かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

おかしな音を探す

2008年06月05日 22時53分50秒 | 臨床実習
今日は大学病院に戻っての実習。午前も午後も外来の実習というわけで、居場所は外来の中のポリクリ室である。
つまらない理由で出るのが少し遅くなり、急いで行ったらもう始まっていたが特に何もとがめられることがなくて一安心して、何気なく輪に加わった。患者がまだ来ていなかったということで、クルズスのような感じであった。
患者さんの心エコーに立ち会わせてもらい、聴診もさせてもらった。小児科のエコー室には蛍光塗料で星の絵が描いてあり、照明を落とすと明るく浮かび上がってくるようになっていた。やはり子供仕様になっているようである。
最初の子は手術後で心雑音がなく、雑音を探して聞いていたが何もわからずに首をひねっていたらそれが正しいのであった。こういうのも正常を知らない怖さである。筋性部の心室中隔欠損では2音の前に静寂があり、それが聞き取れたのは嬉しかった。子供も元気そうで、まだ自然閉鎖の見込みはあるということだったので、閉じてくれることを期待したい。
午後は専門外来の見学。今日は血液のブースに行くことにした。白血病のフォロー中の子供が来るのかと思っていたら、腎臓にEwing肉腫ができたという子をはじめとして、珍しい疾患ばかりでさすがに大学病院だと妙なところで感心してしまった。人数が3人と聞いて早く帰れるものと思っていたら、検査待ちなどで長引き結局どのブースよりも終わるのは遅かった。なかなかうまくいかないものである。