詠里庵ぶろぐ

詠里庵

ショパン愛用のピアノ

2007-03-31 17:09:21 | 日々のこと(音楽)
が見つかったというこのニュース、見逃すわけには行きませんね。写真で見るこのプレイエル、C1からA7までの82鍵あります。この点、ピアノの音域の話「ショパンの場合」に書いたショパン最後のピアノと同じです。ロンドンの南西30kmほどのところにあるCobbe Collection Trustが19年前入手したピアノがそれであることがシリアルナンバーから判明したということです。ごく最近判明したということなんでしょうが、どんな文献もしくは売買契約書か何かにあったのでしょうか。シリアルナンバーというとソフトのバージョンアップ時に必要となる面倒なものという印象がありますが、歴史的製造物では重要となりますね。イギリスのNational Trustは政府機関でなく寄付で成り立っている歴史保存団体で、あちこちにこういう施設があります。まあ、日本でも歴史学の進展とともにどこぞのお寺で古文書発見ということがありますが、それと似たような感じでしょうか。
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今週の一曲

2007-03-25 00:01:45 | 詠里庵・新着案内
をお届けします。元ページはここ。直接聞きたい場合はこれをクリック。

先週の一曲はドビュッシー「子供の領分」より「雪は踊っている」でした。先週も書いたように前にもアップした録音ですが、雪のなかった今年の冬、18日の朝起きたら大阪では雪だったのでアップしました。
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パッションフルーツ

2007-03-24 10:51:56 | ぐるめ
を食べました。生をそのままは初めて。実は学会のため鹿児島大学に行っていましたが、道の駅で買いました。さすが南国です。外観は思わずスポーンと投げたくなるようなまん丸い緑のボール。写真上は数日経ったもので、少し紫がかって不思議な色になってます。中身は写真下のように、メロンの種の部分をオレンジ色っぽくした感じで、なんかぐちゃぐちゃしています。これを食べるの? これをスプーンですくって食べます。酸っぱいもの好きの私にはなかなかいけますが、トロピカルフルーツ独特のコクとメロンの種の部分のような食感は、嫌いな人もいることでしょう。種はメロンと違って噛みつぶせ、イチゴのつぶつぶを巨大にした食感で、悪くはありません。

酸っぱさとコクの強い情熱的な味だからパッションフルーツというのかと思ってたら、違うんですね。花が十字架に後光が差しているように見えることから「受難」ということが由来でした。バッハのマタイ受難曲を「Matth?us-Passion」というのでわかります。和名は「時計草」で、日本人としてはこちらの方がだいぶしっくり来ます。ここに画像がありますが、本当に時計みたいです。まあ十字架に後光と言われればそう見えなくもありませんが。
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今週の一曲

2007-03-18 06:48:23 | 詠里庵・新着案内
をお届けします。元ページはここ。直接聞きたい場合はこれをクリック。実はこの録音、前にアップしたことがありますが、今日はこれしかありません。起きたら、今もまだですが、雪が降っています! 東京では先日、神奈川では昨日、史上最も遅い初雪だったようですが、大阪では今朝です!

先週の一曲はショパン「ポロネーズ第4番」でした。1974年の録音です。ショパン全作品を斬るでも書いたように、ショパン自らの意志で出版したものと後世発見され出版された曲とありますが、このポロネーズは自ら出版した7曲のポロネーズに含まれています。その中では最もマイナーな曲と思いますが、私は大好きです。ショパンの創作が最も充実していた29才に書かれています。
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朝の目覚め

2007-03-17 08:06:30 | 日々のこと(一般)
を皆さんはどのように迎えているでしょうか? 家族の中にはけたたましい目覚ましでないとダメだという者がいます。段々音が大きくなる目覚ましを愛用している者もいます。私はFM放送のクラシック音楽で徐々に起きる方です。これも意識レベルに合わせて時間をかけて微弱音から弱音になるようなコンポがあるといいのですが。

FM放送のいいところは、何がかかるかわからないことです。好みだけでCDを聴いていると作曲家も演奏家も趣味が広がりにくいのですが、ときには他人がプロデュースしたプログラムに従うのもいいものです。これは食事にも酒にも、果ては研究にも、あらゆることに言えるでしょう。今朝はバッハのカンタータ、ヨハネ受難曲に続いて、ピーター・バラカンのプロデュースになる古めのワールドポップス。普段ポップスは聴かない私も土曜朝のこの番組は気に入っています。

