代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

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真田丸第4回「挑戦」感想 ―宿命の対決の第2ラウンド

2016年01月31日 | 真田戦記 その深層
 今回は、後に宿命のライバルになる真田昌幸・信繁親子と徳川家康のドラマでの初対決の様子が描かれました。干戈を交えた対決ではなく、キツネとタヌキの化かし合いのような、言葉での腹の探り合い。これがじつにスリリングで面白かったです。両者の息詰まるやり取り、三谷脚本の真骨頂でした。  昌幸と家康の「対決」はこれが二回目だったということで、最初の「対決」の思い出がドラマの伏線として話題にのぼります。そう、 . . . 本文を読む
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山林保護の先駆者だった真田昌幸

2016年01月29日 | 真田戦記 その深層
昌幸は、天正15(1587)年、真田郷の水源林であり、神の山である四阿(あずまや)山の主要な樹木であるとが(ツガ)とひそ木(シラビソ)の一切の伐採を禁止する通達を出しています。真田郷の人々にとって、村の水源林である四阿山は神の山でした。伐採禁止政策の意図が宗教的なものか、それとも洪水対策など治山・治水上の必要性によるものか、朱印状には理由は書かれていません。おそらくその双方の理由を含んでいたのではないでしょうか。日本の山林保護思想の先駆者というと、1654年の備前の大水害を教訓に、岡山藩で治山・治水のための山林保護政策に取り組んだ熊沢蕃山などが有名です。真田昌幸の山林保護政策は、それより70年も遡るわけです。 . . . 本文を読む
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占領と記憶の書き換え  ―フィリピン、日本、アメリカの三角関係

2016年01月28日 | 政治経済(国際)
アメリカの占領政策の中で、何が壊され、何が維持されたのかは日比で異なるが、重要なのはアメリカにとって利用価値のあるものが残されたという事実であろう。日本では官僚機構であり、フィリピンでは大地主の寡頭的支配層が効率的占領政策のために選ばれたパートナーだったのだ。 周知のように、現在の日本官僚は、対米従属政策を押し進めることに自らの存在意義を見出すが如くの機能不全状態に陥っており、日本社会の桎梏とすら言える。フィリピンでは議会が官僚より優越しており、それゆえ1991年に議会が米軍基地の撤去を自ら決めることができた。一方で官僚が議会より優越する日本では、アメリカからの自立を模索するあらゆる試みが官僚の手によって握り潰されている。今日、アメリカにより飼いならされて混迷の度合いを深めているのは、フィリピンよりも日本であろう。 . . . 本文を読む
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フィリピン戦の話題抜きには暮らせなかった 

2016年01月27日 | 政治経済(国際)
私のフィリピン戦についての想いを若干、書いておきます。フィリピンの農山村で生活していると太平洋戦争の話題を抜きにすることなどできませんでした。私が研究活動をしていた1990年代後半には、戦時中の記憶を生々しくもったお年寄りたちが多くて、古老にインタビューをしていると「私は君のような若い世代は戦争に対する責任がないと分かっているからこうして平静にしていられるけど、君が戦争を経験した世代だったらどうしているか分からないよ」などと言われたこともありました。ある村人から「日本軍に雇われて木材伐採現場で働いていたら、木材運搬トラックをゲリラに襲撃された。乗っていた7人中5人が死んだ。私は幸運にも生き残った一人だった」という話しを聞きました。襲撃されて重傷を負った方のすぐ隣近所には、そのトラックを襲撃した抗日ゲリラに参加しておられた方もおりました。その抗日ゲリラだった方は、日本軍の製材工場を襲撃して炎上させたという話しも語ってくれました。抗日ゲリラに入っていた方は、襲撃されて重傷を負った方について、「昔の話だ。いまはあいつと友達だよ」とおっしゃっていました。一つの町の中で、隣近所同士でも、日本に協力するかゲリラに協力するかで、お互いに凄惨な殺し合いが展開されていたのです。 . . . 本文を読む
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真田丸第3回「策略」感想

