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自民圧勝後に分裂が深まる自民党・・・内部崩壊

2017-09-20 11:49:00 | 時事/金融危機
 

■ 既に安倍政権内部はガタガタ ■

自民党大勝で、安倍首相の求心力が高まるハズですが・・・・

実はチーム安倍は既にガタガタの状況です。第一次安倍政権から安倍首相を支えた通産省出身の今井尚哉首相秘書官と、外交問題を仕切って来た谷内正太郎国家安全保障局長が決定的に対立しています。

外交問題は本来は外務省の牙城ですが、そこに今井氏が割り込む形で洞爺湖サミットの首相スピーチで「リーマンショック前夜に似てい」と言わせたり、北方領土返還交渉を仕切ったりしていた。

特に北方領土問題は、プーチンが返還の条件として、北方領土に米軍基地の建設はあり得ない事を名言していたのに、今井秘書官はこの問題を外務省や米国と調整する事無く、返還交渉を進めてししまった。

これには外務省も谷内氏も怒り心頭だったらしい。日米安保条約の密約では、米国は日本のどの場所でも米軍基地を建設する事が出来る事になっているので、北方領土が2島でも返還されたならば米軍がそこに基地を作らないはずが有りません。

結局、プーチンが来日した際に最終的に「米軍基地を作らないか」と確認し、谷内氏が「その約束は出来ない」と返答して、返還交渉は決裂します。(プーチンは知っていたはずですが・・・安倍首相から経済支援を取り付ければOKだった)


■ 安倍首相の腹心が匙を投げた ■


北方領土問題で完全に政権に見切りを付けた谷内氏は辞任していますが、菅官房長官も、麻生副総理も今井氏を苦々しく感じていた・・・らしい。

政権内部で不況和音が成り始めた事を気にして、安倍首相が今井氏に自重を促したと報じられています。これに今井氏がキレて「辞めてやる」と発言したとか、しないとか・・・。さらに、記者相手の今井氏の愚痴が、何故な自民党内にリークして報道もされています。

そんなこんなの政権内の綻びが、森友学園や加計学園問題を拡大してしまったとも言えます。今井氏はこの件を甘く見て、最初は首相に強気の答弁をさせますが・・・官僚達は少々の姿勢に忸怩たる思いがあったのでしょう・・・。

尻拭いを押し付けられた菅官房長官も「やってられねぇー」と内心思っているとか、いないとか・・・。

■ 組閣で安倍首相がバランスのとり方を間違えると・・・ ■

先の内閣改造では麻生派の入閣者が少なく麻生氏が不機嫌だったと伝えられていますが、今度の組閣で安倍氏がバランスを取りそこなうと、またぞろ、森友・加計学園で不都合な新事実が出て来るかも知れません。

選挙に勝ったのに、政権はガタガタ・・・そして何故か首相辞任に追い込まれたりして・・・。誰が漁夫の利を得るのか・・・・妄想は膨らむばかり。



「大儀なき選挙」・・・国民が「大儀」も「目的」も持っていないのだから当然

2017-09-20 10:50:00 | 時事/金融危機
 

■ 「大儀無き解散」は戦略的に正しい ■

次の臨時国会冒頭で衆議院の解散が宣言される事が確実になっています。

1) 森友、加計問題を野党に追及されれば安倍政権の支持率はダダ下がり

2)北朝鮮がタイミング良くミサイルを発射してくれたので安倍政権の支持率が回復している

3)都民ファーストの党の国政参加の準備が整うと、自民党の表は喰われる

4)民進党から離脱者が続出している状況で自民には有利

5)野党共闘体制が整う前に解散総選挙に打って出てる


「森友、加計問題から逃げる為の解散だ!!」とか、「大儀無き解散だ!!」などと野党は非難していますが、野党が先の国会で安倍首相を追い詰める事が出来なかったのが敗因です。

