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井伏と太宰、読了

2010-02-28 | 読書【読了】

加藤典洋「井伏と太宰 ふたつの戦後」(講談社)を読了。

井伏鱒二と太宰治の関係は、師弟関係というところであるが、

色々と込み入った事情があるのは有名な話です。

まあ、その関係にちょっと違った角度から光を当て、

自論を重ねるように展開したのがこの一冊の評論である。


と言えば、聞こえがいいですが、ある程度の事実に基いた推論であり、

どこまでこの通りであるかは、あまり問題ではないのかもしれない。


とはいえ、私としては、

太宰治「人間失格」と三島由紀夫「仮面の告白」の関連性や

井伏鱒二「薬屋の雛女房」と太宰治「姥捨」の同時性など、

何だか、知らない情報に対して興味津々です。


この本に準ずるものとしては、言及されている、

猪瀬直樹「ピカレスク 太宰治伝」(文春文庫)の他に、

井伏鱒二「太宰治」(筑摩書房)、

津島美知子「回想の太宰治」(講談社文芸文庫)、

太田治子「明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子」(朝日新聞出版)、

などを読んでみないと、とは思っているのですが、中々進まず。

太宰ブームも3月の映画でピークを迎えるのかと思うと、

一年が早くて、泣きそうです。








ブクログ

2010-02-27 | 本棚の整理

ブクログというサービスを利用してみました。

ココです。

はっきり言って、使い勝手は慣れるまでは、微妙な感じですが、

今、読んでいる本や読み終わった後の本を並べていくのは、結構楽しいです。






センター物理2010

2010-02-25 | 教材研究

さて、時間がなくて、今更ながら今年のセンター問題を少しずつ解いています。

数学ⅠAはすでに終わりましたが、特におもしろくなかったので、

まずはいつも通り物理。

全体としては、奇問もなく、だいぶ簡単になった印象です。

ただ、その分、物理の考え方をある程度マスターしていないと、

単なる計算やパズル感覚では解けない問題が多かった気がします。

その当たりは、普段の勉強量よりもその質が反映したような気がします。

でも、Z会の緑本レベルを越えている人には簡単だったはず。

特に計算量も多くなく、拍子抜けする問題もあったと思います。


以下、各問の解説。


1-1

つりあいの状態より Fo = mg = kd 何も考えずに書くも

ただ F = kx

(何ですか、この問題。すでに1問目から一抹の不安が…)

1-2

立体的に全く見えないのがつらい図ではありますが(設問が4択なのが救い)、

上向きに電流が流れるので、右ねじの法則から、

Aには水平面内で反時計まわりの磁場が発生。

電流↑ 磁場⇔ なので、これによって誘導電流を作るには、

さらに磁場に直交する面で、コイル内側を通る磁束を変える必要があるので、

答えは①

(電磁場が進むには直交する変位が必要なので。)

1-3

15mは現在(t = 0)で A/2

速さ20m/sなので、0.25秒後に山が来る。(周期Tは2s)

1-4

力のモーメントの問題(でもないか)

Bが支点であるので、Bにかかる力は無視(∵x=0なので)

つりあいの式より

M/2 × l1 = m × x

x = Ml1/2m

1-5

1W = 1J/1s ワットWは単位時間当たりの仕事。
仕事率P【Power】と同じ次元。

Q = mc⊿T

水を温めた熱量 Q=mc⊿T 360×4.2×80
ポッドの消費したエネルギー Pt  180×800      

Q/Pt × 100 = 4.2/5 ×100 = 84%

1-6

式 v = fλで音速は常に一定なので、波長λと振動数fがどう変わるかの問題。

λo = 2L(基本振動)
λ = L (倍音)

foλo = fλより

fo×2L = f×L

f = 2fo, v = 2foλ


2-1

コイルの巻き数と電圧の関係 

n1 : n2 = v1 : v2 より 6600 : 100 = 66 : 1

2-2

電力P = IV 電流×電圧 = I**2×R

電流と電圧は反比例の関係にあるので、1/10

2-3

電流が1/10になると送電線で失われる熱エネルギーは1/100になる。

2-4

グラフから傾きRと切片Vを求める。

電圧の測定値V = 電池の電圧Vo - 抵抗による電圧降下RI

(V = Vo - RIは教科書によっては載っていない式かも)

2-5

図よりBC間の抵抗RはRx/L

2-6

電流が流れないので、BC間と電池の電圧は等しい。よって、E


3-1

時間 = 距離 ÷ 速さ

屈折率n1中の物質の光の速さは、c/n1。

距離はL/cos(90°- r )= L/sinr。 

(長さLは直線距離なので、反射している場合は斜辺の距離が必要)

t = n1L / csinr

3-2

sini0 = n1 sin(90°- r)

n1 sinr = n2 sin90°

sini0 = n1 cosr
= n1 √( 1 - sin2r ) * sin2rは2rではなくsin二乗の2
= n1 √( 1 - n22/n12 )
= √( n12 - n22 )