2016年01月24日 | 真田戦記 その深層
今週は、長男も国衆も視聴者もまとめてだます昌幸パパの策謀がさく裂しました。上杉に誘われ、それに対する返書を上杉に出すというウソの手紙を何も知らない信幸にもたせ、それをわざと小県のライバルの室賀正武に盗ませるように仕向け、室賀から信長に密告させるというもの。昌幸から信長へ臣従を申し入れれば、信長の性格からして、前回の小山田信茂みたいに斬って捨られてしまうかも知れないけど、上杉からも誘われているほど価値の高い人材となれば、信長は逆に「欲しい!」と思うであろう・・・・と。これは当然、ドラマを面白くするための三谷さん脚本の脚色でしょう・・・・と思いきや、調べてみると、史料的根拠があるそうなのです。  相当に信頼のおける真田氏の史料である『加沢記』に実際にそのように書かれています。『加沢記』によれば、昌幸は、「たとえ60余州の兵が押し寄せてこようとも戦は望むところ」と、籠城して織田との対決姿勢を鮮明にしているフリをして、それが信長の耳に届くように吹聴します。さらに越後や小田原に援軍を求める書状を届けさせ、その書状がわざと織田に捕縛させるように仕向けたと書いてあります。 . . . 本文を読む
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改憲策動神社への賽銭拒否宣言 ―長州神道から神道を取り戻す

2016年01月23日 | 長州史観から日本を取り戻す
 本日(2016年1月23日)の東京新聞の特報面は「忍び寄る『国家神道』の足音」。国民を改憲モードに突入させようと、神社本庁や神道政治連盟の働きかけで、各地の神社の境内で改憲のための署名活動が繰り広げられている様子が詳述されている。 「国家」神道とは実質的に「長州神道」である。日本最大の右翼団体「日本会議」は、「長州会議」と呼ぶべきであろう。  私は、今後、改憲を策動する神社本庁に所属するあらゆる神社に賽銭を投じることを拒否する。いつまで? 神道が、長州レジームのくびきから解放され、本来あった地域ごとに多様な信仰形態を取り戻すまでである。 . . . 本文を読む
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【書評】堀雅昭著『靖国誕生 ―幕末動乱から生まれた招魂社』弦書房

2016年01月21日 | 長州史観から日本を取り戻す
著者が、靖国創建の直接のきっかけとするのが、青山上総介らが文久3(1863)年7月に長州藩政府に提出した「神祇道建白書」であり、その翌年、元治元(1864)年5月25日の楠正成の命日に山口明倫館で斎行された楠公祭であったという。ここで青山らは、吉田松陰、村田清風ら長州志士17名を「招魂」する。著者は楠公祭を「北朝末裔・孝明天皇の否定であり、国家改造の危険な祭事だった。・・・・吉田松陰の遺志を継いだ楠公主義者たちは、北朝体制を根底から否定する国家改造論者になっていった。・・・・国家転覆の神事だったのである」と見る。この楠公祭に扇動されたのが、長州藩家老の福原越後であり、楠公祭直後の7月に、京都御所を武力で襲撃し孝明天皇を長州に拉致せんとする禁門の変を引き起こすのである。著者は何も述べていないが、もし禁門の変が成功していたら、彼らは何をしたであろうか? この過激な国家改造論者たちは、北朝の末裔を退位させ、南朝の末裔を皇位に就けようとしたであろう。 . . . 本文を読む
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真田丸第2回「決断」感想

2016年01月17日 | 真田戦記 その深層
 今週は故・林邦史朗さん演じる武田信玄の亡霊が登場。NHKの時代劇の殺陣を長年にわたって指導してこられた功労者。自決直前の勝頼と、その夜に真田昌幸に何かを伝えにやってきた信玄。あのシーンの撮影の後、林邦史朗さんはご他界されたそうです。  信玄は、何も言わずじーっと勝頼と昌幸を見つめ、眼でそれぞれ何かを訴えていきました。じつに印象的な眼でした。勝頼に対しては、ただ寂しそうな眼でした。また、自分の軍 . . . 本文を読む
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月並みではあるが規制強化こそ解決策 ―軽井沢バス転落事故を受けて

2016年01月16日 | 時事問題
 軽井沢のスキーバス転落事故でお亡くなりになった皆さんのご冥福をお祈りします。  私の教えている大学生たちもよく格安ツアーでスノボになど行っていますので、全く他人事ではありませんでした。  行き過ぎた格安競争が安全性を犠牲にしているのは明らかなので、月並みですが、解決策は、規制強化でしかないと思います。  最近の規制の流れを確認すると・・・  2012年4月に関越自動車道で45人死傷の大事故が . . . 本文を読む
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大久保利通とのその時代展で赤松小三郎が紹介されていた

2016年01月14日 | 赤松小三郎
昨年11月に佐倉市の国立歴史民俗博物館で開かれていた『大久保利通とその時代』展に行ってきた。展覧会は先月の12月6日で終了している。その中で赤松小三郎に関する史料が一点、展示されていたので紹介したい。以前なら、赤松小三郎に言及されている史料などスルーされていたと思うのだが、国立歴史民俗資料館が、「大久保利通展」において、あえて赤松小三郎に関する史料を出してきているところに、主流の歴史研究者も赤松小三郎の存在に注目し始めているという変化が感じられる。昨年は英雄・真田幸村の死から400周年であったが、真田丸が終了した翌年(2017年)は、知られざるもう一人の上田の英雄・赤松小三郎が死して150年周年になる。真田丸が終わって、上田は灯が消えたようになってしまうかも知れない。赤松小三郎暗殺150周年に向けて小三郎再評価の取り組みをしなければならない。 . . . 本文を読む
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次期大統領選で日本の学生は誰を支持する?

