詠里庵科学エッセイ

に一つ記事をアップしました。元ページはここ。直接見たい場合はこれをクリック。少し数式があるのでpdfファイルです。

三菱の冷蔵庫

が値上げ予定だそうです。実は三菱に買い替えたばかりなので、ちょっとホッとしました。嬉しいニュースとまでは言いませんが。
　値上げの理由は、家庭用大型冷蔵庫一台あたり数キログラム使われている銅の値上がりだそうです。確かに銅は熱伝導率のいい物質なので熱交換器や放熱に向いています。
　でももっと熱伝導率の大きい物質がありますよね。そう、銀です。いや銀よりいいものもあります。Wikiからいろいろな物質の熱伝導率を引っ張って来ましょう。単位はWatt/m/Kelvinです。

　・銅 398
　・銀 420
　・ダイヤモンド 1000～2000

銅と銀は大して変わらないけれど、ダイヤモンドの熱交換器で冷蔵庫を作るとエコのようですね。

　・カーボンナノチューブ 3000～5500

これはもっとエコですね。

逆に熱伝導率が小さいものも保温の意味で冷蔵庫に使われているでしょう。実際壁面に発砲スチロールが使われていますが、これは

　・発泡ポリスチレン("Styrofoam") 0.03

で、

　・羊毛 0.05

より保温性いいようです。でも究極の低熱伝導率物質は・・・真空でしょう。（物質じゃないか）
さらに真空を保つ二重壁を鏡にすれば、輻射熱を反射して遮断します。まさに魔法瓶です。鏡にするにはアルミニウムを蒸着したりしますが、銀や金の方が反射率は高くなります。

というわけで、筐体は金メッキ真空引き二重構造の魔法瓶、熱交換器はダイヤモンドかカーボンナノチューブ。冷蔵庫のエコ対策はこれで決まりですね。

（金閣寺の中は夏涼しいか？入ってみたいものです）

先週土日は京都

で用事がありましたが、３７度でした。夏は扇子を持ち歩いていますが、気温が体温より高いと、扇いでもかえってモヮッとします。

最近は涼しいうちに早朝出勤します。とはいえ晴れると朝でもカンカン照り。私の通勤路はもともと人通りが少ないのですが、早朝でさらに人気が少ないのをいいことに、一度試してみたかった懸案事項の実験を実行しました。このところ突然の雨も多いので傘を持ち歩いているのですが、それを日傘がわりにさして歩いたのです。実は夏は外出時に帽子をしています。快適ですが、やはり蒸れる感じはあります。そこで前から日傘をやってみたかったのです。

いや実に快適でした。頭は風が通ります(あたりまえ)。頭だけでなく体全体が日陰になります(あたりまえ)。こんなに涼しいとは。男はなぜ日傘をささないことになっているのだろう？　不可解です。日傘である必要性もありません。普通の傘でいいではないですか。夕立が来ても「忘れた！」とならずに済みます。雨傘を日傘がわりにさすのは問題でしょうか？　そもそも男が日傘さしたらファッションセンスを疑われる？のでしょうか？

さて大きなビルの陰に入ったので傘は閉じました。人気のない中にも、遠くに日傘をさした女性がやって来るのが見えました。日陰に入ったのに閉じません。結局すれ違うまで来ましたがずーっとさしたままです。やはり日傘は実用よりファッションなのでしょうか？