代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

これが靖国=長州神社問題の核心だ

2018年08月17日 | 長州史観から日本を取り戻す
 8月14日に故郷に里帰りしていた安倍晋三首相が、山口県宇部市の琴崎八幡宮を参拝。にわかに琴崎八幡宮が注目を集めている。  巷の憶測の一つは、安倍首相は、靖国神社に参拝できない代わりに、靖国のルーツである琴崎八幡宮を参拝したというものだった。日刊ゲンダイが、本日「靖国の“源流”…安倍首相が参拝した琴崎八幡宮の意外な歴史」という記事を書いて、この問題を報じていた。(以下参照) https://ww . . . 本文を読む
コメント (5)

物語なき歴史研究は最悪な物語の台頭を許す

2018年05月20日 | 長州史観から日本を取り戻す
 前の記事で紹介した『現代思想』6月臨時増刊号「明治維新の光と影」所収の論文、奈良勝司氏「明治維新論の再構築に向けて」も紹介したい。じつに興味深い内容であった。  奈良氏の主張の骨子は以下のようなものだ。  戦後歴史学を担った講座派マルクス主義による明治維新物語にせよ、高度経済成長を背景に影響力を持った近代化論にせよ、冷戦の終結とバブル崩壊後、共に時を同じくして無力化してしまった。その後は、時 . . . 本文を読む
コメント (9)

革命の敗者に共感し、新しい物語を創出すること

2018年05月19日 | 長州史観から日本を取り戻す
  『現代思想』2018年6月臨時増刊号は「明治維新の光と影」。いろいろ考えさせられた。  巻頭論文は、大澤真幸氏の「日本人はあの『革命』の敗者に共感している」。同氏の主張の骨子は以下のようなものであった。  日本人は、戦後民主主義体制は、所詮アメリカに与えられたものであり、日本人自らの力で何かを成し遂げたとは思っていない。それゆえ、日本人は、明治維新の記憶に立ち返ろうとする。しかし、実際の . . . 本文を読む
コメント

ニッポンって長州のことだったの会議

2018年05月06日 | 長州史観から日本を取り戻す
 睡り葦さまから、以下のような論考をいただきました。  日本会議(→長州会議)のメンタリティとして、明治維新によって、日本人の「人工的な民族特性」として刷り込まれた、強者に自己愛を投射する「加虐者への自己同一化」と分析されています。長州藩閥権力が生み出した人工的民族特性・・・・。いやはや恐るべきことです。長州権力によって喪失させられた、本来の日本を取り戻さねばなりません。   ****以下、睡り . . . 本文を読む
コメント

櫻井よしこさんも長州レジームの犠牲者

2018年05月05日 | 長州史観から日本を取り戻す
日本会議は、尊攘志士よろしく、斬り合うことも辞さず、改憲への執念を示している。しかし、それって護憲派をテロで葬ることなのか? ってことは幕末のように天皇も・・・・? いやはや恐ろしい。私が不思議に思うのは、「明治維新に学べ。血を流せ」という櫻井よしこさんが長岡高校出身という点である。櫻井さんは、生まれこそベトナムだが、子供のころから高校卒業まで長岡なので、人格形成は長岡で行っている。周知のとおり、長岡は戊辰戦争の折、会津と薩長の戦闘を回避させようと、中立の立場を貫こうとした結果、いきなり賊軍のレッテルを貼られ山縣有朋率いる西軍に攻めこまれ、国土を蹂躙された。7万4000石の小藩にして、西軍を何度も敗走させ、互角以上に戦ったものの、最後は兵力差を如何ともし難かった。こうした長岡の先人たちの無念さに想いを馳せれば、安易に明治維新礼賛発言などできないはずであろう。  櫻井さんと対象的な長岡人が歴史作家の半藤一利さんである。半藤さんは薩長の非道さを告発し、反薩長史観の代表的論客として活躍している。明治維新150周年も「何がめでたいもんか」と喝破している。 . . . 本文を読む
コメント (2)

明治維新150年 ―「維新」の虚構を明らかにする年に

2018年01月03日 | 長州史観から日本を取り戻す
安倍晋三首相も年頭所感で、まず明治維新賛美から始まり、明治の精神に学ぼうと呼び掛けた。安倍首相は、あたかも、明治になって女性の権利が拡充したかのように述べている。まず、ここからしてウソである。江戸時代の方がまだしも「性別に関係なく個人の能力が生かされる」可能性があったが、明治になると政治権力などの公的領域の中から女子は徹底的に排除され、女性はひたすら家の中にあって「良妻賢母」として男性に奉仕する存在としてジェンダー的に再定義された。明治の「女子教育」とはそのためのものだった。 . . . 本文を読む
コメント (4)

初詣で日本会議に協力しないために

2017年12月29日 | 長州史観から日本を取り戻す
 富岡八幡宮の宮司殺人事件で、初詣客の減少が心配されている。どのくらい減るか分からないが、神社の経営が成り立たないほどに収益が減り、「神社再建のため」と称して神社本庁から天下り宮司が送られてくるようなことになると元の木阿弥である。神社本庁から離脱して頑張ろうとしていた、亡くなられた富岡長子宮司の生前の意志にも背く結果となろう。  富岡八幡宮には、「神社本庁の軍門に降らないで、がんばって」という応援 . . . 本文を読む
コメント (4)