いえ、「加計学園の工事費水増」という決定的な不正を敢えて見過ごした民進党は、本気で安倍政権を打倒する気も、政権を狙う気も始めから有りません。

野党がこの状態ですから、自民公明党で衆議院の2/3以上の議席を確保できる可能性が有る今、解散総選挙に打って出るという判断は「民主主義の戦略」的には正しい。

■ 国民不在の選挙 ■

今回の選挙、明らかに憲法改正の発議の為の議席確保を目的にしていますから、「国民の信を問う」のなら、「憲法改正の是非」を争点に据えるべきです。

しかし、自民党は「消費税増税を「子育て支援」や「教育援助」に充てる」という人気取りの政策を前面に掲げ、一方野党は「森友・加計で国家を私物化した安倍政治を許すな」と叫ぶでしょう。

一方、有権者の一部は今回の選挙が「憲法改正発議の分水嶺」だと理解していますから、与野党の政策に関わらず、信念を持って投票するでしょう。

結局、与野党の公約は「憲法改正なんてどうでも良い」と思っている無党派を中心とする層をどう取り込むかが焦点となります。

自公は憲法改正に否定的な高齢者層で取りこぼす分を、子育て世代の票で埋めようという線らy九でしょうか。

野党は「森友・加計」問題しか攻めるポイントが無いので、この一点突破でしょうが、国民はこの問題に既に興味を失いつつあります・・・。むしろ、「森友・加計問題で国会を空転させて、北朝鮮への対応を遅らせているのは野党だ!!」という空気を作り出す事に産経新聞やネトウヨは成功したと私は見ています。


■ 選挙前に北朝鮮はもう一回ミサイルを発射する ■

現在、安倍政権の最大のサポーターは北朝鮮の金正恩ですが、彼は選挙投票前の絶妙なタイミングでもう一回ミサイルを発射すると私は妄想しています。

今度はお金が勿体ないから、ノドンを日本の排他的経済水域の直近か、或いはインパクトを狙ってその内側に打ち込むかも知れません。

これで一期の世論が「北朝鮮の脅威に対抗するには自民党に投票するしか無い」となり、雪崩を打った様に自民党が圧勝すると妄想しています。

選挙後に開催される国会では「森友・加計問題で国会を空転させている場合では無い」という空気が醸成され、野党の追及も及び腰となるでしょう。

■ 加計学園獣医学部の認可が下りる ■

「選挙で安倍首相の疑惑は晴れた」と自民党が強引に主張する中で、大学設置審議会は10月末の加計学園の設置認可を下すでしょう。朝日新聞や毎日新聞が多少追及するでしょうが、「公正な判断において」という枕詞で片付くはずです。

■ 国民が「大儀」を有しないのだら、選挙に「大儀」の出番無し ■

このまま選挙に突入すれば、自民党が圧勝するばかりで無く、多くの国民が疑念と怒りを覚えていた「森友・加計学園問題」にも、一応の幕引きがされるでしょう。

これは国民としては???の状態ですが、「森友・加計学園問題を許さない!!」と思う人は、選挙で自民党、公明党意外の候補者、それも当選しそうな候補者に票を入れれば良いだけ。それが民主主義です。

しかし、往々にしてメディアに踊らされて「安倍政治を許さない!!」なんて飲み屋で毒づいてる人程、選挙に行きません。

結局、国民の多くの投票行動は「自分にとって利益があるかどうか」であり、「安倍政権の方が野党連立政権より経済政策においてマシ」と判断するならば、野党に積極的に投票する事はありません。せいぜい、選挙を棄権して積極的に自民党を支持しなかったと自分を納得させます。

そもそも、「大儀無き選挙」と言われても、国民の多くが「何が大儀なのか分からない・・・」。



「憲法改正」を大儀だと認識しているネトウヨの方達は、今回の選挙は重要な意味を持ちます。或いは「戦争反対」を貫く左翼の方達にも・・。


一番問題なのは、「戦争反対」と考えていながらも、創価学会の方針で自公の議員に投票する学会員の方達なのですがね…。尤も、彼らの大儀は「創価学会の繁栄」ですから、間違いでは無いのですが・・・。


こうして、多くの無関心と、熱意と、惰性によって良くも悪くも日本の未来が決まって行くのでしょう。