昔はFMfanとかFMレコパルなどのbi-weeklyマガジンがありました。(もう一個くらいあったようにも思いますが) 復刊は無理なんでしょうね。時にはマンガもあって、結構楽しめました。黒鉄ヒロシのバッハやショパン、貝塚ひろしのニレジハージなど、懐かしいですね。こういう雑誌のない最近はますます行き当たりばったりでFMを聞くことになります。ほとんどBGM的ですね。これもまたいいもんですが。

あっ、突然消えました。そのまま消し忘れて外出してもoffになるように設定しているからですが、今は全く予期していませんでした。ちょっと興ざめ。これも時間をかけて音量下げてoffになるコンポないですかね?
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今週の一曲

2007-03-11 16:09:00 | 詠里庵・新着案内
をお届けします。元ページはここ。直接聞きたい場合はこれをクリック。ピアノ曲に戻ります。

先週の一曲は自作の「雨の降る日に」でした。演奏はピアノ×2,グロッケンシュピール、ギターの4回重ね録音で、1976年の作曲・演奏です。ギターを始めて間もない頃ですが、単旋律なのでなんとかなりました。

お聴きになってわかるようにポップス調の曲ですが、実は学生時代、詩を書くのが好きな親友がいました。彼の「雨の降る日に」という詩に曲をつけたものです。この録音ではヴォーカルの旋律をギターでやりました。詩を無断で掲載することは避けますが、その詩の中に「沈丁花」が出てくるのです。彼も今は某大学医学部教授。もう10年以上会ってませんが、患者にとって癒し系の医者と聞いています。

作曲のねらいは、(1)ほとんど4拍子系のポップスにあって3拍子の曲を書いてみたかった、(2)なるべく和声に含まれない音で旋律を書きたかった、の二点です。旋律冒頭はトニックの和声に「シラシラシーレードー」と始まります(相対階名です)。トニックといってもドミソでなくミソシレの和音で、ここはかなりフォーレのバイオリンソナタ第1番の冒頭を意識しました。あれもミソシレに「シレードー」と始まりますが、和声音に上下にまとわりつくよくある経過音的なので、もっと旋律そのものの音として使いました。

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Lynx

2007-03-10 03:33:26 | コンサート・CD案内
のコンサートに行きました。何日も前のことですが、書くヒマがなく今日になりました。ご存じフルート4人組で、結成10周年の新CD収録曲を中心としたプログラムですが、これは充実していました。このCD、タイトルが「LYNX flute」とシンプルで、ジャケットもCDも純白で絵も写真もないという斬新なデザイン。何とも自信が感じられます。一方でこれは「原点に帰る」という抱負なのかなとも感じさせます。選曲もオーソドックスなクラシックの名曲ばかりで、他の伴奏は一切廃した正にフルートオンリーの演奏。ちょっと多忙極まる中で書いているので中身の詳細は「LYNX flute」で検索すると出てきますのでそちらを参照。

編曲がいいこともあるのでしょう。本当にフルート4本オンリー?という感のある豊饒なサウンドです。一番感心したのは、もう寝なければいけないので一点しか書きませんが、バッハの音楽の解釈。装飾音から全体構成にいたるまで、ミュンヒンガーかアーノンクールかと思うような、深く、心にしみ入る演奏です。

一応公正を期すために書いておきますが、4人の中の一人は親戚です。しかし私を知る人はそんなことで批評の矛先が鈍る私ではないことはご承知と思います。その証拠にというわけではありませんが、要望を一点書くと、ロングトーンはもっと長く、と思う場面もありました。これは解釈でそうしているのか、フルートでは困難なのかは、フルート吹きでない私にはよくわかりませんでした。

いずれにせよ次なる企画が楽しみです。
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今日たてつづけ

2007-03-04 01:37:41 | サイエンス
の投稿ですが、ひので衛星から観測した部分日食の動画というのを紹介します。ハッブルとの違いは、太陽観測に特化しているという点なのでしょう。ハッブルの目指す宇宙の地平線に比べ、太陽はいかにも近い天体ですが、やはり地上の望遠鏡で見たのとは違うんでしょうか。確かに月が通過している間プロミネンスやフレアは微動だにしてませんが、地上からだと大気のゆらぎで陽炎のように動くのでしょうかね。
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今週の一曲

