詠里庵ぶろぐ

詠里庵

異色のコンサート

2011-02-22 02:39:53 | 日々のこと(音楽)
に行きました。これから注目を浴びるであろうピアノによる演奏会です。
というと、さてはまたショパン時代のプレイエルか? 1927製エラールか? はたまたクリストフォリの復元ピアノか? 

いえいえ、これです。クリストフォリの対極にある、ローランドの新しいデジタルピアノ「V-Piano」です。おっと待ったぁ、そこで「なーんだ」と去るなかれ。

ハッキリ言ってこれは従来の電子ピアノを完全に超えています。いや、今後「電子楽器」の定義を変えてしまう、新生電子楽器の最初のDNAになるかもしれません。1990年と1995年のショパンコンクールでそれぞれ5位だった実力派の高橋多佳子と宮谷理香が渾身の演奏でこのピアノと対峙していました。一流ピアニストが真剣に思い入れる姿、想像できますか?

もしヤマハのN3の宣伝パンフレットを見た人がいれば、シプリアン・カツァリスが「私がレパートリーにしている難曲をいくつか弾いてみようと思った、と言えばN3のすごさがわかるでしょう」というセリフを目にしたことがあるかもしれません。しかしカツァリスがこのローランドのV-Pianoを前にしたら何て言うでしょうね。実を言うと私はN3もV-Pianoも弾いたことがありますが、もう全く別物です。V-Pianoはタッチが本格的なグランドピアノに酷似しています。酷似というか、目隠しして弾いたらわからないかもしれません。

そしてすごいのは自分で音作りができること。コンサートではフォルテピアノからプレイエル風、現代のグランド、そして低音も3弦のオールシルバーなんていう現在存在しないピアノまでシミュレートした音作りをしていました。今日はこのくらいにしますが、V-Pianoについてはまた書かないではいられないでしょう。注目です。
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小石川植物園市民セミナー

2011-02-20 15:51:01 | 詠里庵・新着案内
というのがもう70回目なんだそうです。初めて聴きましたが、実に楽しめました。
今回は「ボルネオ島カリマンタンの植物調査」という演題。いつもより人気だったということです。
科学の間のサイエンスエッセイに久々ですが感想を認めました。直接見たい場合はここをクリック。
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一瞬何のことか

2011-02-19 01:09:42 | 日々のこと(一般)
と思う「もう社民は半額セール」という見出しのニュースですが、「民社党の内紛で衆院2/3再可決の可能性がなくなり、社民党の存在価値急落」という力学は、読めば合点・・・
いや、やっぱり変ですよね。「社民は民主との協議を打ち切る」「民主党内には『せいせいした』との空気も」って、なんか本末転倒のような。
(しかし同じことは国民新党にも言えませんかね・・・)
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上原ひろみがねぇ

2011-02-14 22:51:21 | 日々のこと(音楽)
実はCD持ってます。
カプースチンばりのスピード感なのに、しっとり感もあり、音がきれい。音楽が生きてます。ヨーロッパで複数の物理学者から「Hiromi Uehara知ってるか?」と訊かれたことがあります。あちらではそんなに有名なんでしょうか。
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先日、大学教育

2011-02-13 04:19:17 | サイエンス
に関する研究会に出ました。義務で参加したのですが、実は意外と興味深い知見が。今日はその一例を紹介します。

ある学生の平均点を横軸にとり履修届を出した科目数を縦軸にとると一点で表されますが、学生多数だとその散布図が得られます。この散布図(某大学の某学部の例)が紹介されたのですが、まるで天文の主系列星と巨星系列の図のように、二すじの系列があるのです。一つはすぐわかるのですが、卒業要件の単位数よりちょっと多めに履修届を出す人が多いわけですから、成績に関係なくその履修数のところに横長のベルトがあります。ところがその上方に、「たくさん履修届を出す人ほど成績が悪い」という明らかな負の相関を示す左上がりのベルトがあるのです。このベルトは右下がりで下りてきて先ほどの横長ベルトと右端で出会い、そこはトップクラスの学生達のたまり場になっています。この左上がりのベルトは「あまりいろんな授業をとると勉強し切れないから試験の成績は上がらないぞ」とも解釈できます。

このことから、「履修届の科目数を制限した方が成績は上がるだろう」という施策が考えられます。それを「Cap制」と言うのだそうです。現にそれを採用している大学や学部も少なくないらしいのです。この一見当を得ているように見えるCap制には、あにはからんや、反対する意見も強いのだそうです。

