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海上自衛隊横須賀音楽隊「やまと新春ふれあいコンサート」

2024-01-19 | 音楽

知人に誘われて、横須賀音楽隊の新春コンサートに行ってまいりました。
会場は、昨年のふれあいコンサートが行われたのと同じ、やまと文化会館です。



去年もそうでしたが、今年も主催は海自の第4航空群です。
厚木航空基地に配備されている対艦・対潜航空部隊で、
隷下には硫黄島航空基地隊も含まれています。

2020年のXのポストによると、硫黄島基地は猫天国だそうで。
しかも黒猫多め。

硫黄島は猫カフェ状態

ところで、戦争中は決していなかったはずの猫が、
いつから野生化しているのだろう・・・。

硫黄島の動物

御楯特攻隊慰霊碑の上でくつろぐ七面鳥。
摺鉢山山頂だそうですが、これは米軍が持ち込んだのかも・・。
(ヤギは米軍が持ち込んだのが野生化したらしい)

ところで、第4航空群のマスコット「うさよん」

目が「4」と「A」になってますが、Aは多分エアの意味だろうな。
んでもって、口はきっと「エアウィング」のWに違いない。
耳が片方折れているのも何か意味がありそうですが、
どこを検索してもこのキャラクターが出てこないのでわかりません。



そして左側の大和市キャラクター「ヤマトン」はさらに謎。
戦艦大和とは一切関係ないのはわかるとして、そもそもこれは何?

「大和市にある泉の森で生まれた葉っぱの妖精。
手に市の花「野ぎく」をもって市内外のイベント会場に遊びに行く。
その見た目からは想像できないくらい運動も得意で、
なかでも大なわとびは最高で33回を記録!!」

・・・葉っぱだったか・・・。


■ 「ふれあい」コンサート

この日のコンサートは、大和市長のお言葉によると、

「横須賀音楽隊の皆さんを大和市にお招きし、
地元の中学生とのふれあいを目的にした交流演奏会」(ママ)


という題目のもとに企画されていました。
つまり、厳密にいうと「ふれあう」のは横須賀音楽隊と中学生であり、
我々はその成果としての演奏を鑑賞する、ということになります。

穿ち過ぎか?
と思いましたが、現実にステージの様子を見ていると、
同じパートで隣同士になった中学生に、音楽隊メンバーが話しかけたり、
何か一言助言を与えているような様子が散見されました。

本番でこれですから、おそらくリハの時には、もっと
ふれあいがあったに違いありません。

自衛隊音楽隊の活動の一環に、地域の学校への指導があり、
その成果?として、自衛隊演奏会に学校のブラスバンド部が招待され
合同演奏を行う例があり、わたしも何度かそれを見てきました。

今回は大和市の2中学が集まるというものです。
プロと中学生の部活が同じステージに立つというのは、
オーケストラなどではあり得ないわけですが、
日本の青少年のブラスバンドは裾野が広く大変レベルが高いので、
そういうことも可能であるのだなと改めて思いました。

■ 中学校合同ステージ

第1部は、大和市立光丘中学校と南林間中学校合同演奏でした。

1.プロローグ・ワン/Prologue One/田村修平/Shuhei Tamura
〈浜松日体中・高等学校吹奏楽部〉COMS-85154

コンサートの幕開け専用に作曲された曲だそうで、
作曲者本人によるご指導コメント入り。
指揮者の入場は曲が始まってからというのがオリジナル指定です。

最初、チューニングかな?と思ったらもう曲が始まっていました。
面白いアイデアだと思います。

2、星の船 Star Shipー西邑由記子 Yukiko Nishimura
近畿大学吹奏楽部
 

「星の船」とは、たなばたの織姫と彦星のために、
一年に一度だけ天の川を渡る船のこと。
優しく切ないメロディがとっても素敵な曲。

3、おジャ魔女カーニバル!!
【大阪桐蔭吹奏楽部】
 

動画を見ていただければわかりますが、全員に振り付けがつきます。
演奏しながら回ったりスィングしたり、
あっちでぴょこぴょこ、こっちでぴょこぴょこが最後まで続きます。
曲は「おジャ魔女どれみ」の挿入曲(だと思う)で、
ほとんど女子ばかり(男子もいたけれどごく少数)の中学生軍団が
ぴょこぴょこは微笑ましくも可愛らしいステージです。

自衛隊音楽隊がこれをやるのを一度見てみたい。

4、フライ・ハイ/ 星出尚志/Fly High by Takashi Hoshide 
東京フィルハーモニーウィンドオーケストラ 真島俊夫指揮




エンディングにふさわしいかっこいい系の曲。
1と2を光丘中の顧問の先生が、3と4を南林間中の先生が指揮しました。

■ 第2部 海上自衛隊横須賀音楽隊

音楽隊長北村善弘1等海尉指揮により4曲が演奏されました。

5、ボン・ボヤージュ!/広瀬勇人/ Bon Voyage! 



