シオドア・スタージョン「人間以上」(ハヤカワSF文庫)を読了。
5年くらい前から本棚で眠っていた本です。
東京創元社のWEBサイトの桜庭一樹の読書日記に出ていたのを読んで、
この休みに、久々に古典SFに挑戦しました。
(たぶん3年以上前に読んだオールディスの『地球の長い午後』以来…)
感想は、一言、難しい小説だなということです。
・3部構成であり、それぞれが独立して読める中篇である
・集団人(ホモ・ゲシュタルト)という概念
・その新人類がどうやって道徳の獲得をするか
・最後数ページのオチ
・キャラクターの名前がちっとも覚えられない
などなど、人によって評価が分かれます。
小説の構造としては大したことはないのですが、
何がいいたいのかよくわからんシーンが多過ぎて、困ります。
(これは訳の問題で、話しているのが誰なのかがよくわかりません)
(そして、何の話をしているのかが、わかりません)
2回、3回と読めば読むほど味が出るという気はしますが、
うーん、消化不良気味です。
スタージョンと言えば、孤独とか、幻想的とか、という言葉が使われるのですが、
正直、どのあたりがそうなのか、全く不明???
やっぱり、短編集を読まないと理解できないかも。
ただこれだけは言えます。
この「人間以上」はスタージョンの出世作かもしれませんが、
代表作ではないな、ということです。