が1997年に八幡平で行われたとき、「量子光学と量子情報処理」と題する講義を行いました。そのとき、近くに松川地熱発電所というのがありました。
日本は「ひと」以外にめぼしい資源のない国だと言われます。これに加え私はよく「人と温泉」と言うことにしています。これは温泉好きだからというだけでなく、エネルギー資源の意味もあります。八幡平の付近は温泉があります。
エネルギー供給はあまり変動があっても困るので、風力よりは地熱の方が安定していると思います。あと、「根っこの温度」が低い方が扱いは楽です。根っこの温度とは、エネルギーを得るのに利用しているミクロな素過程の温度を意味しているつもりですが、発熱体をほっといて暴走させてもそれ以上の温度になることはないという温度です。たとえば温泉の湯を直接使うとすると大気圧で100度を超えません(地熱はもっと高いでしょうが)。また燃焼という化学反応を利用する場合は、燃やす物にも依存しますが、まあ高くても何千度でしょう。この場合の最大暴走は燃料の一気の燃焼でしょう。核分裂や核融合反応の場合は、乱暴に言えば億度から兆度のオーダーと思われます。もちろんミクロな素過程がその温度としても、周りがすぐ冷やして冷却を続ければ問題ありません。冷却にはーα線やβ線を通さないという意味でもー水が使われています。でも冷やすのを止めたら・・・コンクリで覆って酸素を遮断しても分裂が終わるまで発熱を続けます。コンクリで覆うのは分裂も安定フェーズに入ってからですね。
松川地熱発電所のずんぐりした巨大な煙突みたいな冷却棟は、イギリスで見た原子力発電のそれとそっくりでした。しかし見た目で恐ろしさの印象を持ってはいけません。冷やすべき相手の「根っこの温度」はまるで違って地熱発電の場合は手なずけやすいものです。
日本は「ひと」以外にめぼしい資源のない国だと言われます。これに加え私はよく「人と温泉」と言うことにしています。これは温泉好きだからというだけでなく、エネルギー資源の意味もあります。八幡平の付近は温泉があります。
エネルギー供給はあまり変動があっても困るので、風力よりは地熱の方が安定していると思います。あと、「根っこの温度」が低い方が扱いは楽です。根っこの温度とは、エネルギーを得るのに利用しているミクロな素過程の温度を意味しているつもりですが、発熱体をほっといて暴走させてもそれ以上の温度になることはないという温度です。たとえば温泉の湯を直接使うとすると大気圧で100度を超えません(地熱はもっと高いでしょうが)。また燃焼という化学反応を利用する場合は、燃やす物にも依存しますが、まあ高くても何千度でしょう。この場合の最大暴走は燃料の一気の燃焼でしょう。核分裂や核融合反応の場合は、乱暴に言えば億度から兆度のオーダーと思われます。もちろんミクロな素過程がその温度としても、周りがすぐ冷やして冷却を続ければ問題ありません。冷却にはーα線やβ線を通さないという意味でもー水が使われています。でも冷やすのを止めたら・・・コンクリで覆って酸素を遮断しても分裂が終わるまで発熱を続けます。コンクリで覆うのは分裂も安定フェーズに入ってからですね。
松川地熱発電所のずんぐりした巨大な煙突みたいな冷却棟は、イギリスで見た原子力発電のそれとそっくりでした。しかし見た目で恐ろしさの印象を持ってはいけません。冷やすべき相手の「根っこの温度」はまるで違って地熱発電の場合は手なずけやすいものです。