代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

ジャパンハンドラーの支配から脱するために ―立憲民主への期待

2017年10月23日 | 脱米
枝野さんは「アメリカの、いわゆる知日派といわれている人々以外と人脈を広げていきたい」という抱負を語っていた。長期的な対抗策はそれしかないと思う。日本の草の根民主主義も、アメリカの草の根民主主義に合流し、日米関係の将来ビジョンを共に構築し、いずれアメリカで草の根民主主義からの大統領候補が当選を勝ち取ったとき、共に協力してCSISのハシゴを外してしまうのだ。そうした戦略的かつ地道な作業がなければ、たとえアメリカで草の根民主主義勢力が勝利しても、対日政策に関しては旧来通りジャパンハンドラーたちに丸投げなんてことも起きかねない。アメリカと日本で草の根民主主義を広げ、現実的なアジェンダを作成し、両国で政権を奪取し、エスタブリッシュメントの支配を覆す。そのときこそ、軍産複合体の支配は終わるだろう。 . . . 本文を読む

CIAも劣化したものだ ―ブルース・クリングナー氏のインタビュー記事紹介

2015年09月20日 | 脱米
元CIAのクリングナー氏は、米国が執拗に日本に要求してきたことに対し、拒み続けた日本政府をついに屈服させたと鼻高々のご様子である。おそらく氏は、財団内部において日本を屈服させるに当たって自分の果たした役割を誇らしげに報告していることだろう。宗主国から送り込まれた植民地行政官の態度さながらである。そして、安倍首相はまだ屈服し足りないと、さらに積極的に自衛隊を米軍の下請け部隊として奉仕させるよう要求している。  彼は今後のシナリオをどう考えているだろう。日本がさらに積極的に集団的自衛権を行使し、戦闘行為に参加せざるを得なくなるよう、さらなる「ショック」を与えようと考えているに違いないのである。 . . . 本文を読む

日本の行末を決めるCSISの焦慮

2015年08月01日 | 脱米
   薩長公英陰謀論者さんから以下の投稿をいただきました。そのまま再掲させていただきます。日本を影で操る米国ネオコンの過激派セクトCSISと安保法制の関係についてです。薩長公英陰謀論者さんは「彼らは彼らなりに追い詰められての焦慮に駆られており、それゆえに見境なく凶暴になっている」と分析されています。同感です。  「立憲主義」や「法の支配」というのは、アメリカにおいては何にもまして優先される、「 . . . 本文を読む

フィリピンから学ぶ在日米軍基地撤去への途(矢部宏治著『日本はなぜ・・・』を読んで)

2015年01月08日 | 脱米
私も十分に分からなかった問題であった。日本の今日の惨状をつくり出したのは、米国からの圧力の問題なのか、それとも明治以来の官僚制の問題なのか、どちらがより本質的な問題なのだろう・・・・? と。 脱長州史観キャンペーンを始めたのは、明治維新クーデターによって成立した日本の官僚独裁の方が問題の根としてより深いのではないかと漠然と考えたからであった。本書はこの難問を、「自発的隷属」という概念で見事に解き明かしている。目からウロコが落ちる思いだった。 フィリピンは、米国従属のマルコス独裁政権を1986年に打倒し、1987年に憲法を改正し、憲法に基づいて、1991年の米軍基地貸与条約の期限切れに合わせて米軍基地を撤去した。日米安全保障条約が、日本を支配する最高法規として日本国憲法の上に君臨しているのは、日本人の選択なのだ。私たちが、これ以上の宗主国への服従によって引き起こされる惨禍を望まないのであれば、日本人は自らの意志でそれを拒否することは可能なのである。本書はそのことを明快に明らかにしている。 . . . 本文を読む

続々・普天間問題 -真に勝ち取るべきは不平等条約の改定

2009年12月25日 | 脱米
 普天間の移設先としては、日本国内のどこを提示しても地元の人々は大反対だろう。どこの代替地を提示しても、みな「イヤ」の大合唱が起こることになる。代替地が見つからない限り、普天間基地の移設問題は決して解決しない。鳩山首相は米側に対し、「米軍が何故こんなに嫌われるか分かりますか? 騒音だけじゃないんです。日米地位協定があるから基地周辺の住民は安心できないんでしょう」と訴え、日米地位協定の改定交渉に持ち込むべきなのだ。地位協定改定という外交成果を上げることができれば、沖縄県民の負担は大幅に軽減されよう。その成果と引き換えに、最悪、移設先が沖縄県内になったとしても、沖縄の人々も納得してくれる可能性もあろう。 . . . 本文を読む