3-3

波長λの波の逆位相、2点間の距離d = 3.3λ

逆位相なので、等距離にある点では弱め合う。

3.3 × 2 = 6.6より 強め合う所は6本ある。

3-4

PAとPBの位相差は、dcosθ

強めあうときは、波長の整数倍であるので、dcosθ = mλ

3-5

-1 ≦cosθ≦ 1

d = 3.3λのとき、3.3λcosθ

つまり、-3.3 ≦ dcosθ ≦ 3.3

0~180°で{-3, -2, -1, 0, 1, 2, 3} 7個なので

0~360°では、その倍の14個


4-1

圧力P Paは単位面積あたりの力

p0 = Mg/S + p1

4-2

p1V0 = p0Vx

Vx = p1V0/p0

4-3

等温のグラフを基準にして、断熱のグラフを見ると

等温よりも断熱の方が縮むとき体積は大きい。

VA <VB 断熱adiabaticなので当然、気体の温度変化dTへと

仕事Wはすべて変化するのでTB > T0 …②

4-4

運動エネルギー = バネの弾性エネルギー

mv2/2 = kx2/2

x = v√m/k

l - v√m/k

4-5

mv2/2 = mgh

h = v2/2g

(この問題はヒドイ。完全に日本語の読解力を試しているだけ…)

4-6

図6の右側を正とする、がポイント。

斜面を下っているときは常に、右向きの加速度がかかる。

あとはバネが小物体に与える加速度であるが、

バネの長さによって、バネが小物体に与える力は決まるので、

加速度は一定ではない。よって、答えは⑤

4-7

つりあいの式より

MgcosΘ1 + μMgsinΘ1 = mg

m/M = cosΘ1 + μsinΘ1

(mとMを間違えないように気をつけるくらい。)

4-8

運動しているので、つりあいの式ではなく運動方程式をたてなければならない。

その際、物体A、Bの2つ立てる必要がある。

A: Ma = T - μ'Mg

B: ma = mg - T

Tを消去して、( M + m )a = mg - μ'Mg

a = g ( m - μ'M ) / ( M + m )

v2- vo2 = 2ax

v2 = 2gh( m - μ'M ) / ( M + m )

v = √2gh( m - μ'M ) / ( M + m )  …⑥

(最後の問題だけ計算時間がかかるように見えるが、そんなこともない)


今回は、懇切丁寧に詳しく解説を書いてしまいました。

(もちろん、参考にする人は自己責任で。)

そう言えば昨年も同じようなこと[典型的な問題が多い、日頃の勉強が…]を

書いていました。

というよりも、センター試験は定期テストの延長線に必ずしもあるわけではないが、

それに類するものでしかないので、普段の勉強量がものを言うのは

当たり前のような気がします。

あとは力学・熱力学・波動の3領域をしっかり勉強しましょう。

とくに波動(波・音・光)は得点源にできるように。

電気はどうでもいいというか、計算問題なしでどこが出せるというのか。

その分、物理Ⅱが至極大変なのは言うまでもないですが…。








真昼の暗黒、読了

2010-02-24 | 読書【読了】

アーサー・ケストラー「真昼の暗黒」(岩波文庫)と

東直子「水銀灯が消えるまで」(集英社文庫)を読了。


前者はタイトル通りの納得のオチでした。

キングの「グリーン・マイル」以来の監獄小説のおもしろさを知りました。


後者は、穂村弘との共著も多数ある歌人の初小説です。

不思議な余韻の残るお話でした。

歌人の書く小説とはどんなものだろうか、という思いで読んでいたので、

そこまで当てが外れたものではなく、これまた納得の一冊でした。

他の作品も読んでみたいなと思いました。


最近、ものすごく忙しくて寝不足だったので、少々体調不良。

読書も思ったほど進まず、消化不良気味です。

次は、葬送の記が収録されている幸田文「父・こんなこと」(新潮文庫)の予定。

小沼丹「黒いハンカチ」(創元推理文庫)も併読中。

小説ばかり飽きてきた感があるので、新書に逃げる可能性もあります。








生物学の教科書

2010-02-21 | 教材研究


Life: The Science of Biology 【8th edition】 の部分訳、

「カラー図鑑 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学」
(講談社ブルーバックス1672)

