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フリートウィーク〜海自観艦式を迎えて その3

2019-10-14 | 自衛隊

台風一過とはよくいったもので、絶賛時差ボケ中で4時に起きたわたしが
窓を開けると、そこは爽やかな鳥の声とともに晴れ渡った観艦式前日の朝でした。

おお、この分だと本番も晴天間違いなし、と思いつつパソコンを開くと、
ちょうどこのシリーズの写真提供者のKさんが

伊勢湾・大阪湾に退避していた海自艦が続々と横須賀へ向かって動き出しました。
 
何故か東伊豆に「まや」が公試運転中です。
 
水色の表示を御探し下さい。

とこのURLを送ってくださっていました。

https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/centerx:136.7/centery:33.8/zoom:7

13日7時ごろの画像をキャプチャしたもの。
大島沖の艦は、先頭から

海保巡視船「いず」「はるさめ」「たかなみ」「あさひ」

少し離れて「あけぼの」「ありあけ」

下北半島の左で南下している先頭が「あさゆき」「しもきた」

「まや」は伊豆半島の伊東市沖にいます。

とりあえず艦艇は港に向かっている、それはわかった。

観艦式が行われるのかどうか、しばし各方面をチェックしていたところ、
悲しいお知らせがきました。

令和元年観艦式の中止について


というわけで、今年の観艦式は終了しました。
この項を目にする皆様は既にご存知のことと思います。

 

しかし、せっかくなのでフリートウィークシリーズを最後までやってしまいます。

これは10月10日、観艦式直前の横須賀基地の様子です。
ところで、読者のunknownさんが、事前の体験航海で
「こんごう」に乗ってこられたそうです。

おそらくiPhoneで撮った写真を送って下さいました。

なんどもお伝えしているように、今年は募集対象年齢が最優先で、それ以外の年の人は
基本的には券はもらえない状況でunknownさんもあきらめていたそうですが、
直前に声がかかったということです。

乗員の家族を優先した体験航海なので、あの大きな船体に乗客は40数名!
本番は700名となり、ご存知の方はご存知の通りの芋の子状態になります。

この時の体験航海は、参加艦艇が少ないせいか、今までとかなり
やり方が変わっていたということで、


「今までは観閲部隊(総理大臣が乗る方)が西航する中、左右両側に受閲部隊が東航し、
観閲が終わった時点でお互いに反転。
その後、ヘリコプター発艦やP-3からの爆雷投下等の訓練展示でしたが、
今回は逆に観閲部隊と観閲付属部隊が二列に分かれて、
真ん中を受閲部隊が通過するようになっていました」

観閲付属部隊は訓練展示はやらないのでこの時参加した数は勢少なくなり、
そのため本番通り訓練展示を行う数も少なく、こうなったんだと思う、とのことです。

また、

「期待のDDHですが「ひゅうが」と「いせ」欠で「いずも」と「かが」が参加です。
『いずも』は観閲艦(総理大臣乗艦)で『かが』は受閲艦。行き会いますが、
並んで走るところはないのかなと思っていたら、ほんの短時間、並走しました。」

これはどういうことかというと、おそらく総理大臣や各国武官に二隻を見せるためで、

「『いずも』と『かが』は、反航で通り過ぎた後、訓練展示に参加する船は反転しますが、
参加しない船はそのまま直進します。
ヘリコプター発艦はなく「かが」は直進して「いずも」と同航になり、
先の方で速度を落としていて、訓練展示終了後の観閲官(総理大臣)訓示の時に二隻が並びます」

ということだったのです。

ところで、観艦式でどの艦に乗るかは、特に訓練展示を見る上で大きな問題ですが、

「旗艦に近い観閲艦が一番良い」

と言われています。
つまり、今回でいうと先導艦、「いずも」の後ろの「こんごう」だったということになります。

(全て過去終了形で語らないといけないというこの虚しさ・・・)

ちなみに、この時スマホで撮ったタイムラプスの映像も頂きました。

観閲

さて、粛々とKさんの写真をあげていきましょう。
予行の2日前、Kさんはなんと横須賀軍港めぐりに参加されたそうですよ。

新鋭艦「あさひ」とちゃんと自衛艦旗を付けた哨戒艇?

なんとっ!

潜水艦基地に豪華四連メザシの潜水艦が!

追加で送られてきた潜水艦メザシ、こちらはなんと4連だ!

潜水艦隊の人たちにとっても、4連は滅多にないのではないでしょうか。

一番右側の潜水艦、もしかしてラダーを動かしてますか?

