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集中力が時を生む

2009-07-27 | 読書【未カテゴライズ】

いつになったら梅雨明けするのだ!?という感じな日々が続きます。

雲の上は夏の太陽が輝いているというのに、どうした北太平洋高気圧!!

エルニーニョか!?

という異常なノリになってしまいます。


世間は“夏休み”なので一日一冊、本を読もうと軽い決心をしました。

というのも、うちの母が読みたいと言っていた

米沢富美子「二人で紡ぐ物語」(朝日文庫)を読んだからです。

仕事・結婚・子育て・病気などなど色んな観点・側面から読める本です。

「まず歩き出そう」(岩波新書)と重なる部分はあるのですが、

詳細なエピソードと“語録”が楽しめる点で、こちらがはるかに上です。

しかし、この文庫は2004年刊行の本にも関わらず(ハードカヴァは手に入りますが)

現在、本屋さんで手に入りません。

こういった本は文庫で末永くというわけにはいかないのでしょうか?






アンブロークンアロー、読了

2009-07-25 | 読書【SF】

さて久々のSFである神林長平「アンブロークンアロー」(早川書房)を読了。

前作「グッドラック」(早川書房)からいったい何年経ったのかも不明な、

数年前からSFマガジンに連載されていた、戦闘妖精・雪風シリーズ第3作。

そう言えば、その間にアニメ・マンガ化されていたようですが(私は完全無視)

デビュー30周年記念作品第一弾だそうな。








<感想>


前作「グッドラック」のクライマックスの続きではなく、手紙からスタートです。

前半は、捏ね繰り回し過ぎてかなり小説的に読むのがツライです。

あとここがポイントではあるのですが、零が出てこない。

中盤以降は前半の捏ね繰り回しや読むのがツライ理由が判明するあたりから

本作で何がイイたいのか漸く見えてきます。

(つまり、必ず2度は読まないと分からないよということです。)

(余裕がある人は「フムン」の数を数えてみましょう。)

ただ最後は、タイトル通りから予想されるようなクライマックスに着地する。




このシリーズ、そもそも敵である「ジャム」の存在が何であるかを

作者が物語の中で登場人物といっしょになって考えているという、内部構造なので、

あと何十年かかっても終わるような話ではないのです。



ああ、でも、30年で3作なんて、いくらなんでもあんまりだ。






鈴木祥子、romances sans paroles

2009-07-20 | MUSIC

タワレコにないと思ったらありました、

鈴木祥子「romances sans paroles~bande originale du film~」。

なかったらDQ9を買うつもりだったのですが、当てが外れました。

唐突な映画サントラ盤、プライベートレーベルということで、

何だかよく分からないうちにリリースされましたが、

(いつもの)ライブ音源+新曲2曲にサントラ盤ということでピアノソロが3曲、全14曲収録。

「Love Child」が懐かしいです。



3連休は忙しくて何もできなかったです。

天気もすぐれないし、はやく梅雨明けして欲しいです。




近宇宙、遠未来

2009-07-19 | 読書【未カテゴライズ】

本屋で見つけた「別冊大人の科学マガジン 決定版 ロケットと宇宙開発」を購入。

ロケットの歴史から重力エレベータ、かぐやの成果やスピンイン・スピンオフした技術、

宇宙日本食、最新のISSの話題まで、完全網羅してあります。

アポロから40年の記念出版と侮ることなかれ、

この中身で定価1680円は非常に安いです。

授業の資料に買ったのですが、一般の方にも十分お薦めの一冊です。

ほんとは日食グラス付きの本が欲しかったのですが、やっぱり今更見つからず。

水曜日の日食は、どうも天気がダメそうなので、気にしないことにします。


そういえば、今朝の読売新聞の朝刊記事もおもしろかったです。

3人の月宇宙飛行士のその後の人生が書いてあったのですが、

興味深いものがありました。



あと、今野紀雄「マンガでわかる統計入門」(サイエンス・アイ新書)も購入。

分布・推定・検定あたりが分かり易く書かれていたので買ってしまいました。

マンガで~、というのはちょっと悩んだのですが、

まあ許せる範囲かなと思ったので…。

サイエンス・アイ新書はお堅いブルーバックスにない視点でたまに良い本が出るので

なかなか侮れないです。

数学系と物理系・地学系がもう少し充実して欲しいとは思いますが、

それはあまり売れない本になりそうなので、微妙です。

大人の科学のように、宇宙開発ものはまだまだ新書のネタがあると思います。





崩れる前に

2009-07-12 | 読書【未カテゴライズ】

今日は、幸田文「崩れ」(講談社文庫)を読みながら思ったことを少し書きます。

「崩れ」といっても“山崩れ”や“地すべり”といった専門用語が飛び交うような本ではなく

著者が日本各地の「崩れ」を訪れ、そのときの雑感を書き記している本です。

その中で、男体山の薙や富山の立山の鳶崩れと、私が行ったことのある場所について

書いてあるので興味深く読んでいました。


読みながら感じていたことは、

どうしても、日本の滝のように流れる激流の川と、豊かな海、砂浜という風景が

消えてしまったというある種の危惧があるのです。

つまりは、ダム建設の問題なのです。

荒れ狂う川や土砂によって、下流域で氾濫し、住宅や人命が奪われるという

ことが少なくなって来たとはいえ、ゲリラ豪雨のような現象もあります。

治水という言葉そのものが、どういう代物なのか。

考えても“向こう側”はさっぱり見えません。

このままではいけないと思うのですが、具体策はすぐには思いつきません。

どうすればいいのかを真剣に考え続けることが必要なのでしょう。






青田風を見る季節

2009-07-05 | 読書【未カテゴライズ】

スタニスワフレム「星からの帰還」(ハヤカワSF文庫)を新古書店にて50円で購入。

昔、読んだことがあるのですが、気付いたら本棚から無くなっていた一冊。

10年ぶりくらいに漸く見つけました。

レムは大原まり子「戦争を演じた神々たち[全]」(ハヤカワJA文庫)で触れられていた、

映画「惑星ソラリス」の話題からはじまり、どういった作家なのかと調べているうちに

出会った一冊。というよりもはじめて読んだレムの作品でした。

読んだ感想というか印象は、ストーリー的には何もないけど、

何だか深い話だったなという記憶のみ。

久々に、見つけた時の、おぉ!!、という感動の方が大きく、

中身のことはどうでもよかったりして…。

そういえば、ジョイン・ヨーレン「白い女神」(ハヤカワFT文庫)も

探してはいるのですが、中々見つかりません。

たまに、ヤフオクで出品されていますが、何だか負けた気がするので買っていません。


最近の読書はというと、

新潮社にだまされて買ってしまった山田詠美「ぼくは勉強ができない」(新潮文庫)の

カバー挿げ替えバージョンをさくっと読了。

何回読んでも、いろんなことを考えさせられる一冊です。

それから、椎名誠「新橋烏森口青春篇」(新潮文庫)を読みながら、

谷崎潤一郎「細雪 上・中・下」(新潮文庫)に挑戦してみようと思います。

とはいえ試験が近いので、何とも言えませんが。


追記:高校生の女の子が「ぼくは勉強ができない」を読んでいたので
   どう、おもしろい?と聞いてみたのですが、
   「年上の悪いお姉さんが出てくるだけの話じゃん。」
   と言われてしまい、ショック!!
   【勉強ができない】という意味のウラを感じとって欲しかったのに…。