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沼地のある森を抜けて、読了

2005-10-16 | 読書【読了】

梨木香歩『沼地のある森を抜けて』(新潮社)を読了しました。
かつてないほどの、深い思索の末に出来上がった物語であると思います。
生物、命、進化。この物語には、そういったキーワードが挙げられます。

一読だけではすべてを理解できないため、
少々難しいところもあります。
また、いろいろと思うところもあるのですが、
本当にそうだろうか?、うむむっ…と唸らせられる所が多く、
もう一度深く読んでから感想を書きたいと思います。

いつかパラソルの下、読了

2005-10-07 | 読書【読了】

森絵都『いつかパラソルの下で』(角川書店)読了。
少し期待し過ぎていたのかも、展開があまりにすんなりと行き過ぎている
ような気がして、あれっ、これでいいのって感じで話がするすると進んで行く。

人はそれぞれ何かかっこいいものを持っているのかもしれないけど、
でも実はそれは何でもないものだったりするんだよ、
だからそれをいいわけにしてはだめなんだよ

っていうことは分かるのだが、本当にそうかな?
確かに、何でもないことでもすぐにいいわけをして逃げてしまうことがある。
でも、本当に逃げられないということはないのだろうか?
と思うのだが、そう考えること自体が何でもないこと、とも言えるが…う~ん。

キャラクターは、この短いページの中でよく書き分けられているだけに、
お話としてはボリュームがもう少し欲しかった、かな。
長編というよりは中篇といったところだし、タイトルとカヴァーの写真で
話の落ち所が分かるだけに、もうちょっと中身が…という読後感が残る。

エリクソンの『黒い時計の旅』(白水Uブックス)は、まだ見つからず。
はぁ~、県内にはないのかもしれないと思い始めている。

10月に入ってしまいました。

2005-10-05 | 読書【未カテゴライズ】

学会後、清原なつの『千利休』(本の雑誌社)を購入。
利休に関する伝記もののマンガです。
去年から話題になっていたのですが、
漸く本屋さんで見つけることができたので、迷わず購入。

自分の信じる道を行って死んでいった人々との自分の取った道との葛藤が非常に強く描かれていたと思います。名器という矛盾したものへの葛藤、そして秀吉という自己の光と影との葛藤。そんな心の中での争いが、利休の人間性を通して見えてくる。ページ数にも圧巻。


現在は、また横恋慕して、森絵都『いつかパラソルの下で』(角川書店)を読んでます。うーん、読みたい本がいっぱいで楽しい半分、読書の時間が作れなくて悲しい半分といったところです。