が今月、出ました。

続きは2、3巻と予定されているようです。

元の本が1300ページの教科書らしいので、

とてもじゃないですが、全訳は不可能でしょう。

ですが、抜粋でも300ページ。

中々読み応えがあっていいです。

紙がカラー用なのか、何かいつものブルーバックスと紙質が違いますが、

図版はとてもきれいです。

こういう良い本が出続けるよう、みなさん買ってください。







乙4危険物

2010-02-18 | 教材研究

この前、受けに行って来た乙4、合格しました。

12月の半ば、突然勉強したくなった危険物。

実は、ストーブに灯油をトクトクと注ぎながら、

これって火が点かないはなぜかな、という単純な疑問からでした。

生活に身近なことなのに、学校で灯油に火が点かない理由を教えてくれない化学も

いかがなものかなと思いますが…。

でも、就職する子にはあってもいい資格かな、と思い、自分でも取ってみようと思いました。


受験会場では、工学・理学系の大学生からおっさんまで、

予想とおりのルックスの方々が居られました。

あと、工業系の高校生もたくさんいました。

勉強には、

「乙種危険物試験 完全攻略」(オーム社)という本一冊の必要な部分を2周しました。

名前は、完全攻略ですが、オーム社の本はページの都合なのか、

割愛されている部分が多いので、試験対策としては内容が

たぶん足りないだろうなと思って、勉強していました。

(案の定、実際の試験ではちょっと知識量が足りなかった気がします…)

1カ月半、次の日の授業の準備の後、三日坊主にならない程度に

コタツで半分眠りながら1周目をしました。

2周目は、ノートに要点をまとめながら、手と声で脳みそにたたき込みました。

あとは、試験会場で頭をしぼりながら、6割以上を目指した闘いでした。


正直、エッセンスだけでなく消防法の法令などのお決まりの文章をちゃんと

読んでおいた方が良かったと思いました。

次は、乙種の残り2つのどれかを受験し、

甲種を目指してがんばります。








見えない敵との遭遇

2010-02-13 | 読書【未カテゴライズ】

井伏鱒二「荻窪風土記」(新潮文庫)を読んでいて、

p.180に、神屋宗湛のことを書こうと思って、という記述があったので、

文庫化された「神屋宗湛の残した日記」(講談社文芸文庫)を購入。

解説があの人なので、う~むなのですが、

「鞆ノ津茶会記」という作品に繋がるというので外せないのです。

(この本で文芸文庫への文庫化という意味ではネタ切れ…)

(もしかしたら、福武文庫の2冊が復刊されるかもしれませんが、まあ期待せず)

あと、岩波文庫2009年秋一括重版があったので、その中から

ブラスコ・イバニェス「葦と泥 付 バレンシア物語」

「フエンテス短篇集 アウラ・純な魂」

ベイジル・ホール「朝鮮・琉球航海記 1816年アマースト使節団とともに」

の3冊を購入。

今 和次郎「日本の民家」もおもしろそうでしたが、読むとは思えないので、

見送りました。

イバニェスは「われらの海 上・下」が前に重版されたはずです、たぶん。

このお話は湿原(!!)を舞台にしたものです。

数年に一度、岩波文庫をまとめて買いたくなる衝動があるようで、

不思議なものです。


現在、読書は予想通り

アーサー・ケストラーの「真昼の暗黒」(岩波文庫)です。

ハックスリーの「すばらしい新世界」(講談社文庫)はあるはずなのに

書店ではどこにも見当たらず。

どこかで見つけたことがあるかもしれませんが、記憶に全くありません。









一九八四年、読了

2010-02-11 | 読書【読了】

ジョージ・オーウェル「一九八四年」(ハヤカワepi文庫)を読了。

時代背景やら何とか主義だとか、私には難しい言葉はさておき、

スラスラと読了しました。

結末は…







予想に反して、







全く救いのないものでした。

ディストピアという言葉がぴったりの小説でした。

ストーリー展開が「ブレードランナー」な香りがしたのは言うまでもありません。


そういえば、1Q84のBOOK3が出るらしいです。

私はど~せ読みませんけど。

むしろ、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読み返したいと

思ってはいるのですが、部屋のどこにあるのか分かりません。









自己批判に揺れる

2010-02-09 | 読書【未カテゴライズ】

何だか最近、懐古主義のようで、読書は時を巡ります。

昨年、1Q84ブームで出た

新訳版のジョージ・オーウェルの「一九八四年」(ハヤカワepi文庫)を

読んでます。

第一部まで読んだ感じでは、かなり読みやすいです。

中身は其処此処でメタメタしてます。

その後は、必然的にアーサー・ケストラー「真昼の暗黒」(岩波文庫)に

行くかも、と思いながら、たぶん迷走は続きます。

併読は、井伏鱒二「荻窪風土記」(新潮文庫)をちびりちびりと読んでます。







クラゲボトル

2010-02-06 | MUSIC

日曜日のNHK-FMの夜のジャズのセッションはたまに聞くのですが、

その後に、月一、最終日曜日のみインディーズファイルという番組が11時からあります。

先月の放送で寝ながら聴いていて、耳に残った曲を調べてみると、

クラゲボトルの「優しい月」という曲でした。

インディーズといってもこういう曲もあるんだなという感じで、

私的には結構いい感じです。

何となく20世紀ぽいのが好きです。

まだCDが出ているわけではないようです。

地方なので東京のライブには行けませんが、がんばって欲しいです。