アシュケナージ

2020-01-19 11:18:19 | 日々のこと(音楽)

が引退のニュース
・・・
一時代が終わった感が、またひとつ。
詩情、超絶技巧、構成力、安定感、レパートリーの広さなど、どれも抜きん出た上でバランスがとれている。
ナマの演奏を聴きに行った回数としては、このピアニストが一番多い。
その間、弾き間違い、弾きそびれはおろか、強弱、アーティキュレイション、繋がり、粒立ち、どれをとっても、1音のミスも不自然さも聴き取れなかった。

以前インタビュー記事で読んだことがあるが、アシュケナージは「尊敬する大先輩ピアニストが高齢になってからの演奏会を聴きに行ったことがある。しかし、やらない方がよかったと思った」と言っていた。
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いまEテレで

2018-12-02 22:26:04 | 日々のこと(音楽)
アラン・ギルバート指揮北ドイツ放送交響楽団(いや今はNDRエルプフィルハーモニーというそうだ)がブラ4をやっている。
枯れた、渋いこの曲を、水が流れるように、それでいてダイナミックに演奏していて、とてもいい感じ。
アラン・ギルバートは一見日本人に見えるが、日系ということで納得。
それにしても酒好きのおじさんのような風貌だが、暗譜でやっている。音楽が生き生きと伝わってくる。
この交響曲を同じく暗譜で指揮するカラヤンが常に目を閉じているのに対し、この人は常にバッチリとオケを見てコミュニケーションがとれている感じだ。
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日本ハープ界の父

2018-11-23 20:00:16 | 日々のこと(音楽)
と呼ばれたヨセフ・モルナール氏の訃報がありました。

実は、その昔、ヨセフ・モルナール氏のピアノ伴奏をしたことがあります。モルナール氏はフルートのマリー・ロレンツォ・オカベ(当時はマリー岡部とプログラムには書かれていました)と一緒にモーツァルトの名曲「フルートとハープのための協奏曲」を演奏し、そのオケパートをピアノで伴奏したわけです。全楽章やりました。練習と本番を通じて、ウィットに富むヨセフ・モルナール氏の紳士ぶりに感心しました。いい思い出です。写真付きの記事も挙げておきますが、ずいぶん年をとられていますね。当時は颯爽と胸を張ったジェントルマンでした。
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久しぶりにFMで「現代の音楽」

2018-11-18 09:06:51 | 日々のこと(音楽)
を聴く。日曜朝8:10-9:00の番組だ。今日のはたまげた。内容は「イェルク・ヴィトマン室内楽作品集(1)」。演目は

①バイオリン独奏のための「エチュード」第1巻(第1~3曲)/ヴァイオリン:妹のカロリン・ヴィトマン 感想:いや大変面白く、いい曲・いい演奏。作曲者本人しか弾けないのではないかと思わせる即興性。しかし本人ではない。本人はクラリネット奏者なので後半の②で登場する。この①はヴァイオリンソロで、あらゆる技法が出てくる。順行・逆行の二重グリサンドは当たり前。第2曲は奏者の声が加わるが、カロリンさんはヴァイオリンの方が自在に扱えるのではないか? 西村評「演奏のエチュードというより作曲家に対するエチュードとも言える。これを聴いて作曲の勉強をしなさいという感じ。これを聴くと今までの自分の曲はおとなしかったのではないかと思える」と、あの西村朗が言っていたのが面白い。

②オーボエ、A管クラリネット、F管ホルン、ファゴットとピアノのための5重奏曲 西村解説:短いものから4分のものまでの楽章から成る。感想:これも飽きさせず聴かせる。全く現代音楽の響きなのだが。演奏も素晴らしい。現代音楽をやるときの緊張したおっかなびっくりさとは無縁で、まるでアンコールのように十八番を楽しんでやっている感じ。これは①のソロもそうだったが、②のアンサンブルでこれができるとは。 西村評:ぐいぐい引き込まれる、ものすごくいい曲。びっくり。

全体感想:イェルク・ヴィトマンはいま45才らしいが、知らなかった。いや次々とすごい才能が現れるものだ。8月26日サントリー小ホールのライブということだが、大きな拍手も入っていて、いや日本に現代音楽ファンがこんなにいるとは、たのもしい。
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指揮者のネヴィル・マリナー

2016-10-03 23:01:30 | 日々のこと(音楽)
が昨日亡くなったということです。レオンハルト、アーノンクール、ピノックなどと違って現代的なバロック演奏でした。それは前三者がバロック時代を思わせる低めの調弦だったのに対しAcademy of St. Martin-in-the-Fieldsの調弦が現代的だったことに象徴的に現れています。その意味でミュンヒンガー/シュツットガルトも同じく現代的だったのですが、ミュンヒンガーの暖かく深みのある叙情を湛えた演奏とマリナーの瑞々しい溌剌とした演奏は対照的でした。マリナーはその後レパートリーをバロック以前や近現代まで拡大して行きましたが、私にとってはバロックのマリナーでした。あとは「アマデウス」の音楽を担当したこと。初っ端のモーツァルトの交響曲第25番冒頭! こんなに緊張した音楽も珍しいと思いますが、マリナーの演奏はそれに輪をかけて緊迫感に満ちていました。同じト短調の名曲第40番より狂乱的です。