2016年01月13日 | 政治経済(国際)
 運動部の大学生向けに開講している「外書講読」という授業で「次期アメリカ大統領選の各候補者の中で誰の政策がもっとも支持できるか? またその理由は何故か?」という課題を出してみた。各自それぞれが各候補の主張を調べ、いちばん共感できる候補を探すという課題。結果は以下のようだった。母集団が、ふつうの学生に比べると威勢のいい体育会系学生なので、ちょっと偏りがあるかも知れない。  クリントン支持 ・・・・ . . . 本文を読む
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真田丸第一回の感想など ―昌幸は勝頼を最後まで救おうとしていた

2016年01月10日 | 真田戦記 その深層
  真田丸の第一回の感想など簡単に書いておきます。(毎回書くとは限りませんが・・・・)  武田勝頼役の平岳大さんがあまりにもすばらしく、武田ファンの方々は感涙ものだったのではないかと思います。わずか二回しか出てこないのが本当に惜しいと思いました。2年前の天正8年ころからドラマを始めてくれれば、もっと勝頼の姿が見れたのに・・・と少し残念に思えました。  真田昌幸の草刈正雄さんと、穴山梅雪の榎本孝 . . . 本文を読む
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信繁から幸村への改名は堺雅人さんと三谷幸喜さんの判断に委ねよう

2016年01月10日 | 真田戦記 その深層
おそらく、現在の日本において、もっともよく真田信繁の気持を理解しているうちの二人が、堺雅人さんと三谷幸喜さんだと思う。いまの堺雅人さんは、ほぼ真田信繁になっている。1月2日放映のブラタモリで、上杉方の虚空蔵山城を見て、「あそこに上杉がいたのか。怖い、怖い」と言っておられた。出てくる発言が、堺雅人の発言ではなく、真田信繁の発言になっているのだ。堺雅人ならば上杉軍が籠っている山城を見ても怖いと思わないはずだが、真田信繁ならば実際に怖いと思うはずだからである。プロの役者というのはこうなのだと敬服した。九度山での配流暮らしを経験してみて、大坂から声がかかったとき、果たして信繁のまま入城するか、それとも改名する気になるかどうか、三谷さんと堺さんにその気持ちを聞いてみるのがいちばん早そうである。すべての判断は三谷さんと堺さんに委ねるのがよいだろう。 . . . 本文を読む
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サンダース候補に逆転の可能性はあるか?

2016年01月09日 | 政治経済(国際)
私は共和党ではトランプに、民主党ではサンダースにがんばって欲しいと思っている。差別発言ばかりする排外主義のトランプと、あらゆる差別に反対しマイノリティの権利を何よりも優先する社会主義者のサンダースでは対極にあるように見えるかも知れない。  しかし、二人には共通点がある。二人とも大企業から不浄な政治献金を受け取っておらず、TPPには明確に反対し、アメリカが世界の警察官としてふるまうことにも否定的なのだ。二人とも自由貿易とグローバル資本主義の拡張路線に反対し、伝統的なモンロー主義に回帰しようとしているように見える。私はアメリカがモンロー主義に回帰することこそ、アメリカにも世界にも平和をもたらし、地球温暖化にも歯止めをかける最善の途だと思う。トランプは地球温暖化なんてウソだと発言しているが、TPPやFTAに反対し、関税を高くして、行き過ぎた自由貿易を是正しようという彼の政策そのものが、最良の地球温暖化対策になるはずである。 . . . 本文を読む
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ブラタモリの真田丸特番の感想など

2016年01月05日 | 真田戦記 その深層
 年が明けたら真田関係の番組が多くて視聴しきれないほどだった。  大河ドラマの真田丸、ドラマの予告編を見る限り、草刈正雄さんの真田昌幸が超カッコイイ! 真田太平記の真田幸村が、それから30年経って真田昌幸になって再登場というのは感無量である。何でも、草刈さん、脚本の三谷幸喜さんと「丹波哲郎さんの真田昌幸を超えよう」と誓いあったそうである。撮影中も、丹波さんが降りてきて近くにいるのを感じながら演じ . . . 本文を読む
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