詠里庵ぶろぐ

詠里庵

今週の一曲

2006-01-29 08:15:08 | 詠里庵・新着案内
を更新しました。元ページはここ。直接聴きたい場合はこれをクリック

先週の一曲はショパン「24の前奏曲集」より第7番イ長調でした。録音は1989年。2小節毎の半終止音を延ばしすぎですね。今はもっとリズムに忠実に弾きます。例のコルトーとのイメージ比較ですが、
 私:ティータイム
 コルトー:懐かしい思い出は、芳香のように頭をかすめる
やっぱりコルトーの方が詩的だなあ。
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昨晩完璧

2006-01-27 22:49:11 | 日々のこと(一般)
に徹夜してしまいました。寝不足にならないように注意すると書いたばかりなのに。どこの大学もそうだと思いますが1月2月は仕事が集中します。今週は補講や出張講義など4件5コマ、D論審査、委員会、報告書書きが集中し、昨日は遂に徹夜しないと間に合いませんでした。

徹夜って、案外気持ちよいものです。電話は一切来ないしメールもジャンク程度ですぐスパムボックスへ直行、外国から大事なメールは来てましたが件数きわめて少ないし、普段より集中できてはかどります。そのかわり今日出張に行く新幹線の中では泥のように意識不明。帰宅して風呂にも入り、紅茶で一服していますが、いつにも増して美味しいこと。家族との語らいも弾みます。

(しかし徹夜はやめた方がいいですね。)
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今週の一曲

2006-01-22 00:06:00 | 詠里庵・新着案内
を更新しました。元ページはここ。直接聴きたい場合はこれをクリック。これを聞いて「太田胃散だ!」と思った人、曲名は来週までお待ちください。

先週の一曲「シンセサイザー音発生練習」で奏されたのは次の曲のさわりです。

・ドップラー「ハンガリー田園幻想曲」(フルート)
・ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」(フルート)
・ドビュッシー「シリンクス」(フルート)
・ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」冒頭(クラリネット)
・ラベル「クープランの墓」より「前奏曲」(オーボエ)
・ウィリアムズ「スター・ウォーズ」(トランペット)
・「ラプソディー・イン・ブルー」(弱音器付けたトランペット、チューバ)
・NHK特派員報告(だったかな?)テーマ音楽(ホルン)
・有名な曲だが忘れた。誰かわかりません?(口笛)
・レスピーギ「ローマの祭」(マンドリン)
・宮城道雄「春の海」(箏)
・ホルスト「惑星」(人工音)

録音は1977-78年頃です。そのころのシンセサイザーはアナログシンセで、現代ではあまり使われません。その後YAMAHAのFX-7というFM音源シンセが一世を風靡し、これは今でも使われています。しかし今はデジタルシンセが主流でしょう。アメリカ在住の友人情報によると、最近Moog博士が亡くなったそうです。これでアナログシンセの時代も一区切り。最近はシンセサイザーというと、CMや伴奏・バックミュージックの製作にオーケストラや演奏家を雇わず安くあげようという方向に使われるようで、ちょっとなー。もっと手の込んだ音楽表現そのものに使う人はいないのでしょうか。富田勲の頃は良かったのですが・・・
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今年二回目

2006-01-17 07:45:54 | 日々のこと(一般)
のスポーツジムに行きました。年末年始長くサボっていたためか、今年一回目の体力テストで「あなたの肉体年齢は実年齢より20才上」と出て、これはやばいと思ってまた行ったのですが、今度は「5才若い」と出ました。ま、エアロバイクで12分だけのテストで信頼できるデータが出るわけはないか。

若い頃は無茶をしても平気なもので、運動不足がずっと続こうが、二晩続けて徹夜しようが、ビクともせず。先輩達が四十肩五十肩といっても「何それ」と実感わかず。

しかし人間、統計に従うものです。自分だけは特別ということはあり得ません。まず来たのは眼。細かい字を読むときメガネが必要になってきました。また徹夜すると、次の日は仕事の効率落ちるようになりました。幸い四十肩・五十肩にはまだ襲われていませんが。

若い頃は「昨日はもっと遅くまで頑張ればよかったのに、不必要にいっぱい寝てしまった」と後悔することがあったのですが、最近は逆です。寝不足がー数日くらいはいいでしょうがー蓄積しないよう心がけています。また、運動不足が体調低下に現れやすくなったので、わざわざ時間を割いてでも体育の授業のような時間を設ける必要性を感じます。それが健康管理というものでしょう。こんな文でも書いて、今年も運動不足にならないようにし向けなければ。
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今週の一曲

