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秋空のような…

2005-08-28 | 読書【未カテゴライズ】

久しぶりに読書な日々。寝苦しい夜もなく、秋も近いと思える日々。
蝉の鳴く声がだんだんと遠くへ行くようです。

『西の善き魔女』Ⅵ巻一気に読みました。各章の「いいわけ」というサブタイトルが、このシリーズの最終巻としてしっくりきている気がします。
内容は、というか世界そのものの存在する意味が、このオチか…。
象牙の塔はいいのだけれど、どうも全体的に説明不足な感は否めない。
が、この広大な世界の設定でさえ、肝心の物語にはあまり寄与していない。
いや、逆に言えば世界の存在理由なんてこんなものだったりするのではないか。
つまりは物語と人物の成長に世界の細かな設計図はいらないということ。
このオズの魔法使い的なあっさりとした感じが、このお話の正しい結末なのかな。
しかし、全キャラクターが揃いも揃って濃いなあ。勝負には勝ち負けもなく、ただ己の信ずる道をまい進する。とにかく相手が誰であれみんな強い。そんな印象を強く受けたお話でした。
後は年末までの外伝2冊を残すのみ。

米澤穂信『氷菓』と『愚者のエンドロール』(角川文庫)も購入。
今年の角川夏の100冊に両方とも含まれているが、店頭で並べられているのは少ないようだ。乙一の本は、いっぱい置いてあるだけに残念。
さらに新作が2冊出ていますよ。

さて神林長平『鏡像の敵』(ハヤカワ文庫JA)出ました。
しかし、読んだことのある短編ばっかしだな~っていう印象。
この前の短編集『天使の~』の方があきらかに出来の良い本ではないですか。
しかも高いなあこの本。ハヤカワ文庫の最近の高騰振りは何なのでしょうか。
知る人ぞ知るではなく、知っている人しか買わないからかもしれませんが
少し値段が高過ぎる気がします。まあ今に始まったことではありませんが…。

30日にも欲しい本がいっぱい。
今年の夏は、何だか本屋によく行ったな、ほんと。

そろそろ月末です。

2005-08-24 | 読書【未カテゴライズ】

アクセス集中で吹き飛ばされました。
書いた文章すべておじゃん。
何だかな~、不便とは思わないけど、これではいかんでしょう。

今日は『西の善き魔女』のⅥ巻、背表紙だけ見ました。
明日発売の予定です。漫画本だけでなく文庫本もそれなりに速いのが意外。
雑誌は平気で3日遅れとかあるのに、何だかな~。
地方だからしょうがないと言えばそれまでですが。

夏休みから抜け出そう

2005-08-21 | 読書【未カテゴライズ】

とっくに引退した部活の合祭を手伝うので先々週末からごたごた。
それと重なるようにお盆でごたごた。
本を読むという時間作りができなかったことを反省…。
足は自然と本屋に向くが何も買ってない。

旅に出るといっても行く当てがなく、休みは過ぎて行く。
車ではなくチャリンコがいいなと思うのだが、整備をする気力とスキルがちょっと足りない。
だらだらいいわけを書いていて、ちっとも楽しくはない。
これもすべて夏休みのせいにして、
そこから抜け出して、
気持ちを飛ばして、
どこかに行ければいいなと思う。

「今日の購入本」
脇田英治著『これだけは知っておきたい 数値解析のはなし』(技報堂出版)2100円

今やっている数値解析(逆解析です)が、信じられなくなり、ちょっとバックグラウンドになっている事柄をもうちょっと勉強してみようかと、入門本を購入。ただ、気になるというか、問題なのは誤差。【誤差】に関しては、これまで全く授業や実験でやって来なかったっていうのが、理工系の学生としてどうなんだと言われてしまえばそれまでの話です。昔、測量士補(って1年前ですが)を取った時に少しまとめて勉強したキオクはあるにはあるのですが、特に今の場合、観測誤差を扱う数値モデル計算なので、扱いが結構違うのです。つまり、観測(フィールドや実験室)に付きまとう測定誤差を、どう数値モデル実験(観測値をうまく説明するモデルを数値計算によって作る)で扱っているのかが、分かっているつもりでいたのですが、ちょっと自分の知識が信用できなくなってきたので、もう少し勉強してみようと思ったわけです。まあ誤差もモデル計算では重要な意味を持つ『入力値』ということなのです。

有限要素法【FEM】や遺伝的アルゴリズム【GA】、赤池情報量基準【AIC】等、この本で扱われている用語を少しでも聞いたことがある人や、自分では何となくわかっているんだけど他人に説明するとなると、う~んどうだっけこんな説明で分かってもらえるかなっていう人にはよい本ではないかと。工学的な要素が強いのは仕方ありません。純粋に理学系で数値解析なんて一円にもなりませんからね、やっぱり。これより難しい本は、各分野の専門書に当たればいいと思います。

夏休み、ほんとうにそれでええのか?

2005-08-10 | 読書【SF】

今日は、朝から雨が降る。大粒の長く伸びたような雨。
でも、最高気温35℃はいったのでは。

現在、イアン・ワトスンの『エンベディング』(国書刊行会)を読んでいる。
イアン・ワトスンの処女長編(本当は違うけどね)が今更出るというのは、ちょっと理解不能。
この本は未来の文学シリーズの一冊なんだけど、レム・コレクションに比べて、すらすら出版されているところを見ると優秀かなと。
ただし、やっぱりなぜ今というラインナップなんですよ。
これ読み終えたら、しばらくSFを封印して、別ジャンルのを読もうと思います。
でも代わりが中々見つからないよ~。

今日は、

 夏目漱石『三四郎』(集英社文庫バージョン)
 津島祐子『真昼へ』(新潮文庫)
 川上弘美『センセイの鞄』(文春文庫)

を購入。ひとつめは、装画・吉野朔美の漱石の文庫シリーズ。これで漸く3冊目。
夏休みの読書って感じがしてしまうのは、漱石だからかな。ふたつめは、『黙市』に続く文庫2冊目。といっても新潮文庫も絶版になるのはやいなー。うかうか買い忘れると二度と手に入らない、というのが普通にまかり通るようになってしまっているのが悲しいね。さんさつめは、あんまり説明はいらないでしょう。これで川上さんの文春文庫の本はコンプリート。最近、出た新作もチェックチェック。

ドゥームズデイ・ブック、読了

2005-08-06 | 読書【SF】

今朝方、コニー・ウィルスの『ドゥームズデイ・ブック』上・下(ハヤカワ文庫)を読了。
『航路』より泣けるとかは関係なく、ものすごく読ませます。
ネタ的には、ほとんどはじめから予想がつくとおりなだけに
ストーリーは、はっきり言ってほとんどない。
それでも、この1100ページを越える分量をごりごり読ませてくれます。
作者の書く力が成すものなのでしょう。
ただし、ほんとに、ひたすら話が進まないのが欠点。というか、人によってはいいところなのかな。
『航路』とくらべてどうという話は、意味がないとは思いますが、
『航路』の方がより洗練されているし、話に救いがあります。
結局はどちらから読むかによると思います。
キャラクター構図は非常に似ているので、少々迷ってしまいます。

ちょこちょこ、気になる間違いがあったりしたのですが、
特に名前の呼び方とか…。