「あさひ」「はるさめ」「たかなみ」、桟橋の向こうに
「ちょうかい」「こんごう」「あたご」。

こんな景色は、観艦式前の船の上からしか見られません。

観閲部隊の「いずも」の対番艦?として受閲部隊に参加、「かが」。

一番向こうの132は「あさぎり」「せとゆき」。
桟橋横はなんだろう?

正解は「てるづき」でした。

「ふゆづき」「さみだれ」「ありあけ」。
「さみだれ」と「ありあけ」は同じ「むらさめ」型護衛艦です。

台風の間、艦艇は皆湾外に続々と出て、沖で避難していたわけですが、
ニュースでは中国の軍艦も中国艦艇も出航したことを伝えました。

中国海軍新鋭ミサイル駆逐艦052D「太原」横須賀を出港する 2019年10月10日

アメリカ海軍艦艇も外に出ていたそうです。
伊勢湾沖でバッティングしてドンパチが始まらなくてよかったですね。(大真面目)

ここからは「横須賀の艨艟たち」というメールで送られてきた写真です。
イージス艦姉妹の「ちょうかい」「こんごう」「あたご」。
それにしても海面の光を映す艦体の、どれも美しいこと。

この三姉妹、お肌のお手入れは完璧と見た。

これは・・・もしかしたら湾を出て行く「かが」かな?

体験航海中らしく一般人の姿が艦上に見える、「えんしゅう」。

「えんしゅう」は「灘」の名前を艦名とする多用途支援艦「ひうち」型の
5番艦で、横須賀所属です。

多用途支援艦とは各種射撃訓練の支援、自走不能になった僚艦や標的艦の曳航
火災を起こした艦艇の消火、各種救難そして物資輸送を多用途に行う船です。

また例えば離島で起こった災害に対して派遣されることもありますし、
新装備を洋上で試験するときにも活用されるという何でも屋さん。

自走不能になった僚艦を曳航することも想定しているので、機関出力は5,000馬力、
排水量に対してかなり強力になっています。

ましゅう型補給艦も単艦で曳航することができるくらいなので、おそらくは
「大和」「武蔵」でも曳航することができるに違いありません。

ロナルド・レーガンはどうかな?

手前にいるのはアメリカ海軍の哨戒艇です。
後ろの潜水艦、変わった形だなあと思いよくよく見ると、
オーストラリア海軍の潜水艦らしいですね。

そして海軍旗、これわたし初めて見ましたよ。

Naval Ensign of Australia.svg

 

この国旗とネガポジの白地に青い星が海軍旗。
そして、ブリッジに揚がっているのは国連旗?

Kさんのご指摘によると、北朝鮮哨戒任務ではないかということでした。

ちなみにオーストラリア海軍には

「オベロン」「コリンズ」

の二つのクラスがあるそうで、これは「コリンズ」級ではないかと思われます。

迎賓艦「はしだて」が出航しております。
91は、海上自衛隊の艦艇の中で唯一100番未満の艦番号。

「はしだて」には一度パーティにご招待いただき乗艦したことがありますが、
豪華客船のキャビンのような絨毯、木目の内装と、あらゆる点で異質でした。

潜水艦のブリッジ越しに見えるCH-47チヌーク。
この日は木更津と横須賀の間を何度も陸自ヘリが往復していたそうです。

ここからは旭日旗シリーズです。

台風襲来・予行中止は誘われなかった韓国の怨念か?

まっさかー、と思いましたが、結局本番も中止になりましたからね。

なんでも旭日旗越しに撮ると構図として決まってしまうという・・・。
写真を撮る人には旭日旗はありがたいアイテムでもあります。


本番でも旭日旗越しに海上自衛隊の「艨艟」をカメラに収めたかった・・・。

ほう、横須賀ではこんなお酒が買えるんですね。

此れから荒れる空を睨みつつ盃を重ねようと思っています。

Kさん、今夜は残念なお酒となるのでしょうか。

とはいえ、朗報です。
実は明日、乗艦券を持っている人に限り、一般公開をするようです。

ホテルをキャンセルせずに(できずに)取っておいたので、今夜は
横須賀の夜を楽しんで、明日は艦艇見学を楽しむつもりです。

しかし、これらの写真がなければ、フリートウィークのにぎわいも
横須賀の様子も知ることがなく観艦式が中止になっていたわけですから、
今回写真の提供を快く許してくださったKさんと
体験談を送ってくださったunknownさんには御礼を申し上げるばかりです。

それでは、引き続きフリートウィークの最終回「見学編」をお楽しみに。

 

あ、当日出るはずだったお弁当は行けばもらえるのかな?(真剣)