代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

ダム建設の虚構の根拠 ―当別ダム

2015年09月09日 | 八ッ場ダム裁判
当別ダムは、水需要の面で全く不要であることが以前から市民団体のみならず、総務省までもが指摘していた札付きの問題ダムで、血税684億円を浪費して建設されました。水が足りているにも拘わらず、684億円もかけて建設したものですから、地元経済の足を引っ張っているのが現状です。 虚構にもとづく水需要予測を行って、庶民から血税をむしり取り、無用なダムを建設していくという構図、現在建設中の群馬県の八ッ場ダムにも、まさに13世帯の家族の暮らす土地が強制収容されようとしている長崎県の石木ダムなどにも同様に当てはまる問題です。 . . . 本文を読む
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県営ダム計画における基本高水計算の虚構

2015年05月17日 | 八ッ場ダム裁判
長崎県の石木ダム、長野県の浅川ダム、石川県の辰巳ダムの三つのダム計画は、いずれも住民と行政のあいだで大きな対立がもたらされてきました。石木ダムの場合、水没する土地に居住し反対する人々の土地の強制収用が行われるか否かの瀬戸際になっています。 これら、いずれのダム計画においても、貯留関数法の恣意的な運用によって過大な流量計算がなされているという点で同様です。貯留関数法のパラメータを比べて下さい。これらのパラメータには、二つの明らかな誤謬があます。中規模洪水に合致したモデル定数を、大規模洪水に適用して計算値を過大な値にしていくという点で同じ過ちをしています。上の図にあるように三つのダム計画でいずれも p=0.3 程度、最終流出率1.0という値が採用されていますが、この数値が虚構なのです。 . . . 本文を読む
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改正河川法の理念はなぜ裏切られたのか? ―元河川局長・尾田栄章さんのお話し

2014年12月26日 | 八ッ場ダム裁判
河川法に「住民参加」が盛り込まれたのは、全国各地の市民の願いと共に、亀井さんや尾田さんのような志のある政治家や官僚の意気込みもこめられていたのだ。尾田さんの話を聞いて、亀井建設大臣と尾田河川局長とのあいだに水魚の交わりのごとき信頼関係があり、その中で明治以来の大改正が行われたということはよくわかった。  しかしながら、現在、その改正河川法は機能していない。「関係住民の意見を反映させる」という第16条の条文は、ほとんどの一級河川の河川整備計画の策定において、ほぼ死文化してしまったといってよい。なぜそうなってしまったのか? その理由が知りたくて、私も尾田さんの話を聞いていた。 . . . 本文を読む
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拝啓 最高裁判事殿 これは著しい不合理ではないのですか? 

2014年10月26日 | 八ッ場ダム裁判
東京高裁は言う。国が公共事業を行って、自治体に請求書を突き付けた場合、多少不合理な点があっても、誰の目にも分かる甚だしい不合理でない限り、自治体は粛々と負担金を支払わねばならないのだと。この判決は二重に誤っている。① 八ッ場ダムの建設根拠は、小学生が見ても笑ってしまうような、全く合理性のない、誰の目にわかる誤ったものである。② 仮に、巧妙なトリックで不合理性が隠蔽されていたとしても、精査して不合理であることが明らかになれば、やはり負担金を払う必要などない。なぜなら、憲法で規定されている地方自治の本旨とは、地方自治体は国から独立して自らの意志で政策を決定できる対等な存在であることが原則だからである。 . . . 本文を読む
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これはダム問題を超えた憲法問題だ ―八ッ場ダム住民訴訟最高裁へ

2014年10月09日 | 八ッ場ダム裁判
「国の判断が合理的であるから、各都県はダムの負担金を納付しなければならない」というのと、「国の判断が間違っていたとしても、都県はダムの負担金を納付しなければならない」というのとでは、全く意味合いが異なることがわかるであろう。  後者だとするならば、国の命令に地方自治体は服従を強いられるということになる。国と地方を上下関係で見ていることになり、「地方自治とは、国から独立し、自らの意思と責任の下でなされる自由主義的・地方分権的要素である」という憲法92条の理念である「地方自治の本旨」に反する。この違憲性は最高裁で争うことになる。 . . . 本文を読む
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ダム建設推進のための過大水需要予測(東京新聞の記事紹介)

2014年10月07日 | 八ッ場ダム裁判
東京都の水需要予測はいつ見直されるのでしょうか? 皆さん次の選択肢の中から予想してみましょう。 ア、明らかに不合理だから、ただちに見直されるだろう。 イ、万が一に備えて多めに見積もっているのだから、今後も600万立方メートルという予測を維持するだろう。 ウ、八ッ場ダムの本体工事が完成するまでは今の水需要予測を維持し、完成後に見直されるだろう。 . . . 本文を読む
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【書評】梶原健嗣著『戦後河川行政とダム開発』ミネルヴァ書房

2014年07月26日 | 八ッ場ダム裁判
なぜ行政は、科学的な合理性のない数字を「憲法」と主張し、「基本高水モデルによる治水計画全体の支配」を続けるのか? その数値を根拠として「治水=河川改修+ダム」にひたすらまい進するという視野狭窄に陥っているのか? 若干ネタバレになってしまうが、著者によれば、その理由は、単に国民の税金にたかってダムの生み出す利権を配分しようとする利権構造のみでは説明しきれない。その真の理由は、民意を河川行政から遮断しようとするパターナリズムにあるというのが著者の結論である。このパターナリズムの構造を変えていくことが著者の提案である。 . . . 本文を読む
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冨永靖徳著「貯留関数法の魔術」の紹介

