アルトサックス競演

2002年06月28日 | 音楽

26日の夜、BROCKHEADS は定休日だった。
水曜日だからだ。
しかし、怪しげな人々が次々と集まった。
5月に33歳で亡くなったエモヤンを
四十九日+1日で偲んで
みんなで酒を飲もうということだった。

メインは我々のバンドの試演だった。
ところが8時半からワールドカップの
ブラジルートルコ戦がはじまり、
みんなの気持ちはこっちにあった。
私もカウンターに坐り、テレビ観戦をした。
サッカーはブラジルが勝ち、
エモヤンを偲ぶ会にうつった。

私はエモヤンを知らない。
これだけの人が集まるなんて、
そうとう新所沢界隈で人気があったのだろう。
生きてるときに会ってみたかった。

バンドの演奏がはじまる。
私が参加するのは1曲だけだが、
酔いにまかせてどれも吹いていた。
なんかケーナの曲を吹けというので、
久しぶりに、
「コンドルは飛んで行く」を吹いた。

音楽があり、酒があって、
いいやつらが集まっている。
こういうところにいられることを
私は素直によろこんだ。
生きててイヤなことがあっても、
おれにはこういう仲間がいる、
幸せだと思った。

ギターのKさんとベースのUさんが
ブルースをなにげなく流しているとき、
“へんなおじさん”が店に入ってきた。
よく見るとその人は、
早川義夫ライブのときに共演した梅津和時だった。
なんか忘れ物を取りに来たという。

くわしい展開は知らないが、
我らのバンドの中心のKIMさんの
首にぶら下がっているアルトサックスを見て、
梅津さんもアルトサックスを取り出した。
それからがもう…、大変。
アルトサックスの競演になった。
何曲かやったが、
ふたりだけで演奏した「枯れ葉」がよかった。
50過ぎのプロのサックス吹きが、
いい雰囲気で争っていた。

「おれのこのフレーズいいだろ」
「あんたのソレもいいな」
「こんなのどうだ」
「おっ、それ負けたな」
「おれは、これで勝負だ」

そんな会話が聞こえてきそうな“饗宴”だった。
そのときの BROCKHEADS にいた者は幸福者だ。
私は50年間生きてきて、
こんなステキなライブに居合わせたことはない。
最高のライブだった。

デジカメを持っていなかったので、
携帯電話のカメラで撮った。
やっぱりこれじゃ小さいな。

コメント
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