(・・・と、第25番冒頭を思い浮かべながら書いていて、いま突然気がついたのですが、これ、ベートーヴェンのピアノソナタ第1番の冒頭によく似てますね。もちろんモーツァルトの方が20年ほど早く作曲されていますが。)
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今年生誕150年のサティ

2016-09-11 11:42:04 | 日々のこと(音楽)
について「サティの曲なら、頭で暗譜して買わずに済ますこともあった」と、8.15の風雅異端帳「4分33秒」で一瞬触れましたが、そのサティが昨日の日本経済新聞朝刊の最終ページ「文化」面に「仏の異端作曲家生誕150年」としてとりあげられていました。草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバルで上演されたサティの音楽喜劇「メドゥーサの罠」を中心に文化部の岩﨑貴行という記者さんが書いたものです。
 この音楽喜劇、起承転結のある喜劇というよりは日常と非日常が混じったような、ややシュールな感じもあり、サティ自身の台本になるひとつながりの寸劇の切り替えに7つの短い音楽が — 劇と関係あるようでもあり、ないようでもある音楽が — 入るという趣向です。現代に受ける感性の作品だと思います。その音楽はサティ独特のもので、シリアスな藝術を斜に見るような洒落た雰囲気は劇とよくあっています。どれも短い音楽ながら、ジムノペディやグノシェンヌに比べると「頭で暗譜して買わずに済ます」には複雑ですね。

 そういうわけで今年(2016年)はサティ企画モノが散見されますが、今年は武満徹没後20年でもあるので、武満モノも結構あります。いずれ感想を風雅異端帳でとりあげましょう。ついでに言うなら来年は、サティと同世代のドビュッシー没後100年。青柳いづみこがドビュッシーの最後の5年間を100年後の今、カウントダウン・コンサートとして進行中です。これはまだ続いているシリーズです。
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アーノンクール死去

2016-03-07 08:34:25 | 日々のこと(音楽)
のニュースがありました。3月5日ということで、享年86才。ここはアーノンクールご自身のサイトにご家族が書いた記事を引用しましょう。つい先の大晦日、2015年の墓碑銘で「まだ亡くなったわけではないが12月7日、引退を表明した」と書きましたが、まさかこんなに早く訃報が来るとは。私は、この人の指揮するウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの古楽演奏、大好きです。
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ピエール・ブーレーズ

2016-01-07 00:02:23 | 日々のこと(音楽)
が5日亡くなりました。享年90才。フランスの現代音楽作曲家です。作品としてはマルトー・サン・メートルが有名です。私はむしろ指揮者として彼が好きです。細部までどの楽器も聞こえる点はカラヤンに通じますが、さらに理知的で分析的です。やはり近現代やフランスものが好きです。逆の例としてムラヴィンスキーの情熱ほとばしる演奏も好きですが、いろいろなタイプを楽しむのもまた乙なものです。
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クルト・マズア死去

2015-12-21 09:01:12 | 日々のこと(音楽)
のニュースがありました。メンデルスゾーン創設になるライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団をはじめ多くの交響楽団・管弦楽団を指揮しました。
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アーノンクール

2015-12-07 02:24:34 | 日々のこと(音楽)
が引退を表明というニュースが産経Slipped DiscGlobal Post、そしてなぜか台湾からのAFPにありました。ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを率い、ピリオド楽器を使ったバロック-特にバッハ-の演奏は、素朴な中に知性と情感が溢れ、同類の古楽指揮者であるレオンハルトとともに聴き惚れていました。

それにしても現時点でアーノンクール公式ページで何もないのはなぜ?(このニュースの出どころはアーノンクール自身のブログとありますが、そのブログも見つからないなぁ。)
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今NHKクラシック音楽館

2015-03-01 21:43:21 | 日々のこと(音楽)
を番組表も見ずに、何気につけっぱなしにしていたら、大好きな曲が!
ベルクのバイオリン協奏曲。しかもソロもオケもすばらしい演奏!
特にバイオリンの音色が綺麗で暖かい。この曲はパールマンみたいに透明な音色が合うけれど、そういう透徹さも持っている人ですね。誰かなと番組表を見ると、アラベラ・美保・シュタインバッハーという人。知らないなあ。しかしこれ聴いただけで、この人にはこれからも注目しよう。オケはというと、N響。指揮は一見してわかるシャルル・デュトワ。合いますね、この3者の組み合わせはこの曲に。
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アルド・チッコリーニ

2015-02-02 23:00:17 | 日々のこと(音楽)
が病没したという報道がありました。2月1日ということですが、亡くなった日なのか訃報が発表された日か判然としません。生まれが1925年8月15日で、先週病院から自宅に戻ったばかりということなので、どちらにせよ享年89歳ですね。