普天間移設のことなど

2009年12月14日 | 脱米
 辺野古案を拒絶しても、日米関係が崩れるなんてことはありません。フィリピンは、1991年議会の議決で全米軍基地を撤去させましたが、その後も米国との友好関係を維持しております。アメリカの恫喝に屈せず、民意にのっとって基地を撤去させたフィリピンの姿を、リベラルな米国人はむしろ尊敬の念をもって評価しております。それに対して、日本がここで恫喝に屈すれば、米国人はますます日本を舐めてかかるようになり、さらに将来にわたって無理難題を強制してくるのです。ここが踏ん張りどころです。ここで恫喝に屈しては、せっかくの政権交代も元の木阿弥です。 . . . 本文を読む

ジョセフ・ナイとの仮想問答 ―鳩山論文をめぐって―

2009年09月11日 | 脱米
 NYタイムスの例の『Voice』鳩山論文の(一部)の転載事件のあと、「民主党政権で日米関係が損なわれたら大変だ~」といった、日本のマスコミによる「常軌を逸した」としか言いようのない報道が続きました。ヤレヤレ。  アメリカが珍しく日本の政治家の論壇記事など大きく取り上げて、日本の動向を気にして騒いでくれているのだから、我々は大いに喜ぶべきでしょう。それに、鳩山さんの論文、すごく良いことが書いてあり . . . 本文を読む

オバマ政権といかに対峙すべきか?

2008年11月10日 | 脱米
 私はオバマの当選を心よりうれしく思います。それはオバマが大統領になってくれることにより日本の脱米が可能になると考えるからです。日本のマスコミは、「オバマ政権に保護主義の懸念」なんてワメイテおりますが、私には「脱米のチャンスだラッキー」としか思えません。  Luxemburgさんの「祝!オバマ大統領」という記事に次のような一節がありました。私も全く同じ心境です。 ****(Luxemburgさ . . . 本文を読む

エコノミック・ヒットマンとしての竹中平蔵

2008年04月27日 | 脱米
 米国の諜報機関であるNSA(国家安全保障局)にリクルートされて「エコノミック・ヒットマン(経済的狙撃者)」として活動してきたジョン・パーキンス氏が、自分の悪業の数々を暴露した本が『エコノミック・ヒットマン』です。日本における竹中氏の役割を知りたい方は、ぜひご覧になってください。  たとえばジョン・パーキンス氏は、石油ショックによる原油高で儲けたサウジアラビアから、ドルをアメリカに還流させるため、サウジに米国債を購入させるという指令を受け見事に実行しています。反対したサウジの王族には「ブロンド美人」を献上して懐柔したといった事実まで書かれています。  さて、米国に日本の金融資産を貢ぐために、日本をゼロ金利の罠に陥れ、日本国債の発行を制限し、郵貯を民営化し、大量の米国債を購入させてきた竹中平蔵氏。 彼の役割も、エコノミック・ヒットマンとしてのそれなのです。 . . . 本文を読む

スービック米海軍基地と先住民族

2008年02月05日 | 脱米
 何か米軍基地に関連した話題が続きましたので、アジアの米軍に関する閑話休題といきたいと思います。  この写真は、今から10年前、私が1998年にフィリピンのオロンガポ市にある米国のスービック海軍基地跡地を訪れたときに撮影したものです。えっ、このオジサンはだれかって?  このオジサンの正体を伝えるためには、少々背景説明が必要になります。    1992年まで、オロンガポのスービック湾には米国の東アジ . . . 本文を読む

沖縄ジュゴン訴訟勝訴: 在沖米軍基地全面撤去への道?

2008年02月03日 | 脱米
 マスコミ各紙でも小さく報道されていましたが、さる1月24日に米国のサンフランシスコ連邦地裁で画期的な判決が出たようです。サンフランシスコ連邦地裁が、米国防総省に対して、辺野古の基地建設予定地で、ジュゴンへの悪影響が出ないか否か、環境影響調査を命じた判決を出しました。  米軍普天間飛行場の移設先の辺野古はジュゴンの生息地です。日本とアメリカの環境NGOなどが、米国国防総省相手に訴訟を起こし、ジュゴ . . . 本文を読む

戦争が避けられぬのならせめてアメリカと戦って死にたい

2008年02月01日 | 脱米
 作戦はこうです。  まず無駄なダムと道路建設をただちに止めます。そして戦時に標的にされる原発をただちに停止し、放射性廃棄物を地下に廃棄します。さらに年収1000万円以上の世帯からは70%の所得税を徴収します。そうして財源を確保した上で、公共事業として、核シェルターにもなる巨大な地下要塞を各都市に建設します。フリーター層を雇用して。一気に完全雇用と無格差社会の実現です。ついで日米安保の破棄を通告し、期限以内に米軍の全面撤退を要求します。米国がそれを拒否すれば宣戦布告するのです。米帝は張り子の虎です。強くありません。地下深くに身を潜め、ゲリラ戦で戦えばよいのです。栗林忠道が硫黄島でやったように。持久戦に持ち込めば、こっちのものです。数年で米帝など内部から崩壊するのです。 . . . 本文を読む