2006-01-15 00:20:18 | 詠里庵・新着案内
を更新しました。元ページはここ。直接聴きたい場合はこれをクリック。実は勤務先では学生オーケストラの練習場所が近くにあり、その付近はパート練習や個人練習をしている音が錯綜としていて、いかにも大学らしい雰囲気を醸し出しています。本番が近いのでしょうか、このところ練習にも熱が入っていて、いろんな曲のパッセージが聞こえます。私もシンセサイザーを入手した30年近く前、重ね録音の準備のためまずオーケストラの各楽器の音づくりから操作の練習を始めました。発信器、変調器(振幅・周波数・高調波含有率の変調)、フィルターをそれぞれ時間の関数としてセットし、あとは鍵盤を指で押す圧力に感応するようにビブラートの種類と深さなどをセットします。そうして練習したものを集めたのが今週の一曲です。いろんな楽曲のさわりが出てきますが、何の曲かは来週書きます。

先週の一曲はドビュッシー:組曲「子供の領分」より「象の子守歌」でした。録音は1974年。

先週フォーレ、エンマ、ドリー、ドビュッシー、シュウシュウの話を書きました。「子供の領分」は1906-08年ドビュッシーがシュウシュウのために書いた曲です。象の子守歌はその第2曲目ですが、鈍重な象がひょうきんなダンスをしているような曲です。
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北極星

2006-01-11 07:05:39 | サイエンス
の第三伴星の光学望遠鏡による観測に成功したそうですね。ハッブル望遠鏡により行われたということです。

で、話題はこのことではなくハッブル望遠鏡そのものについてなんです。何か結論じみたことを言うわけでなく、問題意識だけですが。

 とりあえずハッブル望遠鏡とは何か、簡単な描写から。ご承知のように天文台は空気の澄み切ったところに建てられます。日本のスバル望遠鏡はハワイに建てられ、その付近には各国の天文台が林立しています。(光学望遠鏡以外-X線望遠鏡や電波望遠鏡-も同様に僻地に建てられる傾向にあるようですが、ここでは光学望遠鏡の話にします。)
 しからば大気のない宇宙の人工衛星に望遠鏡を搭載するとか、月に天文台を作るのが最も良さそうです。このうち前者を実現したのがハッブル望遠鏡です。誰がそんなことしたか、言うまでもないと思いますが、NASAです。1990年に打ち上げられて以降、鮮明で貴重な画像の電波を地球に送り続けています。(当然暗号化されているのでしょうね。他国やマスコミに盗られては大変でしょう。)

 問題は寿命があと数年ということで、その修理を行うべきか、太平洋に誘導して廃棄するかでもめたんだそうです。もめ「た」というのは、約一年前、ブッシュ政権は廃棄を前提に2006年度予算を組んだということです。端的に言って維持費予算がないらしいのですが、議論はいろいろあったようで、たとえば「スペースシャトルで人を送って修理すべし」に対しては「スペースシャトル計画自体、安全性を再検討するのが先決」とか、「ロボットを送って修理すべし」に対しては「成功確率が低く金食い虫」など。科学者は修理継続、行政は廃棄などとニュースで見かけますが、議論はもっと複雑なのでしょう。
 そんな中で後継機打ち上げ予定もあるという話も聞きます。それならそれでいいよね、という気もします。後継機には日本製高性能カメラをという声もあるので、ますます結構と思うと同時に、こりゃあ様々なハイテク産業の利害も絡む単純でない議論かも・・・

そこで今の時点でわからないことを挙げるとすれば、

・修理延命派と廃棄終了派と廃棄後新規打上げ派がいるのか?いるとすればそれぞれのメインの主張点は?それぞれの予算は?
・後継機は2010年打ち上げと言われているようだが、その計画はどのくらい進んでいるのか?
・仮に後継機を打ち上げるとして、それまでに何年か大気圏外天体観測不能の期間があるらしいが、それは天文学にとってどのくらい痛手なのか?
・(直接関係ないが予算的に影響ありそうな)火星有人基地計画はどのくらい見通しがあるのか?

といった感じでしょうか。世界世論も巻き込もうというアメリカに乗せられている感もありますが、やはり宇宙のロマンの話だけに、気になります。
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金子一朗さん

2006-01-08 14:19:28 | コンサート・CD案内
のピアノ演奏を聴きました。今日二回目のブログになりますが書きます。数学の先生を本職とする氏のリサイタル、一度聴かずばと思っていました。今回の曲目はドビュッシー前奏曲集第一巻全曲とハンマークラヴィーア。どちらも至高の音楽ですね。200席以上はあろうかと思う角筈(つのはず)区民センターはほぼ満席でした。何かテレビ局の取材のようなのも来ていました。

で演奏は・・・音楽にふさわしい演奏でした。椅子に座ったとき、え?それではピアノに近すぎるでしょう、と思いました。案の定位置を直しましたが、それでもほんのこころもち下げただけでした。慎重にすわる位置を決定したあと書道家のように背筋をピンとした姿勢でしばし精神統一。そして出て来た音の深々としていること。この曲としては思ったより大きめの音でスタートしました。でもこの姿勢ではこの先硬いドビュッシーにならないかな?