磯田道史氏の司馬遼太郎批判の批判

2017年08月23日 | 長州史観から日本を取り戻す
 磯田道史氏の『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』(NHK出版新書)を読んだ。私は、いわゆる「司馬史観」の最大の問題点は、明治維新から日露戦争までの40年間を、坂の上の雲を目指して駆け上がっていくような、日本史上でも栄光に満ちた時代であったと解釈していることだと思う。司馬の解釈では、日露戦争の戦勝に酔い、明治維新がつくった近代的合理主義は駆逐され、精神主義や形式主義に毒されていって、ついに昭和の「鬼胎の . . . 本文を読む
コメント (6)

地域の神社は神社本庁からの離脱を

2017年08月21日 | 長州史観から日本を取り戻す
 この間ブログを放置しておりました。  更新できなかった理由は、精神的にも時間的にも余裕がなくなったためです。  いちばん頭が痛かったのは、町内会の会長にさせられてしまったこと。最近はどこもそうなってきていると思いますが、なり手が他にいなくて、引き受けざるを得なくなり・・・・・。  全国の多くの地域でも同様な問題に直面して困っている方々が多いのではないかと考え、問題を共有するためにも、書くことにし . . . 本文を読む
コメント (10)

水戸学と吉田松陰とテロリズム 水戸学と横井小楠と教育勅語

2017年05月06日 | 長州史観から日本を取り戻す
安倍政権の思想の鍵でもある「教育勅語」は、国家神道と儒教道徳の混成物で、どちらかというと神道色を薄めて、儒教道徳を前面に出したという点、水戸学的要素がみられる。吉田松陰は水戸学と本居学を折衷させて、自己の思想を確立する。そしてついには、「尊王攘夷」の四文字のお題目を唱えれば道は開ける、身は滅びても魂が残ればよいと、と玉砕テロリズムを鼓舞するようになった。水戸学の思想はテロにつながると危険視した横井小楠の危惧を、まさに体現したのが吉田松陰とその門下生たちであったといえるだろう。 . . . 本文を読む
コメント (8)   トラックバック (1)

明治維新否定本がつぎつぎに出版されるが・・・

2017年05月04日 | 長州史観から日本を取り戻す
 原田伊織氏の『明治維新という過ち ー日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト』(毎日ワンズ)に続いて、つぎつぎに明治維新批判本が出版されている。 鈴木荘一『明治維新の正体』  しかしながら、その主張内容には首をかしげたくなるものが多い。最近出された鈴木荘一『明治維新の正体 ー徳川慶喜の魁、西郷隆盛のテロ』(毎日ワンズ)は、徳川光圀以来の水戸学の思想が万民平等と議会政治を準備したのだと主張してい . . . 本文を読む
コメント (9)   トラックバック (1)

がんばれ籠池泰典! 山城屋和助になるな! 

2017年03月10日 | 長州史観から日本を取り戻す
 事態は「長州閥疑獄」と言うべき様相を呈してきた。  森友学園に国有地をただ同然で「売却」した当時の財務省・元理財局長の迫田英典氏は山口県豊北町(現下関市)出身、安倍首相から国有地売却が適正か審査をゆだねられている会計検査院長・河戸光彦氏も山口県の出身。  しかも、河戸会計検査院長はつい最近も安倍首相と会食しているという。これでどうやって第三者の立場で審査できるというのだろう?    昨日の「日刊 . . . 本文を読む
コメント (5)

教科書から「鎖国」が消える、次は「幕府」を消そう

2017年02月17日 | 長州史観から日本を取り戻す
 文科省の学習指導要領で「鎖国」という言葉が消え、「幕府の対外政策」に改められるという。私は基本的に、指導要領も教科書検定も廃止すべきで、どのような学術用語を使うかも各教科書執筆者の自主的判断に任せるべきだとは思う。しかし、「鎖国」が明治時代の言説であり、学術的な判断として、使うべきでないという点に関しては、至極同意する。  「鎖国」も「士農工商の身分制度」も、明治の長薩藩閥政権が、江戸時代を暗 . . . 本文を読む
コメント (3)   トラックバック (1)

「幕府」軍や西郷軍の戦死者を合祀すればすむ問題なのか?

2016年10月07日 | 長州史観から日本を取り戻す
亀井静香氏ら超党派の国会議員が、靖国(長州)神社に「幕府」軍や会津軍や西南戦争の西郷軍なども合祀せよという要望書を手渡す予定という。現在の靖国神社の宮司は、徳川慶喜の曾孫の徳川康久氏で、以前から「明治維新の過ち」という発言をしていて話題になっていた。徳川康久氏も亀井氏の提案に大いに乗り気らしい。それにしても長州神社のトップが、いつの間にか徳川家になっているというのは驚きである。この際、徳川宮司には、根本的に靖国=長州史観の見なおしを行なってほしい。 . . . 本文を読む
コメント (8)

自民党改憲案は長州憲法草案

2016年05月02日 | 長州史観から日本を取り戻す
「幕末」と呼ばれる時代に、立憲主義と議会制民主主義に向かう政治的な流れがあったのであり、それを断ち切ったのが、安倍首相の尊敬する長州「志士」たちが成し遂げた「明治維新」という名の反革命だった。 安倍首相の中では、改憲も、明治維新150周年記念行事としての、日本の長州化計画の一環なのだろう。伊藤博文や岸信介や安倍晋三など、彼ら覇権国の傀儡政治家たちに「日本の伝統」など語る資格はそもそもないのだ。 . . . 本文を読む
コメント (7)