詠里庵ぶろぐ

詠里庵

物理学会の

2008-02-04 22:27:26 | サイエンス
キャリア支援センター長の坂東昌子さんが今朝の日経に「ポストドクター本当に多すぎるか/基礎科学復権へ活用を/活躍の場広がり必要」と寄稿していました。特に物理学に視点を置いて、研究ポストの歴史も含め結構な紙面を割いています。要は「ポスドクの数が多すぎるのではなく、本来彼らが次世代の科学技術を切り開くために必要な『次のイノヴェーションのヴィジョン』『専門講座以外の活躍の場』を(科学界が)準備できていない。このままでは科学技術立国として危ない」ということです。この意見の背景には「物理や数学出の就職口はその専門講座にとどまるべきものではなく、情報・環境・医学・経済などあらゆる分野でその人材の基礎力を活用しないと、それぞれ今後皮相的な発展にとどまる」という考えがあって、この寄稿にも随所にそれが散りばめられています。

これについてはまあそうだとは思いますが、ではどうしたらいいんでしょうねという話になるわけで、そこまでは書いてありません。読みようによっては「それは今キャリア支援センターが検討しているから乞うご期待」という封切り前映画の予告のような寄稿なのかもしれません(そう期待したいところです)。なるほど、物理学会というのはそんな使命も文科省から委託されているんですね。物理の先生・研究者のただの集まりではありませんね。

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