代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

大河ドラマ「西郷どん」と明治6年政変 ―桐野利秋と山縣有朋

2018年12月15日 | 歴史
 気が付いたら大河ドラマ「西郷どん」も明日で最終回を迎える。  幕末編は、あまりの歴史改ざんぶりに辟易とした気分で視聴していたのだが、明治時代に入ってから結構面白くなった。  長州閥の汚職体質 -国家予算・資産を私物化して政権中枢を取り巻くお友達に分配し、私腹を肥やすという現在に続く体質- もちゃんと描かれていた。長州政権の肝いりで制作されたドラマにしては、がんばったと思う。  山縣有朋は、長 . . . 本文を読む
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水道民営化の利益相反パラダイス

2018年12月04日 | 政治経済(日本)
 水道法改正案が、十分な審議もされぬまま強行採決される見通しである。  先週、水道民営化問題でコメントを求められテレ朝の羽鳥慎一のモーニングショーに呼んでいただいた。その後、フジテレビの日曜のプライムニュース(12月2日放映)からもコメントを求められた。  質問の中で、浜松市の水道民営化の中間報告書の妥当性について聞かれた。  数字の妥当性の以前の根本的な問題として、報告書の作成過程で民間企業から . . . 本文を読む
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水道民営化詐欺

2018年10月12日 | 政治経済(日本)
日本ではとてつもなく矛盾した事態が同時進行しているのだ。水需要の減少は全国一津の現象である。しかるに、水道を民営化したい自治体では、「水需要が減少するから民営化せねばならない」と主張し、前提は正しくとも、解決策がまったく解決にならないトンチンカンな主張をする。他方で、ダムを建設したい自治体では、水需要が増加するという、事実そのものも全くのデタラメ、ねつ造の予測をし、全くムダなダムに湯水のごとく予算を投じている。ダムに投じられている年間2340憶円ものムダ金を、老朽水道施設の更新に転用すれば、問題は解決するのだ。民営化はもちろん解決策ではない。 . . . 本文を読む
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武田邦彦は印税収入をすべて水害対策に寄付せよ

2018年10月03日 | 温暖化問題
武田邦彦氏には、国民を騙して、温暖化対策を遅らせてきた罪に対して、損害賠償を請求したいくらいである。実際、武田氏のデマによる被害総額は数千億円では足らないのではないか。少なくとも、これまで温暖化していないというデマを流し続けたゴミのような著作の数々で儲けた印税は、すべて水害対策予算として政府に寄付すべきだろう。それが、せめてもの誠意ある責任の取り方ではないのか。 . . . 本文を読む
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不敬・大逆の長州神社

2018年10月03日 | 長州史観から日本を取り戻す
 長州神社(a.k.a 靖国神社)のトップである小堀邦夫宮司が「陛下は靖国を潰そうとしてる」と発言したそうだ。この発言をスクープした週刊ポストに敬意を表します。  問題の発言は以下のようである。 https://www.news-postseven.com/archives/20180930_771685.html 「陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていくんだよ。そう . . . 本文を読む
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大河ドラマの脚色はどこまでが許されるのか?

2018年09月22日 | 歴史
テロを実行するまでに西郷を追い込んだ原因としてドラマで描かれたのは、「フランス公使のロッシュが徳川慶喜に薩摩の割譲要求をしている」という、史実にない虚構であった。この虚構を、「脚色」として許してしまってよいのだろうか? これは「脚色」といっても許されるレベルではないと思う。フランスという現存する国家の行為にかんして、当事者たちがやっていないことが明らかであるにもかかわらす、「やった」ことにしてしまうのは、「ねつ造」であり、創作とは違う。これは許されないだろう。フランス大使館はNHKに抗議せねばならないレベルだ。 . . . 本文を読む
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西郷どんの謀略とテロ

2018年09月17日 | 歴史
日本を外国に売り渡そうとしたのは、ロッシュと組んだ慶喜ではなく、イギリスと組んだ西郷であったのだ。実際、少なくともフランスは横須賀製鉄所(横須賀造船所)の建設などを援助し、日本が自力で製鉄をし、造船もできるようになるよう支援していた。イギリスはどうか。日本が自力で製鉄をし、軍艦を国産できるように促すのではなく、むしろそれを奪い、戦艦や武器などイギリス製のものを売りつけていく戦略であった。日本を、イギリスの軍事産業の従属国に変えていったのだ。 . . . 本文を読む
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これが靖国=長州神社問題の核心だ

2018年08月17日 | 長州史観から日本を取り戻す
 8月14日に故郷に里帰りしていた安倍晋三首相が、山口県宇部市の琴崎八幡宮を参拝。にわかに琴崎八幡宮が注目を集めている。  巷の憶測の一つは、安倍首相は、靖国神社に参拝できない代わりに、靖国のルーツである琴崎八幡宮を参拝したというものだった。日刊ゲンダイが、本日「靖国の“源流”…安倍首相が参拝した琴崎八幡宮の意外な歴史」という記事を書いて、この問題を報じていた。(以下参照) https://ww . . . 本文を読む
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ダム治水からの脱却を

2018年07月15日 | 治水と緑のダム
 地球温暖化によって海洋から水蒸気の蒸発量が増大し、雨雲の発達を促し、今回の西日本豪雨のような規模の豪雨は今後も頻発するとしか思えない。根本的な解決策は、温暖化対策を加速させ、一刻も早く化石燃料依存から脱却し、大気中のCO2濃度を安定化させることしかないだろう。  しかしながら、今世紀後半で温室効果ガスの純排出量をゼロにするというパリ協定の目標が達成されたとしても、今後の半世紀を要する大事業であ . . . 本文を読む
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武田邦彦氏は、妄言を排出するのをもうやめよう