 このナポリ生まれのフランスのピアニストはレパートリーが広いことは知っていましたが、たくさん聴き込んで来たわけではありません。特にドイツものはあまり聴いていません。それでも演奏も聴いていて気持ちよく、流れるような自然さに溢れています。それを可能にしているヴィルトゥオーソ的技巧は、前面にしゃしゃり出て目立つというよりは、聴き終わってから実感できるたぐいの演奏でした。こんなに印象に残っている理由は多分に個人的なものですが、レコードを買い始めてから数枚目だったと思いますが、ジョルジュ・プレートル指揮のパリ管弦楽団メンバーとワイセンベルクとの共演による「動物の謝肉祭」の小さなレコードに完全に虜になったからです。そこではあの「鼻につくほどテクニック炸裂」のワイセンベルクでさえすがすがしい演奏。プレートルとチッコリーニが一緒ではそうならざるを得ないよね、と勝手に思っていました。
 もう一つの印象は、当時「1000円シリーズ」と銘打った廉価版LPレコードがたくさん売られていて、廉価版に出る演奏家って有名じゃないんだよね、と最初思っていたのですが、チッコリーニやブレンデルを聴くうちにそんなの関係ないと思うようになった思い出があるからです。案の定チッコリーニもブレンデルもその後どんどん名声が上がって、ほら見ろ、と思ったものです。(もっとも、名声が上がるとレコード会社も高い新譜レコードしか売らなくなって、「廉価版に出るアーティストは有名じゃない」が後付けで本当になってしまった感はあります。)
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立て続けにヤン・エキエル

2014-08-17 02:23:11 | 日々のこと(音楽)
の訃報がありました。日本経済新聞朝日新聞を挙げておきます。8月15日、享年100才。
 もちろんショパン楽譜の決定版と言われているナショナル・エディションの編集責任者です。自らショパンの演奏の録音を残していたり、遺作の補遺を行って録音したりしています。
 彼についてはもう少し述べたいのですが、ちょっとフランス・ブリュッヘンのことを書いていて今は時間がないのでこのくらいにしておきます。一点、ショパンの楽譜については2006年の拙ブログ記事2002年の詠里庵「風雅異端帳」の記事をご参照ください。
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お盆墓参に帰省中、フランス・ブリュッヘン

2014-08-17 01:57:14 | 日々のこと(音楽)
訃報に接しました。8月13日、享年79才。

 フランス・ブリュッヘンといえば、少し骸骨のような彫りの深い顔の指揮者(写真右)というのが一般的イメージでしょう。しかし私にとってはリコーダー奏者の貴公子(写真左)です。ずいぶん変貌していますね。私がよく彼のリコーダーソロ(主に無伴奏)のレコード聴いていた頃と、指揮者としての彼も聴くようになった最近の風貌を連続的に接続する彼の風貌を知らないので、彼の演奏を聴かなかった長い空白の時間が私にあったんだなぁと感じます。指揮者になってからの彼は18世紀オーケストラというのを組織して古楽器演奏の大家としてスタートし、そのうちロマン派まで手がけるようになりました。
 しかし私にとってブリュッヘンといえば何といってもリコーダーの大家です。フラーンス・ブリュッヒェンと呼ばれたりしていました。若くして歴史的リコーダーの蒐集家として知られ、膨大なコレクションがあるということです。しかもそれら全てを吹きこなします。リコーダーって小学生の楽器ではないか?と思ったら大間違い。オカリナのような哀愁からパガニーニの弾くヴァイオリンかと思うような超絶技巧まで幅広く、深い。日本の小学校で教えるリコーダーはソプラノリコーダーで、それよりちっこいリコーダーもいくつかあり、最小のリコーダーの最高音域はピアノより高かったり、バスリコーダーの最大のものは人間よりはるかにでかく、コントラバスに近い最低音域が出たりします。まさにオーケストラが編成できますね。
 彼のリコーダー演奏で有名なものとしては涙のパヴァーヌやラ・フォリアがあります。本当に心に染み入る音楽です。昔の話なのでもしご存じなければ是非聴いていただきたく思います。CDはまだまだ売っています。
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ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス

2014-06-14 16:39:38 | 日々のこと(音楽)
の訃報がありました。6月11日、享年80才。スペイン出身で主にドイツで活躍した指揮者です。
 長くて派手で印象に残る名前とは対照的に、やや地味でオーソドックスなイメージがありました。スペイン物とドイツ・オーストリア物を得意としていましたが、私の印象にあるのはやはりスペイン物で、イエペスと共演したロドリーゴの「ある貴紳のための協奏曲」の音源が記憶に残っています。素朴なオケ伴奏の演出で、この曲とよくマッチしていました。少し素朴すぎるかな? 同じイエペスの演奏による同じ曲ではナヴァロ指揮の録音の方がダイナミックレンジが広いかもしれません。
 しかしこの曲よりさらに印象深い演奏は、アリシア・デ・ラローチャを独奏に迎えたファリャの「スペインの庭の夜」。このCDはこの曲の定番と言われただけあって、この曲を聴くには外せないと思います。(これとアルゲリッチ+バレンボイム指揮のCDも外せませんが。)
 ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス。ドイツ物や協奏曲以外のものも注意して聴いてみることにしましょう。
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