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受信者責任型文化

2008年05月25日 | 命の生き方
日本は「受信者責任型文化」だという分析があります。来日40年近い米人研究者による命名です。彼の研究によれば、こうした傾向は各国を比較して日本文化が一番強いというのです。

つまり、発信側が具体的な表現をしなくても、受信側はそれを理解すべきであるといった風潮を指しているようです。もてはやされた「KY」をいうような言葉も取り上げておられるようでした。場の雰囲気を読めなければならない…といったニュアンスです。

彼は、どこかを訪問すると何も言わなくてもお茶が出される…と指摘します。欧米では「何か飲みますか?」という問いかけがあり、続いて「コーヒー? 紅茶?」といった会話があるというのです。日本ではそうした会話もなくお茶が出されるといった点をKYという若者言葉につなげておられるようでした。

外国をたくさん知っているわけではありませんから、そうだと言われればそうなのかもしれません。先生の指摘される日本文化の特徴はよく分かりますが、少し感じるところは別だったりします。

スウェーデンに2年暮らした経験を持ちます。スカンジナビア文化は彼の研究によれば「受信者責任型文化」の傾向は弱い国です。それでもよそのお宅を訪問した際、「ようこそ」と歓迎されて、コーヒーを勧められることはごく自然なことでしたし、私たちの異国での戸惑いや不安はいつもたくさんの人達の善意の中で助けられていました。そこで感じたのは、国が違うことによる違和感より、国が違っても人は同じなんだという方が強かったように記憶します。(ひとえに、異国なのだから違って当たり前とこちらが身構えていたせいもあるかもしれません。)

KYという言葉も、私自身はあまり好意的に受け止めてはいません。「その場の雰囲気」というのが、時にそれぞれの立場や個性を無視した集団としての「乗り」だったりする場面を感じるせいかも知れません。それでも日本の文化が「気遣いの文化」だと言われれば悪い気はしません。自分の考えや意見をハッキリ述べることは大切で、そうしたことがキチンとできるだけの基盤を、自身の中にはしっかりと持ちたいと思います。同時に、相手を「感じる」ことのできる器は広く深くありたいと願っています。相手の不安や戸惑いや不満を心のアンテナにキャッチした上で、かける言葉を考えなければ伝わるものも伝わらない…長年講座に関わって切実に感じていることです。


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