2014年05月18日 | 八ッ場ダム裁判
物理学者が、国交省がダム建設の根拠として便利に使う貯留関数法は科学ではなく「魔術」であると断言している。国交省の資料によれば、例えば八ッ多場ダムの建設される吾妻川流域では、過去最大洪水から求めた場合K=35.2、P=0.3であるのに対し、過去の中規模洪水から求めた場合K=14.8、P=0.64と全く違った値になる。 対象洪水の取り方で2倍も数値変わるような値を「定数」と呼ぶことが可能であろうか。その上、冨永論文にある貯留関数法が有意味になるためのKとPの関係性は満たしていない。八ッ場ダム建設のためにダムの効果を大きく見せかけるためのパラメータ操作と考えると、この不可解な数値を整合的に説明可能になる。 . . . 本文を読む
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ダム裁判:熊本地裁・片山昭人裁判長の正義の判決と東京高裁・居眠り裁判官のサイテー判決

2014年03月31日 | 八ッ場ダム裁判
熊本地裁の片山昭人裁判長がすばらしいのは、ご自身の頭で県の説明が科学的に妥当であるか真剣に検討し、県の浸水被害の想定は「認める根拠はない」つまりまったくの虚偽であると結論づけていること。八ッ場ダム訴訟の控訴審判決における東京高裁の愚劣きわまりない裁判官たちとは雲泥の差である。東京高裁の園尾隆司裁判長は、住民側が何を主張したのか、全く認識していないし、はじめから認識しようとしていないのだ。だって、この裁判長、審理中に堂々と居眠り(-_-)zzzしていたのだから! 裁判官としての適格性うんぬんよりも、結局のところ人間性の問題に行き着くのだと思う。この連中は人間として終わっている。法曹一元化で、弁護士と裁判官を定期的に入れ替えた方がよいだろう。 . . . 本文を読む
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加藤新太郎裁判官から名誉棄損され命がけで抗議する

2013年12月22日 | 八ッ場ダム裁判
 私は最近、八ッ場ダム住民訴訟の控訴審判決の中で、東京高裁第22民事部の加藤新太郎、柴田秀、河田泰常の三名の裁判官から著しく名誉を傷つけられた。これによって私が受けた精神的・社会的被害は甚大である。これら3名の裁判官を名誉棄損で訴えたいと思い、知り合いの弁護士にも聞いてみたが、裁判官を名誉棄損で訴えることはできないそうだ。道理からしておかしい。私は、下記のような愚劣・低劣な判決文を書いた加藤新太郎 . . . 本文を読む
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八ッ場ダムの必要性は認定されていない ―マスコミはウソを書くな!

2013年03月31日 | 八ッ場ダム裁判
 八ッダム裁判の不当判決については昨日書いた。判決文が目も当てられない非論理的な日本語であることは書いた通りだが、読売新聞(群馬版)は「「八ッ場」訴訟 2審もダム必要性認定」と報道していた。下記サイト。 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20130329-OYT8T01944.htm?from=tw  マスコミの「誤報」に関して、詳しくは、 . . . 本文を読む
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八ッ場ダム裁判不当判決  ―この日本語分かりますか?

2013年03月29日 | 八ッ場ダム裁判
 本日、東京都が八ッ場ダム建設に公金を支出することを差し止める訴えを都民が起こした八ッ場ダム住民訴訟の控訴審で不当判決が下った。予想通りの結果だが、見れば見るほどふざけた日本語である。  子供たちに見せたくないような判決文は見たくないと、以前のブログに書いたが、遺憾ながら教育上よろしくない文章の典型的なものとなってしまった。怒りにまかせて、この文章を一気に書くことにする。 利水  東京都のおこ . . . 本文を読む
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事実を踏まえた判決が書けるものなら、やってみろ! 八ッ場ダム控訴審結審に思う

2012年12月24日 | 八ッ場ダム裁判
 「私は裁判所に期待していない。しかし事実を踏まえた判決がかけるものなら、やってみろ!」  さる12月21日、八ッ場ダム建設への公金支出差し止めを求める住民訴訟の結審があり、坂本博之弁護士からは、陳述書にはない、このような異例の発言も飛び出した。傍聴席にいるほとんどの人々の感情を代弁した発言であったと思う。  治水・利水両面での虚偽とデータの捏造、地すべりの危険性が指摘されながら杜撰な調査で工事 . . . 本文を読む
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八ッ場ダム裁判治水意見書

2011年10月04日 | 八ッ場ダム裁判
 この間、八ッ場ダム訴訟の原告側弁護団からの依頼を受け、国土交通省による基本高水計算の虚偽を明らかにする作業に取り組んできました。昨年の意見書で国交省の虚偽が明らかになったのですが、同省は別の虚偽、恣意的操作によって従来の過大な値を維持してきました。こちらがウソを暴いても、向こうはさらに別のウソをつく・・・・というイタチごっこになってきました。本年出した意見書の内容は昨日(2011年10月3日)の . . . 本文を読む
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国交省による基本高水算出データ公開の意義について

2011年08月16日 | 八ッ場ダム裁判
 八ッ場ダム情報公開裁判で国交省が敗訴したことを受け、大畠国土交通大臣が控訴するか否かの政治的判断に注目が集まっていました。昨日、正式に控訴を断念し、今後は利根川のみならず全国の河川で基本高水算出の根拠となった情報を公開する方向で調整に入ったということです。本日の新聞各紙でも報道されていました。  下記サイト参照。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politic . . . 本文を読む
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