたということなのです。しかし、いまだに新選組の誰が小三郎の内弟子だったのか特定されていません。新選組が復活したことに、あの世の小三郎も喜んでいるかも知れません。 . . . 本文を読む
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今秋憲政記念館が特別企画展で赤松小三郎建白書を展示

2018年06月07日 | 赤松小三郎
明治維新150周年ということで各地でさまざまな催しが開催されています。国会議事堂前の憲政記念館では、昨年から四回に分けて、ペリー来航から帝国議会開設、大正デモクラシーから政党政治の始まりまでを特別企画展として開催しています。目下、明治の帝国議会開設前後の企画展が行われています。  今秋9月から開催予定の第Ⅳ期の企画展で、赤松小三郎が島津久光に提出した建白書「御改正口上書」のレプリカが展示されることに決まったそうです。  ほとんど知られていませんが、日本最初の近代立憲主義的憲法構想である赤松小三郎の建白書。島津久光が大切に保管し続けてくれたおかげで、鹿児島の鶴丸城址の黎明館に現存します。しかし通常は一般公開されていないので、鹿児島で現物を見ることはできません。上田の赤松小三郎記念館にレプリカがありますが、土日しか開館しておらず、現物を見た人は少ないと思います。その幻の建白書が東京の人目につくところで展示されるのは初めてのことです。 . . . 本文を読む
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「英雄たちの選択」で語られた武力討幕の闇

2018年01月04日 | 赤松小三郎
 昨晩(2018年1月3日)の「英雄たちの選択」、全国放送で初めて赤松小三郎が、ほんのわずかの時間ですが紹介された。  イギリスの外交官のオリファントが、留学中の薩摩の寺島宗則に向かって「イギリスの掲げる自由貿易とは、じつはお前たちの国から徹底的にむしり取るためのものなんだぜ」と公然と語っていたエピソードなど、英国の自由貿易帝国主義のダークサイドについても言及されていたのは良かった。TPP問題な . . . 本文を読む
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全国放送ではじめて赤松小三郎が紹介される件

2017年12月29日 | 赤松小三郎
全国放送で赤松小三郎を取り上げるという決断をしたNHK「英雄たちの選択」のスタッフの皆様にも感謝を申し上げます。薩摩の先進性を取り上げる番組なので、その薩摩が教えを請うたほどの赤松小三郎の思想の先進性という文脈での紹介になると思われ、倒幕側の「闇」には踏み込まないと思われますが、おそらく視聴者のほとんどが知らないであろう小三郎の存在が紹介されること自体に、大きな意義があります。 . . . 本文を読む
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上田市立博物館で赤松小三郎企画展

2017年09月27日 | 赤松小三郎
 今年は大政奉還150周年。上田市立博物館では、大政奉還150周年にして、赤松小三郎が暗殺されてから150周年になる今年、「赤松小三郎 ―幕末の先覚者」という企画展を行うそうです。ふだんは一般公開されていない博物館所蔵の赤松小三郎関係資料を一挙に公開するようです。この機会にぜひご覧ください。  詳しくは以下のサイトをご覧ください。 http://museum.umic.ueda.nagano. . . . 本文を読む
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本日は日本で議会制民主主義が提唱されて150周年記念日

2017年05月17日 | 赤松小三郎
 ほとんど誰も認識していないとことであるが、本日(2017年5月17日)は、日本で初めて議会制民主主義の憲法構想が提唱されて150周年記念日になる。旧暦と新暦の違いはあるが、ちょうど150年前の慶応3年(1867年)5月17日、信州上田の松平伊賀守家中の下級武士・赤松小三郎が、先の越前侯にして公儀・政事総裁職でもあった松平春嶽に「御改正口上書」を提出した。  松平春嶽の政治記録書である『続再夢紀 . . . 本文を読む
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江戸が生んだ自発的な立憲主義(田中優子氏のコラム紹介)

2017年01月15日 | 赤松小三郎
 昨年末に出版されました拙著『赤松小三郎ともう一つの明治維新 -テロに葬られた立憲主義の夢』(作品社)、東京新聞、信濃毎日新聞、しんぶん赤旗に続いて、今度は毎日新聞の1月11日の夕刊コラムで、著名な江戸文化研究者の田中優子先生(法政大学総長)が紹介してくださいました。感謝申し上げます。  記事の一部を以下に掲載させていただきます。   『毎日新聞』2017年1月11日(夕刊)  田中優子先生は . . . 本文を読む
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憲法と赤松小三郎としんぶん赤旗

2017年01月09日 | 赤松小三郎
拙著の中では、赤松小三郎の存在が維新史において無視されてきたのも、戦前の「皇国史観」も、戦後の歴史研究をリードしてきた共産党系の「講座派マルクス主義史観」も、ともに薩長中心の歪んだ明治維新神話を信仰してきたからだと批判しています。つまり明治維新の解釈が歪められてきた、その責任の一端は共産党にもあるのだと書いたのでした。それにも関わらず、しんぶん赤旗の一面のコラムで拙著が紹介されているのですから、書いた本人としては驚かないはずがありません。共産党系の歴史学者の中には、拙著を読めば怒る方も多かろうと思います。その拙著を評価した「しんぶん赤旗」には抗議が寄せられるかも知れません。これを機に共産党としても、従来の講座派理論に対する見なおしの動きを活発化させて下さることを、外野の人間として期待させていただきます。 . . . 本文を読む
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