ぱそらぼ (ぱぁと1)

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裸の王様

2008年05月08日 | 社会派らぼ
また、老舗料亭「吉兆」が世間を騒がせています。例の「ささやき女将」の記者会見が、反省していないとか信用回復はできるのか…と。今更言うまでもなく、営々と築き上げた「信用」は、一瞬にしていとも簡単に崩れ落ちるもので、再度築き上げることは前にも倍増して時間と労力を必要とします。

客が手をつけなかった料理を「使いまわし」していた、というのが今回の騒動ですが、ひと昔前の大衆食堂的な店であれば、あり得たかもしれません。炒飯の類は、残り物が使われているから、頼まない方がいいよなどと、秘かにささやかれた噂は、意外と「火のない所に…」だったり。ただ小兵にはあり得ても、横綱にはあり得ないでしょう?というものがあります。それが横綱の風格というものだったはずですが、今は横綱の品位そのものが嘆かれる時代なのでしょうか。

今回の一連の騒動は起きてしまいましたから、経営陣には一片の釈明の余地もありません。産地偽装も使いまわしも老舗として、あってはならないことだという正論はあまりにも正論で、女将も「下を向く」しかないのです。が、この事態が明るみに出て、世論のバッシングに晒されるまでの間、厨房では葛藤があったはずです。その間、正論は正論としてはまかり通らなかったというのが現実ではないでしょうか。

吉兆に限らず、世の中の殆どの会社や組織の中には、葛藤が存在します。ただ、それらの99%で、正論は正論として受け容れられない現実があるとも感じています。腸内細菌と同じで、あまりにも正論を振り回して「良い」菌まで殺してしまうと、体力の低下や思わぬ病気を抱え込みますから、ある程度の雑菌とは共存するのが、現実かもしれませんが、やはり「正しいことは正しい」とまかり通る世の中でなければ、誰もが正義感を失います。

吉兆のバッシングにばかり気を取られていずに、自分達の周りのいびつな現実を、いびつだとシッカリ認識し、指摘する勇気と理性を、そしてそれらを自浄する力をもう一度生き返らさねばならないような気がします。「王様は裸だ」と叫んだ勇気が、勇気として認められなければ、もう誰一人叫ぶ気力を持たなくなります。



クッキーって、食べられないんですよね
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