プログラムには「!」がついていませんでしたが、
広瀬勇人作曲の金管7重奏で間違いないと思います。

海上自衛隊音楽隊は必ず何かしら海に関連する曲を選びますが、
フランス語の「ボン・ボヤージュ」の「ボワイアージュ」は、
もともと船による旅という限定的な意味がありました。

自動車、列車、飛行機ができる前からある言葉で、
当時は「長い旅行」イコール船の旅だったのです。

6、アイノカタチ

ご存知MISIAとGreeeenのHIDEのコラボソング。
この日一曲だけ、中川麻梨子3等海曹(ですよね)が歌で参加しました。

7、うみ〜唱歌によるファンタジー
【YRP オープンイノベーションデー ~光で未来を!~】横須賀 


横須賀音楽隊の演奏がドンピシャで出てきたので貼っておきます。
「我は海の子」に始まり、「海」が緩徐楽章のように挟まれ、
そしてまた再び「我は海の子」に帰っていく構成。

聴いていて、おそらく編曲者の伊藤康英氏は、
「我は海の子」の全歌詞をご存知の上で編曲されたのだと思いました。
特に次の最終段ですね。

いで大船を乗出して我は拾はん海の富。
  いで軍艦に乗組みて我は護らん海の国。 


8、行進曲「軍艦」

本日の演奏会構成上、ここで行進曲「軍艦」が出てきました。
演奏曲最後ではない「軍艦」を聴いたのは初めてです。

■ 海上自衛隊横須賀音楽隊
南林間中学校・光丘中学校合同演奏


ステージいっぱいに3団体のブラスバンドが集結しての演奏です。
全体人数が多いので、横須賀音楽隊はバンドをミニマムにしており、
乗っていないトランペットの方が司会を務めておられました。

9、アルヴァマー序曲

ブラスバンドのスタンダード中のスタンダード。
やっぱりみんなでやるのはこういう共通言語みたいな曲ですね。

指揮は、南林間中の顧問、白石篤先生でした。

10、ジャパニーズグラフィティXII

ジャパニーズグラフィティとはなんぞや?

日本の歌謡曲やアニメソングをメドレーにしたシリーズで、
この日の7はつまり銀河鉄道999と宇宙戦艦ヤマト。

「グループサウンズコレクション」「坂本九メモリアル」
「青島幸男作品集」「弾厚作(加山雄三)作品集」「レコード大賞シリーズ」
「キャンディーズメドレー」「ウルトラ大行進」
「いい日旅立ち(山口百恵作品)シリーズ」「時代劇絵巻」
「刑事ドラマテーマ集」「スポコン漫画シリーズ」「ARASHI(Jポップス)」
「アニメヒロインメドレー」「坂本冬美メドレー」「美空ひばりメドレー」
「アニメヒーロー(鉄腕アトムなど)大集合」「ザ・ドリフターズメドレー」
「小林亜星作品集」「ドクターストーリー(『仁』『ドクターX』など)


などがあるそうです。
そういえば、呉音楽隊で「小林亜星シリーズ」聴いたことがあるな。

[吹奏楽] 銀河鉄道999・宇宙戦艦ヤマト 🚂⚓ 海上自衛隊横須賀音楽隊


乗り物フェスタの時の横須賀音楽隊演奏。
もう13年前の映像なので、メンバーも変わっているんでしょうね。

この指揮は光丘中学校の草葉優先生が受け持ちました。
両顧問の先生は指揮をしない時には自分の専門楽器
(トロンボーンとトランペットだったかな)で演奏をされましたが、
横須賀音楽隊のメンバーにはお二人が大学時代の同窓生もいて、
何十年かぶりの共演となったというこぼれ話があります。

11、宝島
~海上自衛隊東京音楽隊~



最後は誰がやってもいつ聴いても楽しい「宝島」で盛り上がりました。


やまと文化会館は去年のコンサート以来1年ぶりでしたが、
付近店舗の盛況ぶりや人の流れなどを含め、去年とは空気が違うというか、
長らく人々が閉じ込められていた疫病を原因とする閉塞感が
同じ場所に立ってみると一掃といっていいほどなくなったのを感じます。

何より、横須賀音楽隊の皆さんと、中学生たちのふれあいは
客席から見ているだけで未来を、ひいては希望を感じさせるものでした。

ひた向きな若い人の熱い演奏を、しっかりと受け止めて支えるプロの力。
きっと中学生たちには自衛隊の皆さんへの憧れが芽生えたことでしょう。

今回の企画と素敵な演奏に心から拍手を送ります。







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2 Comments

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お題と無関係で恐縮ですが (Unknown)
2024-01-20 08:48:57
お題と無関係で恐縮ですが、江田島の幹部候補生学校についに女子の幹事付が誕生しました。赤鬼、青鬼に続くので黄鬼?女子なので紅鬼とか(笑)
https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1747518203805540378
おジャ魔女どれみ (ウェップス)
2024-01-22 09:51:56
「おジャ魔女カーニバル!!」はおジャ魔女シリーズ第一作の主題歌です。娘がズッポリこの世代ですので一緒に見てましたが、大人の鑑賞にも耐えうる上質な作品だったと記憶しています。グッズは一揃い買わされましたし、女神(?)が「これをあげましょう」と新アイテムを出す度に全国の親と心の中で声を合わせて「くれんでいい~!」と叫んだことなど懐かしいです。(新アイテムの登場=関連商品の発売)
娘は、物心ついた時にはセーラームーンの一次ブームが一段落しており、かつプリキュアが始まる前の狭間「ポストセーラームーン・プレプリキュア世代」であり、おジャ魔女と「明日のナージャ」が心の友でした。
その後も「魔女見習いを探して」(2020年)といった大人になった同世代を対象とした作品も制作され、娘も関連グッズを大人買いしております('_')

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