2007-03-04 00:50:33 | 詠里庵・新着案内
をお届けします。元ページはここ。直接聞きたい場合はこれをクリック。いま花盛りの沈丁花の写真をアップしますが、それと関係する思い出のある曲です。

先週の一曲はドビュッシー「前奏曲集第一巻」より「遮られたセレナーデ」でした。1973年Schwesterピアノで録音。セレナーデは小夜曲と訳されますが、夕べに恋人のことを思い歌う歌ですね。シューベルトが有名です。このドビュッシーの曲、性格の違う二人の人間がいるみたいですが、誰が誰のセレナーデを遮っているのでしょう? 私は、一人の人間の心理と考えても面白いと思います。なぜかそれも男と感じられます。ギターをかかえて・・・

告白しようか? いや待て、彼女には立派な恋人がいるじゃないか。一人ひっそり歌おう・・・そんなのダメだ!・・・いや一人で歌うしかない・・・いや飛び出せ!・・・やっぱり今のままが一番彼女のためだね・・・

(注:上の段落はフィクションで現実の人物とは一切関係ありません)
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捏造事件(3)

2007-03-03 00:17:41 | 日々のこと(音楽)
この記事によれば、ハットーCD捏造の件を当人(ハットーのダンナさん)が認めたようです。本人談要訳しますと「ハットーの演奏をカセットで販売していたが、CDが出現し、ハットーの演奏は売れなくなった。カセット録音をCDに焼き直しても評論家には無視され、CDのために最新録音する必要があった。そうして行った録音に次ぐ録音は不治の病にあったハットーの死期を早めただけだった。このまま彼女は不当に認められずに終わるのかと思っていたとき、EMIの録音でKirsten Flagstadが高音が出ない部分をシュワルツコップが補っていたのを思い出し、似たことができないかと考えた。それ以降は転落を辿った」

感想を4つ。

したことは許されないことであることは当然として、また上の話を信ずると仮定して・・・ドラマを感じます。松本清張やコロンボシリーズのいくつかのように、悲しい人間の性が動機となっていて、不謹慎な言い方をすれば、小説化あるいは映画化したら高級なものになりそうな気がします。昨今の動機わけわからず事件と違う感じがします。

その二。こういうことは、最初に魔が差したときが肝心ですね。小さな一歩を踏み出したら、あとは他人から指摘を受けるまでエスカレートを止める理由がないのでしょうね。自分あるいは家族が不当に扱われたと思ったとき、このくらいの埋め合わせは許されるんだ、と感じたときこそ、本当に許されることなのか客観視することが重要なのですね。

その三。グラモフォンの記事を読むと、「事実を指摘したいだけで彼を訴える気はない」という録音会社関係者の話が目立ちます。うがった見方をすれば、上のEMIのようにある程度のデータ改ざんは行われていて、追及するといろんなことがずるずる出てくるのかもしれません。アナログ録音時代に聞いたのは、ミスタッチを別の録音のテープ切り貼りで直すという話でした。そんなことできるのかと私はオープンリールテープで試したことがありますが、素人には無理です。切り貼りしたところは聴けば必ずわかります。しかし録音会社ではやっているという噂が絶えませんでした。そうならアーティストは自分で検証すべきで、録音会社に任せてはいけませんね。

その四。検証はたとえば(1)デジタル録音ソフトのオシロスコープ機能による波形比較と(2)ミスタッチの完璧な一致の確認などでできます。しかしそうとわかってしまえば、第二のハットー事件を起こしたい人がいたとすれば対処は簡単でしょう。(1)は何らかの波形変換でできるような気がします。(2)は、古くはロールピアノでは簡単で、ミスタッチの穴をふさぎ、正しい音程(あるいはタイミングと強度情報の位置)に穴をあければよい、という話を聞いたことがあります。穴あけ紙テープ式オルゴールのようなものですね。デジタル技術になった今ミスタッチの修正は困難ではなくなったのかもしれません。逆に「ありもしないミスタッチをわざと入れる」という手の込んだことも考えられるかもしれません。技術が進むと見破るのは容易ではなくなる恐れを感じます。

さて、ジョイス・ハットー自身に非難の矛先を向ける人は皆無です。死後のことなので当然でしょう。マニアにハットー録音(本物も偽物も?)入手の動きも出ているようです。これでハットーが有名になったら、はからずもダンナさんの望みは-全く別の方向から-成功したことになるでしょう。人間ドラマとは不思議なものです。
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