2018年06月22日 | 温暖化問題
武田氏は「温暖化対策は日本だけが真面目に取り組んでいる」また「温暖化対策は経済を犠牲にする」とも主張する。2018年6月時点でこのような主張をしているとは、驚愕に値する。しかも、この妄言に対し一定数の支持者がいるようなのだ。そんなことだから、あなた方は、竹中平蔵氏あたりから「B層」なんて呼ばれてバカにされるんですよ。まさに「ポスト・トゥルース」の時代にふさわしい現象と言えるだろう。現実には、例えばスウェーデンで2000年から14年までにCO2を8%減らしてGDPは31%増、同じく、英国は20%減らして27%増、ドイツは12%減らして16%増、米国ですら6%減らして28%増、表の中で日本のみが0.7%増えてしまい、GDPの伸びも低いのだ。いまや途上国も含めて、「温室効果ガスを出しまくって経済発展をしよう」などというアホな考えはすでに持っていない。 . . . 本文を読む
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トランプの保護貿易主義と温室効果ガス削減効果

2018年06月10日 | 自由貿易批判
アメリカの関税措置について非難合戦をするよりも、EUも中国も日本も、粛々とWTOのルールに従って対抗関税を課しながら、貿易不均衡の調整に動くべきである。 日本に関して言えば、トランプが自動車への保護関税を実施した場合、農産物に対抗関税を課して、財源を確保しつつ食糧自給率の向上を目指すべきである。そちらの方が未来に向けて希望が持てる。ついでに、アメリカからの圧力で今年廃止された種子法を、新法として、装い新たに復活させるべきであろう。地球温暖化対策としても効果的なのだ。トランプが「パリ協定から離脱する」と叫んでも、私が批判しようと思わない理由は、トランプの関税政策そのものが、国際運輸部門からのCO2削減につながり、ひいては国際的な温室効果ガス削減につながっていくであろうからである。 . . . 本文を読む
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今秋憲政記念館が特別企画展で赤松小三郎建白書を展示

2018年06月07日 | 赤松小三郎
明治維新150周年ということで各地でさまざまな催しが開催されています。国会議事堂前の憲政記念館では、昨年から四回に分けて、ペリー来航から帝国議会開設、大正デモクラシーから政党政治の始まりまでを特別企画展として開催しています。目下、明治の帝国議会開設前後の企画展が行われています。  今秋9月から開催予定の第Ⅳ期の企画展で、赤松小三郎が島津久光に提出した建白書「御改正口上書」のレプリカが展示されることに決まったそうです。  ほとんど知られていませんが、日本最初の近代立憲主義的憲法構想である赤松小三郎の建白書。島津久光が大切に保管し続けてくれたおかげで、鹿児島の鶴丸城址の黎明館に現存します。しかし通常は一般公開されていないので、鹿児島で現物を見ることはできません。上田の赤松小三郎記念館にレプリカがありますが、土日しか開館しておらず、現物を見た人は少ないと思います。その幻の建白書が東京の人目につくところで展示されるのは初めてのことです。 . . . 本文を読む
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水道民営化の悪夢 PPP、PFI、コンセッションは不効率・不公正の温床

2018年06月01日 | 新古典派経済学批判
安倍内閣は今国会に上程している「水道法改正」や「PFI法改正」で、水道管は公有にしたまま、水道施設の運営権(コンセッション)を民間に委託するという「上下分離式」の「コンセッション経営」を推奨している。PPP、PFIの本家であるイギリスで、それらの信頼が完全に失墜する中、日本ではPPP、PFIが最新スキームであるかの如くもてはやされているわけだ。私たちは一周遅れのトップランナーなのである。巷では、「問題山積する中、いつまでもモリ・カケにこだわっているべきでない、前に進むべきだ」などという声も聞かれるが、ろくな法案が出てこないからこそ前に進めてはならないのだ。これら新自由主義、いやクローニー資本主義スキームをこれ以上進めてはならないからこそ、即刻、安倍内閣を退陣させなければならないのである . . . 本文を読む
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安倍内閣と日大と長州レジーム

2018年05月30日 | 教育
上位下達の命令には絶対服従を強い、私を滅して「奉公」する忠実なる臣民の育成を理想とし、部下には思考を停止して上に従うことを強制しながら、指導者がどんな失態を犯しても決して責任を取らず、見苦しくウソをついて逃げおおせるという点で、安倍内閣と日大首脳部の類似性を指摘する声は高い。安倍内閣と日大の共通点はルーツが同じという点に行き着かざるを得ない。日大の学祖は吉田松陰門下の長州藩士・山田顕義であり、山田は終生松陰を尊敬し続けた。安倍首相も吉田松陰を尊敬し、伊藤・山縣・品川・山田など松陰の弟子たちが築き上げた明治の精神の復活を理想としていることは周知の事実であろう。 . . . 本文を読む
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物語なき歴史研究は最悪な物語の台頭を許す

2018年05月20日 | 長州史観から日本を取り戻す
 前の記事で紹介した『現代思想』6月臨時増刊号「明治維新の光と影」所収の論文、奈良勝司氏「明治維新論の再構築に向けて」も紹介したい。じつに興味深い内容であった。  奈良氏の主張の骨子は以下のようなものだ。  戦後歴史学を担った講座派マルクス主義による明治維新物語にせよ、高度経済成長を背景に影響力を持った近代化論にせよ、冷戦の終結とバブル崩壊後、共に時を同じくして無力化してしまった。その後は、時 . . . 本文を読む
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