実はこの話を聞いた瞬間、私も「Cap制なんてとんでもない」と思ったのです。だから反対意見も多いと聞いて、「そーでしょー」と思ったのです。ところが・・・同じく反対でも、その理由たるや全く違うことが、そのあとの話ですぐわかったのです。

まず私の反対理由から言います。私は、専門化しすぎて狭くならないよう、学部ではいろいろなことを勉強すべきだと思っています。Cap制はこれに逆行する。だから反対なのです。授業に出ず独学でもかまいませんが、いろいろなことを勉強したいというときに「それはひかえなさい」と言われたら(結構それに近いやりとりも高校のとき教師としましたが)私はふてくされていたかもしれません。自分が学生のときにCap制がなくてつくづく良かったと思います。

では、これと違う普通の反対理由とはなんでしょう? これです。
「そもそもなぜこのベルトが左上がりかというと、必要単位数をとろうとしてとれない学生は、『じゃ次はこれ取ろう』と次々と履修届を出すからで、それは仕方がないのだ。その手段も奪ってしまうCap制を強行したら、卒業要件を満たせない学生が増えてしまう」

はぁ、そういう理由ですか。一理ありますね。ま、どっちにせよ、Cap制はよろしくないのではないでしょうか。
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車がリコール対象

2011-02-07 02:06:14 | 日々のこと(一般)
になったので、修理してもらいました。リコールはメーカーのイメージを悪くするかというと、私なぞ逆にいい印象を持ちます。

しかし驚いたのは、引っ越してから初めて行く近くのディーラーにこちらの姓名と車種名だけしか伝えなかったのに、行ったら車の型番や車両番号までちゃんと知っていたのです。まああまり出回っている車でもないし私の名前も比較的珍しい部類かもしれないので、難なく特定できたのかもしれません。ちなみに車はOPAといいます。私の研究分野でOPAといえばOptical Parametric Amplifierのことですが、そんなことで買ったわけではありません。買ったのは10年ほど前のことですが、試乗して、その無段変速のスムースさがいたく気に入ったのです。

えっとそんなことより、書こうとしたのは、さっそく「買い換えませんか?」ということで、ご丁寧に支払い方法まで提案してある見積もりまでくれました。そんな気は全くないのでおせっかいなことですが、久々に車のカタログを見る楽しみを懐かしく味わいました。知らない間に出たラクティスとかいうその車、オーパ乗っている人にどうしてそんなファミリーカー勧めるの?と思ったものの、ま、私の嗜好までは知らないだろうし。それより、小回りがききそうだし居住性もよさそうな、使いやすそうな車だなとは思いました。外形が小さいわりにいろんなモノ積めそうだし、やたら大きなサンルーフが付いて気分よさそうなモデルもあるし、こんな小さな車で車いす対応モデルがあるのも感心ですし。日本のメーカーもいままでと同じことをやってたら新興国にやられちゃうぞと思っていましたが、いろいろ工夫してあるではないですか。まあこんな感じならまだ日本もすぐにはダメにならないかな、と。
(でも私は買うならもう少しチョイ悪オヤジ風な車にしますけどね。それにラクティスという名前、私は魅力感じないなぁ)
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長岡純子のCD

2011-02-03 23:44:43 | 詠里庵・新着案内
について、久々ですが詠里庵音楽の間風雅異端帳にアップしました。直接見たい場合はここをクリック。
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はやぶさ微粒子分析

2011-02-02 22:47:55 | サイエンス
の"様子"を報道陣に公開というニュース。「結果は3月上旬に米国で開かれる月惑星科学会議まで話せない」だそうです。なんなんだこのニュースは。でも楽しみですね。一ヶ月さきの話ですが。
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修士論文の廃止?

2011-02-01 07:54:02 | サイエンス
信じがたい提言のニュースですね。これが本当なら中央教育審議会たるもの、これ以上日本の将来を危うくする奇妙な提言はやめてもらいたい。修士論文を書くことでどれだけ学生が伸びているのを見ていることか。たとえ関係ない分野に職を得たとしても、その経験が「専門バカになってマイナス」なわけがない。

基本的には専門バカを避け社会に役立つ人材を輩出したいということのようですが、問題は修士時代の2年にあるのではありません。卒論→修論→D論(→ポスドク)のステップアップの中で、最低一回は研究室または大学を変わること。これを条件に付けることの方が重要です。ただし全ての矢印で変わることは何かをちゃんと身に付けるためには勧められませんが。

もちろん、分野に依るでしょう。記事だけでなく答申自体を詳しく読まなければならないと思います。初等から高等教育までキャリア教育充実などいい提言もあるのに。
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