詠里庵ぶろぐ

詠里庵

今週は若い息吹

2009-02-22 00:21:22 | 日々のこと(一般)
を感じさせられる週でした。まず修士論文発表会が終わりました。毎年ながら皆すばらしい出来でした。発表スキルも上達していますが、そんなことよりは、やって来たことへの自信、それに若者特有の真摯なところがいいですね。これなら今後の社会も明るいのでは。で、帰宅して久しぶりにニュースと天気予報以外に、ゆったりとテレビのチャンネルを回しました。

そしたらダフニスとクロエ第二をやっているではないですか。見慣れない指揮者とオーケストラですが、なかなか演奏がいいです。いや、ものすごくいい。それにしてもこれはどこのオケ?男も女もみな顔はインドっぽいけど、髪の毛は日本人みたいに真っ黒。しかもみな若い。ユースオケなんでしょうが、何なんでしょうこれは。うまいなぁ。
 やがて「全員の踊り」も終わって字幕が。昨年12月来日した「グスターボ・ドゥダメル指揮、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ」だそうです。全く知らなかった。しかし全く知らないこんなすごいオケ、世界には他にいくつもあるのかもしれない。それにしても若さ溢れる生命感だけでなく、オケの人数も多いので、ダフニスの大きな宇宙がより大きく聞こえます。
 続いてチャイ5。この曲、好きなのですが、チャイコフスキー自身が当初自分で言っていたように、私は4や6の方がいいと思います。それにしてもテンポの取り方が私とは合わない。いやラベルをあれだけすごい演奏をする指揮者+オケなのに、チャイコフスキーには向いていないのだろうか?
 という予想は第二楽章になって吹っ飛びました。壮麗です。この楽章はチャイコフスキーの中でも素晴らしい楽章だけれど、演奏がすばらしい。続くワルツも軽妙で優雅。これもすごくいい演奏。さて第四楽章ですが、チャイコフスキーのほとんどの音楽は一聴しただけでわかりますが、この楽章、チャイコフスキーらしくないと思いませんか?なんかズンズン進むだけでよくわからない音楽です。しかし・・・この演奏、すごい迫力。速度はめっぽう速く、そのわりにはしっかりリズムを刻んでいる。この演奏でちょっとこの楽章を見直しました。
 アンコールがまた傑作。ウェストサイドストーリーから有名なマンボ。それにヒナステラのバレエ組曲「エスタンシア」から終曲の踊り。こんなアンコール初めて聴き、いや、見ました。それまでの真摯な若者達の演奏と打って変わって、みな立ち上がって踊りながら演奏しています。こんなの初めて。指揮者がどこにいるかわかんないじゃないか。演奏しながらマンボか?という感じ。これは楽しい、ノリノリ。ベネズエラはラテンなんだ。

そう、職場でもテレビでも感じました。若い息吹です。

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米国では進化論

2009-02-15 23:50:38 | サイエンス
があまり受け入れられていないというこの記事、「米国では宗教上の理由などから進化論を否定する人が多く、授業で扱うかどうかについて訴訟に発展する場合もある」という部分は前から聞いていましたが、続く統計数値にはビックリ。これが世界一の超大国の実態なのでしょうか?

とはいうものの、進化論の一言ですべてカタがつくかというと、もっと掘り下げが必要では、と門外漢ながら思います。

突然変異というのは基本的には1個体に起こるのでしょう。それが集団的進化に繋がるにはかなりの世代の繁殖が必要に思えます。その間に異端者排除が起こる確率も高まるでしょう。どうして集団的種の進化に繋がるのか、ウィルスのような爆発的繁殖をするものならともかく、高等生物ではもっと説明が欲しい気がします。たとえば、n個体に同時に起こることもあるかもしれない、とか、異端種は集団としての力をつけるまで場所を変えて待つから抹殺されないのだ、とか。

ダーウィンの「種の起源」にも告白されていますが、ウォーレスがダーウィンに送った論文がダーウィンの長年の考察と似ていることに驚き、一緒に論文を出したのです。ウォーレスはどちらかというと集団的自然淘汰、ダーウィンはどちらかというと個体への自然淘汰に傾いているようですが。

ウォーレスは知る人ぞ知るですが、世の中一般的にはダーウィンが生き残りウォーレスは淘汰されたと言ってよいでしょう。話題は若干逸れますが、この自然淘汰はどうして起こったのでしょうね。別に私は判官贔屓でなく客観的にこの現象を見たいのですが、案外くだらなくない問題のようにも思えるのです。それについてはいずれ触れることもあるでしょう。

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今日大河ドラマ

2009-02-09 00:28:24 | 日々のこと(一般)
を見損ないました。あ昨日ですね。
今年のはまあ見損なってもどうということはありませんが。
大河、前はあまり見ていませんでしたが、ここ10年見る機会が増えています。

大河ドラマの原点といえば、やはり長谷川一夫の赤穂浪士が思い出です。あの主題曲、芥川也寸志としては傑作では。リズムはチャイコのバイオリン協奏曲に酷似していますが。以後の大河ドラマはこのオーソドックス路線である限りなかなか原点を超えていないような。

というわけで最近は少し視点の変わったものが好きです。篤姫はその典型。そういう点で徳川慶喜も楽しめました。この二つ、慶喜の扱いが逆なのがまたいいです。北条時宗も、ずっと昔のTBSの単純熱血漢より機微が複雑でよかった。

今年のは、別に悪くはありませんが、若干オーソドックスで、目ウロコでもありません。

でもこの秋から3年がかりで始まるという特別大河「坂の上の雲」は期待できるのでは。
コメント (2)
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