しかしそれは杞憂でした。鍵盤と手がしっかり見える席で聴きましたが、タッチの種類の多いことがわかります。有名なプロでもタッチは一種類だけだなと思う人がいるのですが。金子さんのフォルテは朗々としたフォルテから咆哮するフォルテまでいろいろあります。しかし手を見ていると派手には動いていません。もちろんバンバン叩くような弾き方は皆無。鍵盤に置いた手が蛙のように跳躍するような弾き方が理想なのですが、だいたいのフォルテはそういう弾き方。弱めのフォルテのとき数cm上の空中からストンと落とす弾き方を交えているのが面白く思いました。弱音はまっすぐ通って来る艶のある弱音から空間を包み込むようなフワッとした弱音までありました。特に後者の柔和な弱音を弾くとき、肩から指先まで-特に肘-が、インドの女性舞踊家のようにしなしなとするのが特徴的です。この辺、私が昔師事したことのある青柳いづみこさんに似ています。青柳さんも音の種類をいろいろ持っているのです。

弱音ペダルの使い方がうまいように聞こえました。ようにというのは、足の動きが見えなかったのです。右足のサステインペダルはもちろん見えましたが、ペダルを踏むとき結構足を動かさない人です。その陰にかくれて左足の弱音ペダルはいつ踏んでいるのか見えなかったのが残念です。ソステヌートペダルも見えませんでしたが、これはあまり使っていなかったようです。「沈める寺」のあの部分でも使っていませんでした。この部分は体の安定のためか、左足をペダルから完全に外していました。

部分的にもっと気分屋でカプリツィオ的に!と思うこともありましたが、私も思い入れ深いこの曲集は、総じて納得の行く名演でした。

ハンマークラヴィーアも良かった。第一楽章の主題提示部、リピートしてくれよと思っていると、期待通り繰り返してくれました。主題提示部はカッチリした上で美しい演奏だったのですが、まあ他でも聴けそうな感じの演奏だったので、こりゃあドビュッシーの方が良かったかなと思ったのですが、展開部から迫力が増して行き、再現部の直前など鬼気迫る感じになったので、身を乗り出しました。金子さんは主題提示部より展開部が得意なのか? 第二楽章はスケルツォ。これは曲全体が展開部みたいなもの。まさにスケルツォの演奏でした。後期のベートーベンは精神において古典音楽じゃなく現代音楽ですね。第三楽章は美しいロマン暖徐楽章ですが、飽きさせない演奏をするのは難しいと思います。で、飽きませんでしたが、この曲では形を変えては現れる主題提示部がすばらしい演奏でした。フーガの前のプレリュード的導入、これもトッカータ風で良かった。そしてフーガ。フーガも全体が展開部みたいな曲ですね。堂々とした、立派なフーガでした。

アンコールはショパンノクターン第16番変ホ長調。これはのびやかかつしみじみとした演奏。旋律も内声部も声楽のように歌っていました。リサイタル本体の演奏の質の高さから、あと1~2曲聴きたかった気もしました。
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今週の一曲

2006-01-08 08:29:26 | 詠里庵・新着案内
を更新しました。元ページはここ。直接聴きたい場合はこれをクリック

先週の一曲はフォーレ:ピアノ連弾組曲ドリー」より「子守歌」でした。1974年の一人二重録音。

1894-97年(フォーレ49-52歳)にかけて作曲され、それぞれの年のドリーの誕生日に捧げられた曲です。ドリーはエンマ・バルダック夫人の娘ですが、実はフォーレが父親だということです。一方エンマ・バルダックはその後ドビュッシーと結婚し、シュウシュウという娘を生んでいます。ドビュッシーはシュウシュウとドリーのどちらもかわいがったそうです。
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謹賀新年

2006-01-01 00:03:04 | 詠里庵・新着案内
 新しい年の初めに、期待と夢を込めた音楽をお届けしたいと思います。
曲はフルート、クラリネット、ピアノのための「スカルプチャー第2番」(Sculpture No.2)。アンサンブル・レ・シルフィードの委嘱により1989年作曲、同年初演。2回のコンサートでとりあげられましたが、そのうちの一つのライブ録音です。元ページの自作他演に挙げます。直接聴きたい場合はこれをクリック。9分と長いですが最後までおつきあいいただければ幸いです。ソナタ形式っぽいA-B-C-A'-B'-小コーダの構成です。
 ドビュッシーに「版画」(Estamps)、ラフマニノフに「音の絵」(Tableaux)という作品があるので、これは「音の彫刻」というつもり。Sculpture No.1はマリンバのための曲で、そちらの方が音楽も楽器を見た目も「彫刻」っぽいかもしれません。No.2の方は木管楽器なので、音楽も旋律的です。
 この第2番、京都大学北白川宿舎短期滞在中に大半を完成させました。もちろんそこで思いついたのではなく、曲想から細かい部分まで出来ていたので単なる楽譜化作業だったのですが、毎夜の作業は、日中の仕事や夕暮れの散策とともに記憶のエンタングル状態を形成しています。

 一年の計は元旦にあり。毎年元旦には今年は何をしたいか一応考え、どんな年になるかなーと想像します。今年は自分や家庭としては地味な年になりそうです。しかし予想が外れることも結構あるので、まあどうなるんでしょうね。

では今年も元気でいきましょう。
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