久しぶりに読書な日々。寝苦しい夜もなく、秋も近いと思える日々。
蝉の鳴く声がだんだんと遠くへ行くようです。
『西の善き魔女』Ⅵ巻一気に読みました。各章の「いいわけ」というサブタイトルが、このシリーズの最終巻としてしっくりきている気がします。
内容は、というか世界そのものの存在する意味が、このオチか…。
象牙の塔はいいのだけれど、どうも全体的に説明不足な感は否めない。
が、この広大な世界の設定でさえ、肝心の物語にはあまり寄与していない。
いや、逆に言えば世界の存在理由なんてこんなものだったりするのではないか。
つまりは物語と人物の成長に世界の細かな設計図はいらないということ。
このオズの魔法使い的なあっさりとした感じが、このお話の正しい結末なのかな。
しかし、全キャラクターが揃いも揃って濃いなあ。勝負には勝ち負けもなく、ただ己の信ずる道をまい進する。とにかく相手が誰であれみんな強い。そんな印象を強く受けたお話でした。
後は年末までの外伝2冊を残すのみ。
米澤穂信『氷菓』と『愚者のエンドロール』(角川文庫)も購入。
今年の角川夏の100冊に両方とも含まれているが、店頭で並べられているのは少ないようだ。乙一の本は、いっぱい置いてあるだけに残念。
さらに新作が2冊出ていますよ。
さて神林長平『鏡像の敵』(ハヤカワ文庫JA)出ました。
しかし、読んだことのある短編ばっかしだな~っていう印象。
この前の短編集『天使の~』の方があきらかに出来の良い本ではないですか。
しかも高いなあこの本。ハヤカワ文庫の最近の高騰振りは何なのでしょうか。
知る人ぞ知るではなく、知っている人しか買わないからかもしれませんが
少し値段が高過ぎる気がします。まあ今に始まったことではありませんが…。
30日にも欲しい本がいっぱい。
今年の夏は、何だか本屋によく行ったな、ほんと。