代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

ダム裁判:熊本地裁・片山昭人裁判長の正義の判決と東京高裁・居眠り裁判官のサイテー判決

2014年03月31日 | 八ッ場ダム裁判
熊本地裁の片山昭人裁判長がすばらしいのは、ご自身の頭で県の説明が科学的に妥当であるか真剣に検討し、県の浸水被害の想定は「認める根拠はない」つまりまったくの虚偽であると結論づけていること。八ッ場ダム訴訟の控訴審判決における東京高裁の愚劣きわまりない裁判官たちとは雲泥の差である。東京高裁の園尾隆司裁判長は、住民側が何を主張したのか、全く認識していないし、はじめから認識しようとしていないのだ。だって、この裁判長、審理中に堂々と居眠り(-_-)zzzしていたのだから! 裁判官としての適格性うんぬんよりも、結局のところ人間性の問題に行き着くのだと思う。この連中は人間として終わっている。法曹一元化で、弁護士と裁判官を定期的に入れ替えた方がよいだろう。 . . . 本文を読む

吉田松陰を尊敬する安倍首相は「テロリスト松陰」も肯定するのだろうか?

2014年03月12日 | 長州史観から日本を取り戻す
 吉田松陰は孝明天皇を神として崇拝していたが、孝明天皇は、松陰の弟子たちが行うこうした陰惨なテロリズムが大嫌いであった。好きな相手に良かれと思ってなにかすればするほと逆に嫌われていくというストーカーの心理に似たものがある。安倍首相も天皇のために良かれと思っているのかも知れないが、その行為のことごとくが天皇陛下の御心に反し、やればやるほど嫌われることになろう。松陰は動機が純粋でさえあれば殺人も肯定する人物でった。松陰の弟子たちは、全く無実の、殺してはいけない人々を殺しすぎた。伊藤、山縣、品川ら生き残った弟子たちが国家権力を掌握すると、今度は国家テロを行使する側になったのもむべなるかなといえる。彼らは、多くの人々に対し「長州レジーム」のための死を強要するための「装置」として長州神社(靖国神社)を創った。この体制が太平洋戦争の滅亡に至ったのも、明治の最初から運命づけられていたといえるだろう。しかし敗戦にもかかわらず、GHQが岸信介を釈放したことによって長州レジームは復活してしまったのだ。  明治維新の誤謬を正し、江戸公儀体制の良い部分(地方分権、内需主導、循環型社会)の延長上に新しい日本をつくり直すしか、日本を再生させる方法はないだろう。 . . . 本文を読む

日本陸軍兵士の最大の脅威は「長州システム」であった 

2014年03月09日 | 長州史観から日本を取り戻す
明治以降の日本陸軍兵士にとって自らの生命を脅かす「最大の脅威」は、ロシアでも中国でもアメリカでもイギリスでもなく、人命軽視も甚だしい長州陸軍閥がつくりあげた「長州システム」そのものであった。脚気問題を見ていくと、長州陸軍閥がつくった「長州システム」の愚かさは、日清戦争のときからすでに始まっている。いや、長州システムの愚劣さは1863年の下関海峡における外国船無差別砲撃のときから一貫しているといってよいだろう。明治の脚気問題に見られる構造は、戦後になっても水俣病、薬害エイズ、そして現在進行中の子宮頸がんワクチン・・・・・と繰り返されてきている。突き詰めていくと、「官僚主義的無責任体制」という長州藩閥がつくりあげたシステムの問題に行き着くのである。安倍政権の暴走を許せば、私たちはまた野良犬のようにその生命を奪われていくことになろう。 . . . 本文を読む

久坂玄瑞と佐久間象山と赤松小三郎

2014年03月05日 | 長州史観から日本を取り戻す
長州は、「開国による国力の増強」という象山の思想は理解しなかったが、攘夷戦争のために象山の技術だけ借用しようとした。薩摩も、議会制民主主義と人民平等という赤松小三郎の思想を理解しなかったが、イギリス式の陸軍歩兵戦術という小三郎の技術的知識だけ借用しようとした。そのはてには「その才能が敵方にわたるくらいなら抹殺してしまえ」という恐るべき発想に帰着するのだ。木戸、大久保、西郷という「維新三傑」は、いずれも佐久間象山暗殺あるいは赤松小三郎暗殺という犯罪に関与した可能性が高い。赤松小三郎は「久坂玄瑞の攘夷の説は過激この上なく、私たち開国論者をまるで敵の如く・・・・」とあきれた様子で報告している。薩長中心主義史観では、長州や薩摩が先進的で、「佐幕派」諸藩の藩士たちなど不勉強でまるで遅れているかのように描くことが多い。実態は逆である。草深い山奥の信州上田の人間たちから見て、久坂玄瑞の不勉強で稚拙な認識に基づく過激攘夷論など笑止でしかなかった。 . . . 本文を読む

恩師吉田松陰の志を踏みにじって佐久間象山を暗殺した弟子たち(2)

2014年03月05日 | 長州史観から日本を取り戻す
 「品川弥二郎・山田顕義、そうして桂小五郎をはじめとして、おそらく久坂玄瑞や真木和泉といった象山の影響を大いに受けたものまでも、象山暗殺に同意するに至ったのである」。品川弥二郎という、松陰が生んだ鬼子ともいえるテロリストは、佐久間象山という巨人が日本にとってどれだけかけがえのない知性だったか、象山の死がその後の日本にとってどれだけ大きな損失であったのかなど、認識する能力のかけらも持っていなかった。明治の長州藩閥政権において、殺人者が平然と内務大臣をやり、司法大臣をやり、最高裁の判事となり、検事になった。考えるだけでもおぞましい。じつに狂った世の中だったのだ。 . . . 本文を読む

恩師吉田松陰の志を踏みにじって佐久間象山を暗殺した弟子たち(1)

2014年03月04日 | 長州史観から日本を取り戻す
来年の大河ドラマの主人公は吉田松陰の妹で久坂玄端の妻・文である。久坂玄瑞は準主役級の登場人物として描かれるはずである。いったいドラマの中では、象山暗殺、長井雅楽暗殺計画、英国公使館焼き討ち、関門海峡での外国商船砲撃、そして禁門の変における京都御所への武力攻撃と京都焼き討ち・・・・いずれも久坂玄端がかかわった幾多のテロ事件をどのようにどのように描くのであろうか? 歴史を捻じ曲げるのであろうか? それとも人を殺しても、自分の正義を信じて疑わないテロリストの信条・内面と、それを支えた妻の苦悩を正面から描くのであろうか? . . . 本文を読む

長州神社の「招魂」の謎(2)

2014年03月03日 | 長州史観から日本を取り戻す
皇室を持ち上げているように見えて、じつはその御心を全く理解しようともせず、都合よく天皇を利用しているだけという安倍政権の姿勢。安倍政権の介入か、NHKなどは護憲を訴える天皇や皇太子のメッセージの肝心な部分をニュースからカットするという不敬なふるまいを繰り返しています。  何か既視感を感じませんか? そう、「幕末」において、孝明天皇を担ぎ上げながら、天皇の御心を踏みにじって、利己的動機から偽勅を乱発した長州藩の姿勢そのものなのです。彼らは、「天皇」という存在を権力奪取のための道具としてしか考えなかった。 . . . 本文を読む