詠里庵ぶろぐ

詠里庵

クラウディオ・アバド

2014-01-20 23:23:35 | 日々のこと(音楽)
訃報がありました。享年80歳。この指揮者、私は結構聴いているのですが、ベルリン・フィル前任者のカラヤンなどに比べて目立った印象が残っていないのです。一つの理由として、カラヤンは私が比較的時間のあった学生時代まで活躍していましたが、アバドは私が就職して忙しくなってからの指揮者ということがあります。しかしより大きな理由としては、その頃私は曲の詳細構造やオーケストラの細部まで聞こえて来る指揮ぶりが好きだったということがあります。カラヤンの「海」なんかとても好きな演奏です。もちろん他方ではムラビンスキーやムーティのような情熱と気迫も好きでした。その両方に挟まれて、アバドは何となく普通の指揮者に思えたのです。

 一方、アバドは協奏曲の指揮者として印象に残っています。再度カラヤンとの比較ですが、カラヤンの好んだソリストは、私は大好きでたまらないという感じではありませんでした。ワイセンベルク、アンネ・ゾフィー・ムター、ラザール・ベルマン、クリスチャン・フェラス。(ま、フェラスはバルビゼとのデュオは好きですが。) もちろんカラヤンはいろいろなソリストとやってますからロストロポーヴィチやキーシンなど好きな人もいます。しかし概してカラヤンは協奏曲をやるときソリストとぴったり合わせようとしていないように思います。
 その点、アバドはアルゲリッチやポリーニなどと、すばらしい協奏曲の演奏を残しています。それだけでもアバドは好きだなぁ。

 あとアバドはオペラがいいと言われています。私がオペラに多少なりとも興味を持つようになったのは比較的最近のことなので、これからアバドが好きになる可能性もあります。
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小野田寛郎さん

2014-01-18 02:07:24 | 日々のこと(一般)
の訃報が17日夕刊の一面に出ていました。フィリピンはルバング島の密林で、終戦を信じずあるいは欺瞞と考え、30年近く細々と遊撃戦闘を続行し、1974年遂に発見され保護されたニュースは、数あるニュースの中でも私には非常に大きな衝撃でした。もちろんその2年前の横井庄一さんの方が先だったのでそれに続く2番目のニュースでしたが、小野田さんは実際に駐留米軍に攻撃を試み続けていてなおかつ生き延びていたことが明らかになって、そのことはより大きな驚きでした。

私が育った時代は、今から思えば裕福ではなかったとはいえ、世の中は10年前にあったはずの戦争なんかまるで無かったかのごとき高度成長の真っ只中で、子供の私などには戦争の話題も避けられているかのようでした。そこに30年近く経って密林で旧日本兵が突然見つかったものだから、戦争って本当にあったんだ、しかもこんなに悲惨なものだったのか、と、教科書で実感を伴わず習っただけの私にとってこれ以上の直接証拠はありませんでした。自分が過去にワープする代わりに過去の方からタイムスリップして来たのです。

そして日本に帰ってからの横井氏と小野田氏の対照的な生き様。それが彼らの経歴と無関係でないと考えるにつけ、人生とは何だろうか、教育とは何だろうか、と、非常に考えさせられました。
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今年の初詣のおみくじ

2014-01-06 01:03:29 | 詠里庵・新着案内
は、英訳がついていました。こんなのは初めてです。
いつもは木の枝などに結んで来るわけですが、今回は落ち着いて英訳を見るために持ち帰りました。
大吉 GREAT GOOD FORTUNE
小吉 LESSER GOOD FORTUNE
半吉 BARELY GOOD FORTUNE
末吉 NOT-SO-GOOD FORTUNE
となっていました。あと興味を引いた訳をいくつか紹介しましょう。

月明かりの下しばし雲が出るがごとく我が意に添わないことが多し
Like the moon which only peeps out occaisionally(ママ) from under the clouds, there are many things which still do not work out as you like.

足ることを知るは幸せの基
If you can be satisfied, you shall find good fortune.

恋愛・縁談 今は悪し 時を待てば開かれる
Now is a bad time. Things will get better.

ま、とにかく外国人も楽しめそうですね。
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謹賀新年

2014-01-01 23:37:12 | 日々のこと(一般)
去年はなかなか外交問題が大変な年でした。
仕事やつきあいでいろいろな立場や年齢の外国人と話をすると、当然のことながら、協力し合おうという方向に向かいます。会ってもいない異国の人々どうしが想像をもとに反目し合うことは建設的ではありません。外国を訪れてその国に住む人々を見ると、その人達と喧嘩をしなければならない必要性が感じられません。若い人たちには今のうちに大いに国際交流をしてもらいたいと思います。明日の初詣はそれも今年の抱負の一つに入れましょう。
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